○○side
あの夜、いつになっても帰って来ない 紫耀をずっと待っていた。
好きな人が別の女の人の所に行ったまま 帰ってこない。
その事実がどれだけ辛く不安なものなのか それは言葉にできないほどだった。
私の好きな人は一体 今何をしてるんだろう、、
別の女性と一緒にいると知っていながら 私には何もできない、、
頭をよぎるのは悪いことばかり。
そんなことばかり考えていると 気がついたら何時間も経っていた。
もうこれ以上は何も考えられない。
朝方になり、やっと帰ってきた紫耀。
話しをさせてという紫耀の言葉が 遠くに聞こえる。
話しって、、、何を、、、?
私は何を聞かされるんだろう、、
聞かなくていい、、 もう何も聞きたくない、、
私には、話しを聞く力がもう 残っていなかった。
その場から離れたくて部屋を 出ようとした時、紫耀に抱きしめられた。
懐かしい大好きな匂いに包まれた瞬間、 思わず紫耀の背中に手を 回しそうになった。
けれど、その時ふと私の頭によぎったのは、 紫耀と△△ちゃんの2人だった。
私は紫耀の腕をそっと振り解いた。
きっと△△ちゃんに触れてきたその手で 私にも触れることがどうしても 耐えられなかった、、。
『私と△△ちゃんどっちが大事?』
そう言うと紫耀は 「○○だよ!」と即答した。
△△ちゃんと答えるだろうと 思っていたから迷いもないその答えに 驚きを感じた。
きっと嬉しい言葉のはずなのに 素直に受け止める余裕など 私にはなかった。
ずっと頭の中をぐるぐると回っている。
‘‘なんで、、、?,,という想い。
私が吐き出したこの想いに応えようとする 紫耀の言葉もきちんと説明してくれている 紫耀の言葉も何も受け入れられない。
好きなのは○○だけだよ!と言う 紫耀の言葉は嬉しかった。
だけど、それを信じられない自分がいる。
そんな自分でしかいられなくなって しまった。
信じたいのに信じることができない自分が 悲しくて辛くて涙が溢れてしまう。
また同じことがあったら、、?
きっと紫耀は泣いている△△ちゃんに 会いに行くだろう。
また△△ちゃんのところに向かう紫耀の 背中を見なければいけないんだろうか。
私はまたあの夜と同じ不安と辛さを 味わないといけないんだろうか。
泣いて引き留めたって 紫耀は行ってしまう、、。
だって、あの時紫耀は私よりも△△ちゃんを選んだんだから、、。
紫耀、、、 本当に大切に想う人の所に行って、、
だから、私は言った。 ‘‘△△ちゃんの所に行っていいんだよ、、。,,
好きなのに、、大好きなのに、、 信じたいのに信じてあげられない。
不甲斐ない自分の弱さに涙が止まらない。
でもね、私はそんなに 強くないよ、、。
紫耀、ごめんね、、。 信じてあげられなくて、、。
ずっとダメな彼女でごめんね、、。
今まで何もしてあげられなくて ごめんね、、。
‘‘私、紫耀と離れたい、、。,,
そう言うと紫耀は何も答えないかわりに 涙を流した、、、。
ごめんね、、 世界で1番大好きなあなたに 涙を流させてしまって、、。
つづく
コメント
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続きいつ出しますか??気になりすぎて!!主様ほんとにすごいです✨
本当に神です(๑°ㅁ°๑)‼✧ 続きってどのくらいになりますか??