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零奈
私は無我夢中で巧海を探した。
私を呼ぶ美月や侑人の声を無視して。
零奈
零奈
目が覚めたばかりだからか思うように体が動かなくて
息が苦しくなった。
零奈
ふと見渡せば、辺りには亡くなった人達に手を合わせている人達がいた。
侑人
美月
零奈
侑人
美月
零奈
零奈
零奈
美月
侑人
零奈
侑人
侑人
侑人
美月
美月
美月
それから私は、美月と侑人に支えられながら巧海を探し回った。
零奈
美月
美月
侑人
美月
侑人
零奈
私が不安にならないように、2人は他愛もない話を沢山してくれた。
それでも私の中の不安は拭えなかった。
先生
零奈
侑人
美月
先生
先生
美月
美月
侑人
侑人
先生
先生が無事だったことに私は心から安堵した。
でも
零奈
零奈
でも同時に、その事が気になって仕方なかった。
先生
先生
そう言う先生の声は震えていた。
先生に連れられ、たどり着いた先には
私たち以外の部員が集まっていた。
侑人
凉
零奈
華鈴
美月
しかし……
集まった部員達の雰囲気はとても暗く
2人の1年生は静かに眠っていた。
零奈
凉
凉
零奈
美月
侑人
凉
凉
美月
1年
1年
部員達は2人の死に酷く悲しんでいた。
そんな中にも、巧海はいなかった。
零奈
零奈
零奈
華鈴
華鈴
華鈴
私は絶望しかけていた。
誰も巧海を見ていなく、情報もない。
もしかしたら巧海はまだ救助されていないのでは…
そう思ってしまった。
そんな時
何人かの人が担架で運ばれてきた。
その人達は、重症者が運ばれているスペースに運ばれていった。
零奈
何故かその方に巧海がいる気がした。
侑人
美月
零奈
凉
華鈴
侑人
私達は急ぎ足で重傷者スペースへ向かった。
零奈
凉
美月
華鈴
侑人
私達は必死に巧海を探した。
その時だった。
「れ、な…?」
零奈
背後からそう聞こえた気がして、私は思わずふりかえった。
巧海
そこには今にも泣き出しそうな巧海が立っていた。
零奈
気がつけば私は巧海の腕に強く包まれていた。
嬉しさと安心で涙が溢れて止まらなかった。
零奈
零奈
巧海
侑人
凉
美月
華鈴
巧海
巧海
侑人
巧海
零奈
零奈
零奈
零奈
私達が重傷者スペースに行った時に巧海は運ばれてきたみたいだった。
私達が巧海を呼ぶ声が聞こえて目が覚めて
巧海も私達を探していたみたいだった。
私達軽音楽部の犠牲者は亡くなった2人の1年生だけだった。
文化祭当日
私達軽音楽部はステージにたっていた。
部長
部長
そんな部長の言葉を合図に、私達の演奏は始まった。
観客席の中には涙を流している人もいた。
1曲目は亡くなった2人へ宛てた歌、その後は予定通り、文化祭を盛り上げるために精一杯演奏した。
グラウンドでの後夜祭が近づく中、私と巧海は静かな中庭にいた。
巧海
零奈
巧海
零奈
巧海
零奈
私達はあの時失ってしまった大切な仲間2人の為に、予定を変更して2人へ宛てた曲を披露することにした。
思っていた以上に好評だったから、2人が報われていたら、と思う。
巧海
零奈
零奈
巧海
巧海
零奈
侑人
凉
凉
巧海
零奈
美月
華鈴
零奈
美月
零奈
侑人
凉
巧海
零奈
巧海
そう言って歩き出した私達の手は固く繋がっていた。
2人が二度と離れないように。