この作品はいかがでしたか?
170
この作品はいかがでしたか?
170
コメント
3件
そ、そなのか… ここでダーペが来るとはっ…!!
それから、延命に延命を重ね、
虎井百合が倒れたあの日から、
実に3ヶ月が経っていた——。
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
ぺいんと
虎井百合
虎井百合
ぺいんと
俺は彼の背中から顔を出す。
虎井百合
虎井百合
咳で息苦しそうにしながら、彼女はじっと俺を見る。
狼樹 真流
狼樹 真流
ベットに横たわっている為、翼の大きさがいまいち見えない。
彼女はゆっくり体を起こすと、こちらに背を向けてくれた。
……前よりも、随分と大きい。
大きくなり過ぎた羽が擦っているようで、肌は赤くなっている。
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
虎井百合
思い出すのは、3ヶ月前に貰ったあの手紙。
あの話は事実だったのか。
それなら、月岡明見も相当な苦痛を感じていたのかもしれない。
ガラガラガラ。
月岡明見
月岡明見
狼樹 真流
狼樹 真流
狼樹 真流
俺がそう言うと、月岡明見は一瞬にして青ざめた。
月岡明見
月岡明見
月岡明見
月岡明見
虎井百合
虎井百合
2人がこのような反応になるのも、無理はなかった。
後で謝るべきだろうが、月岡明見には1つ。
嘘をついていた。
ぺいんとが考えた、優しい優しい嘘だ。
それは一体どういうことなのか。
簡単に言えば、
俺は、ぺいんとと虎井さんを会わせて幸せを感じることができれば、
“病は治る”と彼女に言い切ったのだ。
本来なら、この病は治りはしない。
幸せを感じることで、ただ単に
“病の進行を遅らせる”だけなのである。
いずれ死ぬのは、決まっていたことなのだ。
月岡明見
月岡明見
月岡明見
ただ、
それは、
「俺がいなければ」の話だ。
突然だが、
あなたは「ダークぺいんと」というものを知っているだろうか。
ダークぺいんととは、
漆黒の翼を持った、ぺいんとのもう1つの人格……
なんて言われている。
が、まぁ、言ってしまえば、
ぺいんと、しにがみ、トラゾー、クロノア、そして俺の間での“ネタ”だった。
しかし、
その中で唯一、俺とぺいんとだけがその真相を知っていた。
それは、
厨二病だとか、黒歴史だとか、そんな話ではない。
それは、
虎井百合に襲いかかった、
美しくも恐ろしい病の話である。
——真流の過去?——
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
ぺいんと
狼樹 真流
狼樹 真流
ぺいんと
狼樹 真流
ぺいんと
その幼い体から生えているのは、
眩く美しい天使の翼。
大きく開いた純白の翼。
俺はその翼に、そっと手を触れる。
そして、指の先に力を込めた。
途端に、
俺の黒い髪が、なびいて。
なびいて。
ふと気付いた時には、
ぺいんとから生える翼は黒くなっていて。
ふと気付いた時には、
俺の髪は真っ白に染まっていたんだ。
次回、最終回。