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夕日ひなみ
ボーッと目の前で大口を開けて話す友人を見つめる。 時刻は7時15分を指していて もうすぐHRが始まる時間に差し掛かっていた。
長浜 みなみ
時間が規則的に回るように 私の日常は特に変わらない。 余所事考えてる私を諭すみなみ それを見て微笑ましそうに見るイツメン いつものことだ。
夕日ひなみ
夕日ひなみ
長浜 みなみ
長浜 みなみ
そういえば、昨日のLHRで青木先生がふざけて女子をイジる男子に一喝入れていた。 その時に確かに「新しい人間を受け入れるには幼稚なクラスだぞ。」と苦言を呈していたのだ。 それを聞いて、喝を入れられ不貞腐れていた男子らも目をキョトンとしていた。
夕日ひなみ
長浜 みなみ
祈るように胸の前で手を組みながら騒ぐみなみに、思わず苦笑してしまう。 確かにかっこいい男性だったけど、同い年ぽくないし なにより一人暮らしぽい。 「早とちり」はみなみの得意芸だ。
夕日ひなみ
長浜 みなみ
夕日ひなみ
私の事娘と言う割に負けず嫌いの彼女は子供のように下唇を突き出す。 その顔が面白いのか、態度が可笑しいのか分からないがなぜか愛おしく感じて笑みがこぼれた
キーンコーンカーンコーン
私たちの会話が終わったのを察したかのようにHRの始まりを告げるチャイムが鳴る。 名残惜しそうに席に戻るみなみに 「また後で」と微笑んだ
ガラガラ 青木先生が入ってくる いつものように出席を取る。 出席名簿の記入が終わったのか 何か言いたそうな面持ちで教室を見渡し再び口を開いた。
青木 裕司
青木 裕司
そう言い扉に目をやった。 私たちも生唾を飲み込み、一点を凝視する。
青木 裕司
その一言を待っていました、と言わんばかりにすぐ開かれた扉の前には一人の男子が立っていた。
酷く緊張してるせいか、両手両足が綺麗に揃っている。 本人は真面目なのだろう、顔色一つ変えない。
髙田 涼介
髙田 涼介
片言敬語で自己紹介をする髙田くんに クラス全員が拍手をする。 みなみは予想が外れたことに残念そうな顔を初め浮かべていたが、 髙田くんの顔を食い入るように見つめている。
長浜 みなみ
目を輝かせて口パクで伝えるみなみに呆れながら 「それな」 と返しておく。 髙田くんこの後の質問責め大変そうだなと他人事に思いながら前を向く。
青木 裕司
青木 裕司
青木 裕司
青木 裕司
夕日ひなみ
笑みを浮かべながら私の隣の席に着く高田くん。 程よく小麦色の肌に良く似合う白い歯が眩しいくらい笑顔が似合う。
髙田 涼介
夕日ひなみ
髙田 涼介
新しく隣の席に座る彼はきっと意地悪だ。 悟った瞬間だった。
使われていない空き教室に言いつけ通りの時間に着く。
あの後の髙田くんの人気には圧巻された。 関わることは隣の席とはいえ少ないかなと思うくらい。
青木 裕司
夕日ひなみ
青木 裕司
青木 裕司
夕日ひなみ
夕日ひなみ
私が言わんとすることがわかったのだろうか、顔を申し訳なさそうに歪める。 異様に居心地が悪くなり、咄嗟に校庭に目を移す。 丁度3年の先輩方が体育の準備を始めているようだった
青木 裕司
青木 裕司
心臓がとびでそうだった。 準備体操の声が小さく聞こえるほど心臓の音がうるさく響く。
夕日ひなみ
青木 裕司
被せるように一限目のチャイムが鳴る 少し考える素振りを見せてから 私の頭に手を乗せる。
ああ、何故だろう。 昔から期待の目を向ける人のこと見切りつけれないんだ。 頭に手を乗せる先生の目は優しい目をしていた。
夕日ひなみ
小さく呟く。 こんな優柔不断な自分が大っ嫌いだ
青木 裕司
夕日ひなみ
がたっ
頭から手が離れると同時に 廊下から聞こえる音にお互いの肩が跳ねる。 瞬時に廊下を見に行った先生がこちらに顔を向け首を横に振った。
青木 裕司
夕日ひなみ
周りの視線を身体に穴が空くくらい受けながら自分の席に戻る。
HRの事が記憶に新しいのか、 何していたのかという好奇心の目で見つめる人はいなかった
青木 裕司
青木 裕司
教科担任
青木 裕司
昨日の件もあってか、念を押しつつ先生は教室を出ていった。
教科担任
教科担任
髙田 涼介
元気よく返事をしたかと思うと 身体を私の方へ寄せてきた
夕日ひなみ
それでも、縮める事も離れる事もせずに何か言いたそうにしかめっ面している。
机の上には教科書をプリントしてもらったのだろう。紙が散乱しており、 二重線が引いてある。 意外と真面目なんだな。
トントン
夕日ひなみ
涼介
プリントの端に走り書きのように書かれている文字をシャーペンでつつく髙田くんと目が合う。
涼介ってよんで。
“涼介”とぶっきらぼうに書かれた文字の隣に書かれた文字に笑みがこぼれた。 コクンと頷けば、まだ何か話し足りない様な顔はしたものの 再び黒板に目を戻す彼に釣られて授業に集中した。