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ポッドが目を覚ますように 静かに開いた時
私はまず空の色に驚いた
薄いピンクがかった銀色の空
地球の青とは全く違う静寂を 感じさせるような空だった
移民管理ドローン
移民管理ドローン
移民管理ドローン
迎えてくれたのは人工知識を 搭載された移民管理ドローンだった
無機質な声なのになぜか少し安心した
周りには私と同じように 避難してきた人たちがいた
子供を抱える母親 ぼんやり空を見上げる子供 そして無言で歩く若者たち
みんななにかを失って、 でもみんなそのなにかを取り戻すためにここに来たのだろう
カルミアには、最低限の インフラと自然と適応センターという施設があった
まずは適応センターで体調を整え 空気や重力に体を慣らすのだという
係員
水ト 富羽
水ト 富羽
言葉にした瞬間 胸がぎゅっと締め付けられた
沈黙のあと係員の女性が言った
係員
そう言いながらブランケットをくれた
その優しさが少しだけ 心を解いてくれた