?
君の柔らかい髪の毛が揺れる。
やっぱり、この恋は叶わなかった。
喉の奥が苦しくなる。
If
君の決めたことだから 俺に止める権利は無い。
?
切ない笑みが何故か心を締め付ける。
?
?
、、、もう告白は無理だ。
If
君は立ち上がり、息を吐く。
?
ああ、止めたい。
今すぐにでも肩に手を置いて。
『好き』って伝えたい。
そんな気持ちも虚しく、 緑の間を駆け出してしまう。
、、、、初兎に告白するのか。
If
淡くて儚い君には、藤色がお似合いだ。
あの日から暫くして、君は来なくなった。
If
木の下で君を想う。
淡い空を見て、君の瞳が思い出される。
If
そう言って、桜の下で君を待ち続ける。
、、、いくらでも待つよ。
この学校に来て、三回目の桜が咲く。
あれから君は一度も来なかった。
君の居ない、もう終わってしまった卒業式。
桜の下で人影が揺れる。
If
?
俺を見て、驚いたように目を見開く。
?
イタズラっぽく笑う。
If
久しぶりに見る笑顔。
空を閉じ込めた瞳に 溶けている俺と桜。
ぼんやりと目の前が霞む。
その霞の中で、今にも消えそうな君の手を 優しく包み込む。
?
初めて触れた君の手は 暖かくて。
思わず泣きそうになる。
そして、いつもに増して切なく微笑みかけてくる。
If
自然と言葉が零れてきた。
何かが解き放たれたように 涙が頬を濡らす。
?
桜が舞う。
?
?
君は指先で俺の溢れる感情を拭ってくれた。
If
ほとけ。
こちらを振り返った君の 水色の瞳が激しく揺らめく。
ほとけ
、、、今なら止めても間に合うだろうか。
そんな淡い期待を胸に抱え、 立ち尽くす。
君は、入学式と変わらない笑顔で 俺の元を離れていった。
ほとけ
小さくなった君の後ろ姿は 藤色と繋がり。
どんどん遠ざかって。
淡い桜に滲んで消えた。
、、、この三年間は無駄じゃなかった。
If
水色のその瞳に、 いっそ俺も溶かして欲しかった。
桜に呑み込まれた君に 問い掛けてみる。
If
その答えを誤魔化すように桜が散る。
空を映した俺の瞳も、 君みたいな水色に染まっているだろうか。
If
アホ主
アホ主
アホ主
アホ主
コメント
48件
涙が止まんない(泣)付き合えたのか?めっちゃこういうの感動するんだけどなんかしらんけど胸が痛ぇ
なるほど…文才がある神様とはこのような人のことを言うんですね… お話神すぎません!?言葉の選び方とかとても好きです!!!(((時差コメすみません💦
青組endも作って欲しいです…無理のない範囲で大丈夫です