☁プロローグ🎈 幸せを掴むことを拒まれた。 僕は神様に見放されたんだ____ ふわふわと空に浮いている。 お腹に風船が括り付けられていた。 少し風を感じ気持ちいい。 すると上の方から雲に乗った同い年くらいの男の子がやってきた。 が、太陽が後ろにあるため逆光で顔が見えない。 キラッ 男の子の瞳から涙がこぼれる。 その涙はぽとりと僕の手に落ちた。 けど、涙の感触や生温かさはない。
こーく
なんで、と僕は下を見る。 涙は僕の手をすり抜け、下へ下へ落ちていった。 僕の手は半透明だった。 どんどん透明になっていき、消えてゆく。
こーく
動揺が隠せない。 すると太陽の位置が変わり男の子の顔がだんだん見えてきた。
???
男の子は誰かの名前を呼ぶ。
???
死なないで……? ふと上を見ると風船が無くなっていた。
こーく
???
男の子は僕の名を読んだ。 暖かい____
こーく
今日も朝が来た。 つまらない一日が始まる。 不思議な夢だったなぁ…。 顔を洗おうと立ち上がり鏡に映る自分を見る。
こーく
僕の頬には涙が伝っていた。
多分主
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