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甘い。憎い。疎い。

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甘い。憎い。疎い。

3 - 第3話 厄介事。

♥

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2025年10月10日

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浅羽仁

くっ、………

来てしまった…

百目木健人

あっ、浅羽さーん!!

百目木健人

こっちですこっちです

浅羽仁

そんなにしつこく言わなくてもわかっている、

百目木健人

はいはいそうですね、まぁ座って下さい

はぁ、本当にいちいち腹が立つ野郎だ…

百目木健人

いい雰囲気ですね。ココ

浅羽仁

そうだな。

百目木健人

……

浅羽仁

……

なんか喋れよ!!!!!

来てやった俺まで気まずいじゃないか!

____仕方ない。多少の導きはしてやる

浅羽仁

お前、なぜ俺を誘った?

百目木健人

…え?

浅羽仁

お前は俺の事が気に食わないんじゃないのか。

浅羽仁

なのになぜ誘った?

百目木健人

……気に食わない相手なら絶対誘ってなんかないですよ。

百目木健人

俺は、貴方と仲良くなりたくて誘ったんです。

百目木健人

貴方を誘った理由はそれだけです。

浅羽仁

仲良く…だと?

百目木健人

貴方の全てを知りたい。教えて欲しい。

なんなんだその……愛の告白のような………

百目木健人

我儘なのは分かってます。でも仲良くなりたいから知りたいんです

百目木の手に、俺の両手が包み込むように掴まれる。

浅羽仁

…、

何故だろうか?

拒めない。

憎い部下のはずなのに、拒めない。

百目木健人

浅羽さん。貴方の全てを教えてください。

言葉が詰まる。

嫌なんじゃなかったのか?

嗚呼…クソ、本当に

コイツの全てが俺を狂わせる。

浅羽仁

……っ、、帰る。

浅羽仁

言っておくが、簡単に教えるわけじゃない。

浅羽仁

俺がそんなにちょろいと思うな

早く、早くここを抜け出したい。

そんな妙な俺の気持ちが、店の出口に向かう足を速くさせる。

気付いたら、家に着いていた。

はぁ、はぁと息を切らしながら見上げたタワマンは、今日はヤケに高く見える。

オートロックの扉を開けて、カードキーを使用し自分の部屋の玄関へ脚を踏み入れた。

そこから先は、あまり覚えていない。

ただ残っていたのは、あの時百目木に握られた両手の感覚が僅かだけ。

質素な部屋に1人、椅子に凭れ眠っていた。

浅羽仁

……っく、、…

浅羽仁

ん、……はぁァ…

オーブンで焼いているトーストの香ばしい香りを嗅ぎながら、朝の澄んだ空気を思い切り吸い込んだ。

浅羽仁

ふ……ッ~……

昨夜のアイツが頭を過ぎる。

浅羽仁

はぁ、結局、、途中で抜け出してしまったな。

浅羽仁

、、、気にしても仕方がないか。

サクサクと心地好い音を立てるトーストを頬張り、片手にある珈琲を口に運ぶ。

ベランダに置かれた観葉植物を眺め、小さなため息を吐く。

浅羽仁

会社に行くのがとても気が引ける、、、。

渋々準備を始める。

すると、インターホンがいきなり部屋に鳴り響いた。

浅羽仁

なんだ、こんな早い時間に、、、

その顔を見た瞬間、俺は驚愕した。

浅羽仁

百目木、、、?!

そこには、あの部下の姿があったのだ。

百目木健人

あーさーばーさん!おはようございます!

インターホン越しに微笑む部下。 恐怖にも似た感情を抱きながら、俺は扉を開けてしまった。

浅羽仁

お前、、なんで、

百目木健人

橘さんに聞きました!

浅羽仁

、、、、はぁ、

浅羽仁

またアイツか。

百目木健人

、、じゃあ、お邪魔しますね。

百目木は、そう告げると俺の声など耳に入れず部屋に入っていく。

浅羽仁

おい!ちょっ!

浅羽仁

お前!!流石に、!

百目木健人

へぇ、随分と質素なんですね。

浅羽仁

、、はぁ、本当に話を聞かないな、お前は。

百目木健人

話を聞いたら、どうせまた説教を始めるだろうから。

百目木健人

わざと聞かないようにしてるんですよ。

浅羽仁

、、馬鹿にしているのか。

浅羽仁

お前。

百目木健人

してないですよ。

百目木健人

それで、浅羽さんのその格好、破廉恥ですね。

浅羽仁

は、、?

ボタンが全て外れている薄い白シャツに、黒いパンツ。 すらっとした浅羽の太腿から足までが、シャツの下から露出している。

浅羽仁

?!、、、これは、!、、まだ着替える途中でっ、

百目木健人

はははっ笑。顔真っ赤ですよ?

動揺が隠せない浅羽の顔はみるみる内に赤くなり、浅羽は急いで自室に入る。 数分後、しっかりとしたいつものスーツを着た浅羽が部屋から出てくる。

百目木健人

まだ着替えなくても良かったのに。

浅羽仁

、、、黙れ。結局は着替えないといけないだろうが。

百目木健人

顔の赤い浅羽さん、、もう少し見ていたかったです。

浅羽仁

うるさい。変な事言うんじゃない。

百目木健人

本心ですよ♪

1時間後。

浅羽仁

、、、

百目木健人

おはようございまーす!おはようございます!

また、、、コイツに流されてしまった、

浅羽仁

はぁ、

百目木健人

浅羽さん?どうしたんですか?

浅羽仁

どうしたんですか?じゃない。
お前のせいで朝から気分が最悪だ。

百目木健人

、、酷いなぁ。

百目木健人

あ!橘さん!

橘翔太

お!!百目木くん!

勝俣竜馬

ああ、、、待ってください、先輩。

百目木健人

、、勝俣まで!

橘、、は分かるが、隣のこの男、、、後輩か?

百目木健人

あ、浅羽さん!コイツは俺の同期です。

勝俣竜馬

あ、、えっと、、、勝俣竜馬です、、

浅羽仁

よろしく。

根暗なヤツだな。こういうタイプの方が扱い易い。

浅羽は勝俣を見つめながら目を細め、握手をしようと手を伸ばす。

橘翔太

なーんかやけに俺に懐いてくれて!笑
嬉しいよねー!

浅羽仁

、、そうか。俺は厄介なヤツに懐かれたモンだよ。

百目木健人

、、え?

わざとらしく首を傾げる百目木に少々苛立ちながら、社員証を首にかける。

勝俣竜馬

、、先輩は、僕の恩人なので、、、

橘翔太

んん?俺なんかしたっけ?

勝俣竜馬

、いえ、

浅羽仁

そいつは無自覚人たらしだからな。気をつけておけよ、勝俣君。

勝俣竜馬

え、あ、、はい、

百目木健人

それを言うなら浅羽さんもでは?

浅羽仁

、、は?そんなわけないだろう。お前は口を挟むな。

橘翔太

相変わらず冷たいんだね。百目木くんには

浅羽仁

優しくする必要なんてないだろう。
「一緒に出社したい」なんて理由で家にまで押しかけてくる輩だぞ。

浅羽仁

面倒なだけだ。

そう言って、浅羽はフロアを進んでいく。

橘翔太

、、、

橘翔太

でも結局一緒に来てるなら、結構良いと思うんだけどなぁ。

モブ社員

浅羽部長。この書類の確認、お願いします。

浅羽仁

、、、

浅羽仁

、、ここに誤字がある。間違えて提出するくらいならくまなく読んでから来い。俺の時間の無駄だ。

モブ社員

すみません、、直してきます。

社員がそそくさと席に戻っていく。

百目木健人

やっぱり厳しいですね。

浅羽仁

、、、喋ってないで仕事しろ。

百目木健人

はい。分かってますよ。

百目木健人

でもその前に、1つ聞きたいことが。

浅羽仁

、、、手っ取り早く終わらせろ

百目木健人

今日、また、、家に行ってもいいですか?

浅羽仁

、、、、、、、は、、?

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