れい
道満は今日も今日としてまた勝負をを吹っ掛けていた 「くそッまた負けた」 「ふふッ道満が勝つのはいつになるのかな?」 くそが此奴に勝つにはどうすれば良いんだ?術も学も人望も全て晴明が上だ何か勝てるのはないのか? 「いつか絶対勝ってやるからな!!」 「そのいつかが何時になるのかな?」 「〜ッ」 悔しくて仕方ないいつも余裕な此奴には絶対勝てないと少し思ってしまったからだ....ならば晴明の動揺する事をすれば良い....此奴が動揺する事があるのか不安だが大抵の奴が動揺する話をすれば少しは....と淡い期待だが.... 「晴明....」 「何だい道満?」 「お前がいつも余裕なのは、全部経験積みだからか?」 「ん...どういう事だい?」 眉をひそめた.....少し動揺したかあのいつも余裕な晴明が....少し詰め寄ってみるか... 「ほら口付けとか性行為とか、そういう経験はあんのか?」 「なッ.....」 晴明が一瞬固まったか?そして分かりやすく目線を逸らす ......お?あの安倍晴明が照れたのか? 「....どんな風の吹き回し?そんな話する必要があるのかい?」 「へえ〜お前そういう話に弱いんだな」 多分今俺は今までにないぐらい顔がニヤついてると思うだっていつも余裕のある彼奴が今まさに動揺しているのだから 「違うよそんな話する必要ないと思っただけだよ」 言葉はいつも通り余裕のある感じになったがだが何時もはどんな時も顔色が変わらない晴明がこんなに耳まで赤くなっていた 「顔が赤いぞ晴明」 「君がそんな変な話をするからでしょ....」 いつもは完璧な此奴とはまるで違くなって....やべぇちょっと可愛いな......あの安倍晴明が袖で顔を隠して耳まで赤くしてるなんて...いやいやこれじゃまるで―道満は頭を振った冷静になれ....スゥーこれじゃあまるで俺が晴明に...いや違う俺はただ晴明に一矢報いたくて... 「道満....」 「なんだ....」 今それどころじゃないんだが...晴明は小さく息をつきながらちらりとこちらを向いた何故か妙に艶っぽくて道満の心臓が跳ねる 「僕の事からかって楽しいかい?」 淡々とした声なはずなのに何処か含みがある声に道満は息を呑んだ 「そりゃあいつも余裕ぶってるお前がこんな照れてる顔が見れて..お....もし....ろ..い...?」 「ふ〜んそうかい...」 晴明がゆっくりと手を下ろす。まだ頬に僅かに赤みが残ってるそれなのに次の瞬間 「なら道満も覚悟してくれるかい?」 「は?」 「君が僕をこうしたんだから君もそれなりの代償を払うべきじゃない?」 そう言って、晴明はにこりと微笑むけれど、その目は明らかに挑発的だった...あれ?これ、俺が逆に追い詰められてる? 「お、おい....晴明?」 晴明の指がふわりと、道満の袖をつまんだ。なんて事ない仕草なのに妙に意識してしまっている 「僕の顔が見たいって言ったのは君だろ?」 「そ...それは......!」 「ならじっくり見れば良いだろう?」 そう言って、晴明はゆっくりと道満の手を取ったひんやりとした指先が妙に心地よい晴明は微笑みながら、道満の指を、そっとなぞる。道満は背中がゾッとした...やべぇこいつ....!これは間違いなく形成逆転されてるだけどもう引けなかった 「......いいぜ」 「ん?」 「そんな言うなら最後まで見てやるよ」 道満はそっと晴明の顎に手をかけた。 「なッ.......?」 今度は晴明が目を開いて本気で驚いた顔をする。その頬がさっきより赤く染まる......あぁ、やっぱり、見たくなってしまうあの完璧な安倍晴明がほんの少し崩れる瞬間。それを独り占めしたくなるのはきっと俺だけの特権だ道満は晴明の耳元で囁いた。 「......そんな顔俺にしか見せんなよ?」 その瞬間晴明の表情が一瞬にして固まる。 「んなッ」 耳まで真っ赤になった晴明が道満の頭を叩いた 「痛ってぇ!」 「道満の馬鹿ッ!」 顔を背に向けて去っていく晴明の背中を見送りながら道満は口元を歪めたこれやりてぇなと思ったのと同時に少し勝った気分になった
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コメント
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道満が☆に勝てる日は来るのか… もし本当にその手の話に弱かったらすごく面白そうだなぁ