あの日、千冬は出会った。
"ウィンターカップ優勝は、 誠凛高校ー!!"
実況者のその言葉で会場が一気に湧き上がった。
その試合はテレビで見ていた。 テレビ越しでも伝わる選手たちの熱量と喜び。 千冬は、喜ぶ選手達を見て心が震えた。
黒木 千冬
千冬は今中3で、受験期真っ只中。 誠凛高校は第一志望の学校だ。
バスケ部が出来たのは去年のことらしいが、それでも驚くべき強さで、千冬は誠凛高校バスケ部が出来た時から彼らに魅了されている。
故に彼らの優勝はとても嬉しかった。会場に行けなかったのは凄く残念だったが、優勝という事実がただただ嬉しかった。
黒木 千冬
そう母に意気込み、猛勉強した。 そして受験が終わり、合格発表の日。
黒木 千冬
黒木 千冬
泣きながら母に告げた。 母も、千冬の合格を知って泣いて喜んだ。
黒木 千冬
その日の夜は眠れず、合格発表が張り出されたボードの写真をひたすらに眺めて余韻に浸った。
そして時は進み入学式。
担任
担任
などという担任の長い話が終わり、軽く自己紹介をすることになった。
担任
黒木 千冬
黒木 千冬
自己紹介はどんどんと進み、午前中の下校となった。
玄関を出ると2、3年生が部活勧誘をしていて、人がごった返していた。
黒木 千冬
だが、千冬の入る部活はとっくに決まっているため、すぐにバスケ部へ向かう。
黒木 千冬
相田リコ
日向順平
黒木 千冬
日向順平
黒木 千冬
名前 : 黒木 千冬 志望動機 : 去年のウィンターカップを見て感動し、私もこの仲間に入りたいと思ったから。 備考 : ○○中学校バスケ部出身。
小金井慎二
黒木 千冬
背後から急に声をかけられ、つい大きな声が出てしまった。
小金井慎二
黒木 千冬
小金井慎二
相田リコ
黒木 千冬
仮入部届けも出せて、憧れだった先輩の顔も見ることが出来、帰り道はにやけが止まらなかった。
多分傍から見たら変な人だっただろう。
時は進み、初めての部活動の日がやってきた。
相田リコ
日向順平
小金井慎二
小金井に紹介された水戸部は、一言も喋らずに頭を下げた。
伊月俊
土田聡史
相田リコ
降旗光樹
河原浩一
福田寛
火神大我
これで全員かと思われたが、思わぬところから声がした。
黒子テツヤ
そう言って、黒子は誰かにそっくりな犬を抱えて頭を下げさせた。
黒木 千冬
千冬が思っていたことは、他の1年も思っていたようで少しざわついたが、それを一瞬で止めたのがリコだった。
相田リコ
去年のウィンターカップ優勝が響いているのか、今の2年生よりも1年生の方が若干人数が多かった。
リコが次々と名前を呼び、最後に千冬が呼ばれた。
相田リコ
黒木 千冬
相田リコ
「は…?」
1年全員が同じ反応をした。 何せいきなりの「服を脱げ」発言。動揺しないわけがない。 よく分からないまま男子たちは服を脱いだ。
日向順平
伊月俊
リコは男子たちの体を隅々見て周り、紙に何かを書き込んだ。
相田リコ
男子たちは服を着、リコが何かをまとめるのを待った。
相田リコ
黒木 千冬
河原浩一
相田リコ
河原浩一
相田リコ
この部が出来てからたった3年なのに、リコはリーダーシップが半端ない。
千冬は、初めて女の人を "かっこいい" と思った。
相田リコ
黒木 千冬
相田リコ
黒木 千冬
相田リコ
黒木 千冬
試合をするのは合計10人。 運べる飲み物の量は恐らくその半分。 なるべく早くしないといけない為、急いで水道に向かった。
黒木 千冬
ぶつぶつと独り言を零しながら飲み物を作る。 ようやく半分作り終わったところで急に声をかけられた。
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
私が持ってきたドリンクホルダーには飲み物の入った水筒が6本。 それを黒子先輩が持ち上げた。
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒子は千冬の制止を振り払い、ドリンクホルダーを持ったまま体育館へ向かった。
黒木 千冬
体育館に着くと丁度試合が始まるところで、ドリンクホルダーは得点板の下に置いてあった。
火神大我
黒子テツヤ
火神大我
黒子テツヤ
堂々と言う黒子に、火神は呆れたように溜息をついた。
火神大我
黒子テツヤ
火神大我
相田リコ
「よろしくお願いします!」
試合は何事もなく順調に進んだ。 試合時間は通常の半分、つまり20分。
2年生の中で頭一つ抜けていたのはやはり火神。 誰よりも速く動くし高く跳ぶ。 当然だが、テレビで見たよりも迫力がある。
それに加えて黒子。 黒子のパス回しはとんでもなく速い。元々の影の薄さと目線誘導で上手いことパスを回している。
黒木 千冬
黒木 千冬
試合は 46対19。 2年生の圧勝だった。
黒木 千冬
黒木 千冬
伊月俊
小金井慎二
日向順平
相田リコ
黒子テツヤ
火神大我
黒子テツヤ
降旗光樹
福田寛
黒子テツヤ
降旗光樹
黒子たちのそんな会話を聞いていた千冬は、心のどこかで "羨ましい" と感じていた。
相田リコ
リコの笛と共に全員が集まった。 試合をした10人はまだ息が上がっている。
日向順平
相田リコ
相田リコ
「ありがとうございました!」
火神大我
黒子テツヤ
黒子は、校門へと向かう千冬を見つけ、衝動のままに走った。
火神大我
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
火神大我
聞き覚えのある声で突っ込まれ、千冬が黒子の背後を見ると、そこには火神がいた。
黒子テツヤ
黒木 千冬
火神大我
曖昧な反応をした火神は、ちらりと黒子を見る。 何かを察した黒子は、千冬の事を話した。
黒子テツヤ
火神大我
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
ドリンク作りの時に連れていた子犬にも敬語を使っていたのを思い出して納得した。
黒子テツヤ
黒木 千冬
黒子テツヤ
火神大我
黒子テツヤ
火神大我
黒木 千冬
黒子テツヤ
黒木 千冬
火神大我
黒子テツヤ
黒木 千冬
2年生2人に対して1年生1人という訳の分からない面子で、ファストフード店に行くことになった。
主
主
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主
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