コメント
1件
面白いです!!ハート50連だ!続きまってます!
つまらない。
この世界はつまらない。
俺は孤独で
皆と違う。
だから
こんな理不尽な世界が嫌いだ。
女子
真城 志季
女子
女子
女子
女子
真城 志季
男子
男子
真城 志季
真城 志季
男子
真城 志季
男子
男子
男子
男子2人は怪訝な顔で僕を睨んだ。
すれ違う瞬間に耳元で囁かれる。
男子
そう言って軽く肩を押された。
真城 志季
僕は反応せずに席に座った。
そして直ぐにイヤフォンを耳に付ける。
イヤフォンをすれば誰も近寄って来ないからだ。
その証拠に僕に話し掛けようとしていた女子達が意気消沈した様子で戻って行く。
それを横目に僕は文庫本を開いた。
読んでいるのはミステリー小説。
ヒーローのような性格の探偵が仲間と共に事件を解決する話。
真城 志季
僕には友達や仲間がいない。
もちろん、僕が人を近づけないせいだ。
僕の事を知った所で、誰も僕に関わろうとしないのはわかっている。
だから友達...仲間をつくらない。
真城 志季
教室にチャイムが鳴り響いた。
帰宅部の僕は1人で帰路に着く。
周りが様々な学校の学生で溢れかえる中、僕は人の少ない交差点の横断歩道を渡ろうとしていた。
目の前には小さな男の子と母親らしき人が横断歩道を渡っている。
その様子をぼんやりと眺めていると、 母親が横断歩道を渡り切っていた。
男の子は横断歩道をまだ渡っている。
女性
男の子
そんな微笑ましい様子を眺めていると。
いきなり僕の頭の中に映像が流れて来た。
物凄いスピードで走るバイクの映像。
その瞬間、僕は男の子に向かって走った。
横断歩道の真ん中で男の子を抱き上げる。
女性
母親が戸惑いの声を上げるが、無視して男の子を抱き上げたまま横断歩道を走った。
その時に男の子の被っていた帽子が落ちる。
僕が横断歩道をわたり切ると同時に騒音が鳴り響き渡った。
振り返ると脇道からバイクが出てきて、僕達が渡った横断歩道を通る。
その時に横断歩道の真ん中に落ちていた男の子の帽子がぐしゃっと潰れた。
女性
帽子がバイクによって押し潰された光景を見た母親は絶句。
その帽子は僕が男の子を抱き上げた少し先に落ちていたのだ。
あのバイクのスピードでは急に止まることが出来ないだろう。
もし僕が助けなければ男の子は.....。
女性
男の子を抱きしめながら母親は涙ながらに言う。
女性
真城 志季
真城 志季
じゃあ、と言って僕はその場から離れた。
真城 志季
ベットに飛び込んで本音を吐き出す。
僕は透視能力者だ。
いわゆる千里眼と呼ばれるもの。
壁の向こうが見えたり、遠くの物体を見れたりする。
真城 志季
普通に暮らせたのかもしれない。
僕は一人暮らしだ。
母親は転勤族で、僕が中学生になってからは単身赴任で様々な場所を転々としている。
父親はいない。
僕が中一の頃に両親が離婚したから。
離婚の理由を母は隠しているが、 僕は知っている。
僕が異端だからだ。
能力者持ちな上に、無表情で、無愛想。
そんな僕を気味悪がって、父は母と離婚してまで僕から距離を置いた。
僕が、家族を壊したんだ。
僕がいなければ...........
真城 志季
僕は部屋を出た。
第1話【透視能力者】
2話に続く。