テラーノベル
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主
主
主
主
僕は家を出た後に誰にも何も言わずに ある場所へ向かった
とにかく僕が僕で入れる場所に 行きたかったから
そこはもう使われなくなった 校舎の隣にあるところだった
そこは誰の目も届かず、 ただ夕日が美しく映り込んでいた
ここだけが僕が「僕で」 居られる唯一の場所だった
僕は手すりに背を向けて沈んでいく太陽 に手をかざした
「やっと、終わるんだな」
ポケットの中で甲斐田くん達の通知が 鳴り響いていた
僕はその通知を無視した
僕は甲斐田くん達が差し伸べた暖かい手をつめたい言葉で叩き落としたから
「普通じゃない自分」を彼らの綺麗な思い出の一部にしてはいけないからだ
彼らと生きてる世界が違うんだ
完璧じゃないと痛いことがある事も 薬を飲んで無理やり寝る事も
家や学校に怯えないのが普通らしい
でも僕には分からなかったでも 今ならわかった
もう薬も飲まなくていいし 何かに怯えなくたっていい
この時だけはみんなと一緒に なれたんじゃないか?
やっとみんなと同じになれたなぁ
数分後....
〇〇〇〇には通知が止まらないスマホ とビリビリにされている紙、 飲み干されている薬の空き殻が 残されていた
さびている床には赤い液体が流れていた でも誰も気づかないだろう
気づけないだろう
これから何処を探しても、
僕はどこにもいない
大量の通知には「どこにいますか?」 や今どこにいるか知りたい声が多かった
彼らは一生懸命色々な場所を探し回っているだろう
探し回るのも無駄だが彼らは お人好しだったから優しかったから 今も探している
「僕はここですよ」という声も もうでない、最後にごめんの 一言でもいえば良かったな
僕を見つけてくれたら言えるのに 僕は重いまぶたを閉じた
僕はどこにいますか?
主
主
主
主
主
主
コメント
4件
めっちゃいいです!!好きな展開だ❤️ハッピーエンドもなんで優しすぎるありがとうございます😭
よすぎます!! もし出来たらhappy endも書いて欲しいです(>人<;)