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ご褒美は

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ご褒美は

4 - よん

♥

1,703

2023年06月14日

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桃赤

ご褒美は4

ん....

あ、起きた?

気がつくと

俺は一緒にお酒を飲んでいた

あの男に支えられ

街中から外れた夜道を歩いていた

ぁ....

ごめんね、飲ませすぎちゃったよね

俺の家もうすぐだから

そう言って男は

俺の腰当たりを

いやらしい手つきで触ってくる

俺を舐めるように見る

視線も気持ち悪くて

慌てて目をそらす

その一瞬で酔いが覚めて

さぁっーと血の気が引いた

このまま家に連れていかれたら

まずい、いやかなりまずい気がする

何とか男から離れようと

自力で立とうとするが

お酒のせいで全然体に力が入らない

大丈夫だよ赤くん

俺がちゃんと支えてあげてるから

ぃ、いやだっ....

泣きそうになりながら

歯を食いしばると

前方から声がかかった

あの、俺のもんに何してんすか

聞きなれた声にびっくり顔を上げると

何故か制服姿の桃くんが

怪訝そうな顔で立っていた

も、ももくっ....

俺のもん....w?

あ、君もしかして赤くんの弟さん?

大丈夫だよ、
俺がちゃんと送ってくか、

彼女なんですけど

桃くんは吐き捨てるように言うと

男からぐいっと俺を引き離す

そして今までに見た事のない顔で

男を睨みつけ、低い声で言い放った

....二度と近づくな

イケメンの怒った顔は

大層怖いようで

男はビビりながら去っていった

も、桃くん....

その....ありがとう

一気に肩の力が抜けお礼を言うと

人が通るかもしれないのに関わらず

桃くんは俺を無言で抱きしめている

.......

....酒飲んだの?

へ、

俺以外の前で?

う、うん....

.......

ばっかじゃねぇの

俺が助けなかったらあのまま赤先生襲われてたよ

も、申し訳ございませんでした....

何故かいい大人が道端で

高校生に怒られるという始末

俺がしゅんとしていると

桃くんの綺麗な顔が急に近づいてきた

.......

....キスして

え?

はぁ!?//

何言ってるんだこの子は

思わず仰け反ると

ふらっと体が傾き

彼の腕にまた抱きとめられる

危なw

だ、誰のせいだとっ!?//

彼を睨みつけ顔を上げると

瞳が妙に真剣で

何故か逸らせなくなった

淡い青の、綺麗な瞳

俺、赤先生本気で好きなの

もう全部全部食べちゃいたいくらい愛してんの

逃げないで、

もう子供扱いしないで、

俺のこと....信じてよ....

その瞳が波だって

無意識に彼の頬に触れてしまった

小さい頃から忙しい両親の元

中々甘えることが出来なかった彼

そんな顔させるつもりなんて....

なかったはずなのに

なんだ、俺はもうとっくに

目の前の彼の魔法に

かかってしまっていたようだ

めいっぱい背伸びをして

俯いている彼の服の裾を引っ張ると

ふわりと少し火照った桃くんの頬に

自身の唇を触れさせた

すると桃くんの目が丸くなって

ボンッと顔が真っ赤になった

ふふっwかーわい!!

食べちゃいたいくらい....だっけ?

....俺も大好き

赤せんせ、ずるっ//

へへ、w言うの遅くなってごめんね

ぐしゃぐしゃ髪を掻き回す彼に

俺が満足気に笑っていると

首筋に顔を寄せられて

耳をぺろっと舐められて

ビクンと肩を震わせてしまう

ひゃっ//な、なななっ

ふは、可愛い声出たw

〜っ//

俺が顔を真っ赤にして

何も言えなくなっていると

自身の唇を少しぺろりと舐め

ニヤリと笑いながら手を伸ばされる

赤先生の可愛いトコ、もっと教えてあげよーか?

え?ぁっ//ちょっ、どこ触って//

こことか....

ぁ、んっ//

ここも

ん、やっ//

桃くんに首筋や太腿をまさぐられて

俺はもうキャパオーバー

そしていつの間にか唇を奪われていて

後頭部を固定され角度を変えながら

俺の反応を楽しむようにキスしてくる

でも1人でまだ立つことが出来ないので

彼にされるままだ

でも嫌という訳じゃなくて

ちろりと口内に入ってくる

彼の分厚い舌も受け入れてしまう

ん、ちゅ、ふは//

んんぅっ//ふ、ぁんっ//

途中で誰かの足音が聞こえて

唇を離そうとすると

薄暗い建物の間に押し込まれた

そしてまだ足りないというように

唇を食べられてしまうんじゃないか

くらいの深くて甘いキスをしてくる

苦しくなって彼の胸を叩くと

名残惜しそうに離れていく

そしてまた俺の顔中に

キスの雨をふらせてくるものだから

慌てて彼を制す

桃くっ....だめだよっ//

ここ、外だから....//

も、無理....//

赤先生可愛すぎんだもん//

俺の家まだ親いるし....

今から....赤先生家で抱いちゃダメ?

ダメ....だよ//

桃くんまだ高校生だしっ//

やだ....我慢できない....

んっ//

そう呟きながらジュっと首筋を吸われる

頭がふわふわして

目の前の彼のことしか考えられない

桃くん、彼の名前を呼ぼうとした途端

ふわりと体が浮いた

俺を姫抱きにしてどんどん夜道を

歩いて行く彼。

ちょ//桃くん!重いからっ....//

ダメ。その顔誰にも見せたくない

っ〜//

俺全部ほしい

赤先生の心も体も

ご褒美、くれるんでしょ?

''桃くんの欲しいものはなぁに?''

いらない

特別なものなんて持ちたくない

''....どうして?''

.......

だって、どうせ

すぐにみんな離れていくから

''..........''

''....寂しくは、ない?''

ないに決まってるじゃん

....これが普通だし

人は変わる生き物だから

変化を大事にするものだから

母親の車の中で聞く

ベタなラブソングも

なんだかよく分からない

純愛ドラマも

人を好きになることも

何も、分からなかった

恋愛だなんて

くだらない、煩わしい

そう思ってた

はずなのに

桃くんはほんとに頑張り屋さんだね

そんな俺に

欲しいものが出来た

やっぱり桃くんのオムライスしか勝たん!!

お金じゃ買えないし

桃くん?俺の自慢の生徒だよw

全然なびかない

来年のお誕生日も俺が祝ってあげるからね!

そんな人

君が現れて

全てが変わった

初めて欲しいと思った

初めてこの人のそばに居たい

隣に並びたい

そう思った

恋愛不感症みたいな俺は

誰かと共に一生を過ごすなんて

ありえないと思ってたのに

こんなに欲を掻き立てられる

やっと

やっと手に入れた

俺の、俺だけの赤

隣ですぅすぅと無防備に眠る

彼の吸い付くような綺麗な頬に

手を伸ばすと

んん、と少し声を漏らすので

胸の中で愛おしさが溢れて

そっと彼のおでこにキスをする

口では嫌々言いながらも

身体は正直で

俺を求めてくる姿は

想像していた何百倍も可愛くて

理性を切れさせるには

十分すぎる程だった

俺の中....ちゃんと、気持ちいい....?//

へん、じゃない....?//

初めて繋がったとき

真っ赤な顔で恥ずかしそうに

でも大きな目に涙を浮かべて

不安そうに聞いてくる彼は

少しでも力を加えたら

呆気なく壊れてしまいそうで

なぜだか俺も泣きそうになった

だから

何度も何度も目の前の彼の

名前を呼んで好きだよ、

そう伝える俺は少し

カッコ悪かったかもしれない

貪るようにキスをする俺に

彼は必死に好きだと

愛を返してくれた

幸せだった

本当に幸せな時間だった

彼の綺麗な髪を撫でていると

長いまつ毛がぴくりと動いて

大きな目がゆっくり開かれていく

もも、く....?

名前を呼ばれた

ただそれだけの事なのに

嬉しくて嬉しくて

彼をぎゅっと抱きしめると

そのまま安心したのか体重を預けてくる

ふふw

まだ眠そうに笑う赤

そのぬくもりにじんわり目の奥が

熱くなって誤魔化すように

更に彼を強く抱きしめる

でも俺の大好きな彼は

とうにお見通しのようだった

桃くんは泣き虫さんだったんだねぇw

....違うし

泣いてない....

どーだかw

赤だって昨日犬みたいに鳴いてたくせに....

あ〜もっ//それはいーの!!

赤が真っ赤な顔をして

俺をポカポカ叩くと

肩までかかっていた毛布が

パサリと落ちて華奢な肩が露になる

その白い肌にはいくつものキスマーク

俺のものって感じでいいね、それ

〜っ//桃くんの馬鹿!!嫌い!

慌てて毛布を頭までかぶり

そっぽを向く赤を丸ごと抱きしめる

....俺は大好きだけど

そ、ゆーのっ//ずるいっ//

潤んだ目で俺を見つめる瞳と

目が合って音もなくお互いの

唇を何度も重ねる

....ずっとそばにいてくれる?

当たり前でしょっ//

おれ....もう桃くんのか、彼女なんだから//

なにそれかぁわい

ちょ、苦しっ//

こんなクソみたいな人生だったけど

神様はいると思う

俺も大好きだよ....桃くん

だって君という愛おしい

小さな幸せをくれたんだから__、

𝑒𝑛𝑑

皆さんお待たせしましたぁぁあ! タップ300越えですね笑 お疲れ様、そしてお久しぶりです((( いやあのですね、 最近ほんとに忙しくて....(´;ω;`) 週一投稿出来なくなっちゃうかも、 なんですけどよろしくお願いします 頑張ったので感想待ってます(((

この作品はいかがでしたか?

1,703

コメント

23

ユーザー

年上受けめちゃくちゃ刺さりました…最高でした😭♡ 連載ブクマ、フォロー失礼します!

ユーザー

今回もめちゃ神すぎましたっ💞 連載ぶくま失礼します🤍

ユーザー

フォロー失礼します!

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