キーンコーンカーンコーン…
授業が始まる合図がした。
樹
はあ
樹
(1時間目から国語とか憂鬱)
樹
(ん?)
ふと、隣の席の颯君を見た
樹
(あれ…なんか国語の教科書の下
に隠してる?)
に隠してる?)
樹
(んん〜)
私は体をくねくねさせながら 何を隠してるのか見ようとした。
樹
(あともうちょっとっ!)
国語の教師
樹さん聞いてますか?
樹
(うわっヤバ!)
クラスメイト皆が笑ってる
颯
クスッ
颯君も含めて
樹
〜〜〜〜っ
樹
(恥ずっ///)
颯
〜〜〜だよ
樹
??
樹
…え?
颯
図鑑だよ。小型の
颯君が私だけに聞こえるくらいの 声のボリュームで言った。
樹
(は?)
樹
(何のこと?)
颯
コレ、ほら
国語の教科書の下から小さな虫の図鑑を 出してヒラヒラさせている。
樹
(あれか!)
樹
(図鑑だったんだ!)
この時私は自分がピンチ
と言う事に気づいていなかった
国語の教師
い〜〜〜
国語の教師
つ〜〜
国語の教師
き〜〜〜〜〜〜
国語の教師
さ〜〜〜
国語の教師
ん〜〜〜〜〜〜〜
先生が鋭い眼で私を睨んだ。
樹
(ひぃ〜〜〜〜〜っ)
またまたクラスメイト皆が私を 見ながらクスクス笑った
樹
何も面白くないよぅ(泣)
キーンコーンカーンコーン…
ようやく授業か終わるチャイムが鳴った
樹
もうヤダ〜
颯
そんなに気になるの?
樹
へ?
颯
僕が見てたのそんなに気になる?
樹
!!
樹
気になる!
樹
さっき何見てたの!?
颯
コレだよ
樹
わぁ…
見せてくれたのは
それはもうなんとも綺麗な
蝶のページだった
樹
綺麗……
颯
分かってくれる!?
颯
もう皆さぁ
颯
蝶達の事全く分かってくれなくて〜
樹
そうなの?
颯
そうだよー
颯
写真見た瞬間に
颯
キモッ
颯
とか言うの!
樹
えー!?
樹
こんなに綺麗なのに!?
颯
そうなんだよ!
颯
あっねえちなみに
颯
この蝶は何ていうか知ってる?
樹
オレンジっぽいね…
颯
そう、オオカバマダラって言うんだよ
颯
じゃあこっちは?
樹
黒いね
颯
カラスアゲハだよ
颯
次はこれ!
樹
これは分かるよ!
樹
アゲハチョウでしょ!?
颯
正解!これは!?
樹
カラフルだね〜
颯
ミイロタテハって言うんだ!
颯
これ!
樹
あ!一番好きかも!
颯
モルフォチョウ
颯
コレは結構有名だよ
樹
よく覚えてるねー
颯
まあ好きだからね
樹
何でそんなに好きなの?
颯
綺麗だから
樹
え?
颯
綺麗だからだよ!
樹
それだけ!?
颯
好きになるには立派な理由だろう!?
樹
……ふぅん
颯
何だよ
樹
好きなのって蝶だけ?
颯
はい?
樹
好きになっちゃったんだけど
颯
何を?
樹
颯君を
颯
ええ!?
颯
なんで!?
樹
綺麗だったからだよ
樹
蝶について語ってる時の颯君が!
颯
…それは……告白
颯
…ですかね……?
樹
…そうだよ!察しろバカ!
颯
え、と…つまり…
樹
………付き合って下さい//////
颯
っ!!
颯
〜〜〜〜っ///
颯
はい////
颯
よろしくお願いします…/////
樹
こちらこそ…////
樹
……
樹
………スキ///
颯
っ…僕も///
どうですか?楽しんでいただけてますかね
なにはともあれこのお話で蝶を好きに なってもらえたら幸いです。
ここまで読んでくれて ありがとうございました!
see you next time.