那月
ふぅ…。
那月
残り…
俊
那月ちゃん?
那月
先生、!
那月
来てくれてありがとうございます
俊
いえいえ
俊
どうしてこんな時間に?
那月
先生
那月
私、今日帰ります
那月
本当の時代に…
俊
………。
那月
先生の小説の最後の終わりは
海に映る月のそばで
深夜12︰00に
世に帰る
那月
と書いてありました
那月
だから
那月
これと同じようにすれば
那月
帰れるのかな、と思って…
俊
そうか!
俊
終わりを同じにすれば!
那月
そういうことです
那月
なので残りの時間
那月
先生とじっくりお話したいです
那月
今までのこと
那月
沢山伝えたいことがあります。
俊
僕も…
俊
沢山お話ししたい
俊
最後の時間だから…
那月
………
那月
先生
那月
当時先生と出会った時は
那月
まだ今の自分とは違う、もう1人の自分がいました
那月
それはまるで
那月
産まれたばかりのありのようでした
那月
夢を見つけてくれたのは
那月
先生です
那月
救ってくれたのも先生です
那月
気がつけば私は
那月
先生に心を開いていました
那月
先生は
那月
私の母のようです
那月
優しさを包んでくれる
那月
そんな人です…。
ギュッ
那月
先生…
那月
私は先生が大好きです…。
那月
ずっとずっと大好きです…。
俊
那月ちゃん…
俊
僕も大好きだ
俊
那月ちゃんは
俊
昔、僕が思いを寄せていた人に似ている
俊
茅瀬…。
俊
君は僕の宝だ
俊
僕の小説を
俊
ちゃんと認めてくれる
俊
僕を僕として
俊
接してくれる…。
俊
そんな君が僕は大好きだ
俊
まだ話したいことがあったけど
俊
もうすぐだ…。
俊
この先どんな未来で、どんなことが起きるかなんて僕は分からない
俊
今を、今を一生懸命に生きるんだ
俊
君しかいない…
俊
有島那月。
那月
はい、先生…。
俊
ありがとう
俊
愛してるよ…。
カチ
カチ
カチ
那月
愛してます
母
那月…
母
おかえり。
那月
お母さん…?
母
貴方にはもっと生きて欲しい
母
やりたいことがあるのでしょう?
那月
えぇ、約束したのだから
那月
もしかしてお母さん…。
那月
今まであった色んなこと
那月
助けてくれたの?
母
えぇ。
母
自分の娘だもの
母
助けて当然よ…。
那月
ありがとう。
母
さぁ、行きなさい
那月
ちょっと待って
母
?
那月
ずっと見守っててね、お母さん
母
わかりましたよ、那月。
那月
………
那月
?
未奈
那月!
凪
那月、!?
那月
あれ、どうして…
未奈
あんた車に轢かれたんでしょう!?
那月
え、??
那月
どういうこと…
凪
あの夜
凪
お前は信号無視をしてきた車に轢かれた
那月
え
那月
あ
那月
そうだったのかも…
未奈
ようやくうっすら思い出してきたわね…
那月
その日から、どれくらいたったの?
未奈
3日ぐらいかな…
那月
3日かぁ…
凪
とりあえず、目が覚めてくれてよかった
未奈
ほんと、心配したんだからね
那月
ごめんね!
那月
でももうすっかり元気!!
未奈
てかあんた
未奈
なんか変わった?
那月
( *¯ ꒳¯*)
那月
変わったかもね〜♩
凪
なんだそれ
未奈
それな笑笑
那月
ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)
未奈
え、てかさ
未奈
あんたのおばあちゃん
未奈
あの有名な小説家
鷹村俊
未奈
の恋人だったんやね!
那月
へ?
凪
すげー親戚だよな
凪
まじ尊敬
那月
い、今…
那月
え!?!?
未奈
どしたん?
那月
鷹村…俊…
那月
有名な小説家!?!?
那月
もしかして…茅瀬さん…?
未奈
そうそれ!
凪
でもその人、結局は自殺しちゃったみたいらしいよね
未奈
鷹村俊も謎が多い人だから
未奈
よくわかんないけどね
凪
でも、かっこよくて優しくて
凪
おまけに頭が良くて
凪
生徒から人気だったらしいな
未奈
なんだか会ってみたくなっちゃった…♡
凪
お前どんだけイケメンに敏感なんだ…
未奈
ち、ちがうわよ!
未奈
え、那月知ってるよね?
那月
え、
那月
あ!
那月
もももももちろん!!
凪
なんだよ、紛らわしい
那月
あはは!
那月
(え、どういうこと?もう有名なの!?)
那月
謎が…多いの…?
未奈
色々とねー、
那月
ふぅん…
那月
(ますます気になる)
那月
(先生のこと…。)
凪
お前…元気?
那月
え、うん
那月
なんで?
凪
いや、頭働いてなさそうだなーって
那月
働いてます!
未奈
ま、元気そうでよかったじゃん
凪
それな
那月
(´>∀<`)ゝ))エヘヘ
その後私は
少し入院してから
退院することが出来た
街の書店
那月
こんにちは、大雅さん!
大雅
あれ、那月ちゃん
大雅
こんにちは
那月
今日もバイトおつかれさまでーす✨
大雅
ありがと!
大雅
今日はどうしたの?
那月
せんせ、
那月
あ!いや
那月
ちょっと聞きたいことがあって…
大雅
?
那月
鷹村俊っていう…
大雅
鷹村俊?
大雅
あー、
大雅
なんかさっき
大雅
その人の小説がみたい、という1人の老人が来たよ
那月
え、!?
大雅
見かけない格好だったな、
大雅
まるで大正時代の人みたいな洋服だった
那月
え、まさか…!?
大雅
でも鷹村俊は謎の多い人物だから
大雅
大きい図書館とかに行かないと本や資料はないんだ
大雅
だからこの本屋には無いですっていったら
大雅
そうですか、いえ、いいんです
大雅
ありがとう。
大雅
って言って帰ってったよ
那月
ええええええ!?!?
大雅
それがどうしたの?
大雅
なにか…ミステリーが…!!
那月
大雅さん、ミステリー好きだもんね
那月
ってちがーう!
那月
今それどころじゃない!
那月
そのおじさん、どこいった?
大雅
右曲がってったよ
大雅
今間に合うか分からないけど
大雅
追いかけてみれば?
那月
そうしてみる!
那月
ありがとー!!
大雅
はーい
大雅
また来てね
那月
はぁはぁ、
那月
もういないか…
那月
先生…来てくれたんだ…
那月
先生…
那月
私はあなたをもっと有名にさせますよ
那月
今よりもっと…もっと有名に…
那月
そう、私が
タイムトラベラー・ガール