小さい頃、一度だけ使用人に尋ねたことがある、あの話。
──ねぇねぇ、どうして僕はお姫様のフリをしなきゃいけんの?
でも、大人は幼い自分を簡単に騙せる。
使用人は質問をはぐらかして答えた。
…と、思う。
この生活を続けて数年、誰にも気づかれずに育ったが、やはり恥ずかしく感じる。
……何時か、何処かの誰かに、本当の自分を見つけて欲しいな…、
考え事をすると、やはり眠れないものだ。
音を立てないようにベランダへ続く廊下を歩く。
戸はキィー…と音を立てて開いた。
そこには…満天の星空が広がっていた。
女装は…していない。
この姿を見られても別に何とも思わないし。どうでも良かった。
おらふくん
おらふくん
その時。
おらふくん
『素敵な歌声ですね』
自分と同じくらいの歳をした少年に姿を見られてしまった。
おらふくん
おらふくん
『そちらに向かっても宜しいですか?』
おらふくん
おらふくん
『ありがとうございます』
『それでは…少し下がって下さい』
困惑している自分を横目に彼は大きく飛び跳ね、自分の横に着地する。
おんりー
おらふくん
おんりー
おんりー
おらふくん
おらふくん
おんりー
おらふくん
おらふくん
おんりー
この人は、きっと自分を、自分達をおかしいと思うだろうな。
おんりー
おらふくん
おんりー
おんりー
おらふくん
おらふくん
おらふくん
おんりー
おんりー
おらふくん
おらふくん
おんりー
おらふくん
おんりー
おんりー
おらふくん
おらふくん
そう言うと、彼は跪いて───
おらふくん
手の甲に接吻をした。
おんりー
蝶のような人だ…。
でも。
あれが運命の出会いなのかもしれない。
コメント
3件
んんん?!すきすぎる…!!フォロー失礼します!!
1話から見直し中。 待って…待って待って… この時点で神作✨️ ほんとにありがとうございます😭