もとあ
もとあ
雨の日は嫌いだ
ジメジメするし、濡れるし、傘を持たなくちゃならないから
天気予報の通り今日は部活帰りの時間帯に雨が降り出した
俺は天気予報を見てたからちゃんと傘を持ってる
…あの子は傘をちゃんと差してるだろうか
俺の想い人は意外とズボラなとこがあるから少し心配だ
及川徹
他人のことを思って心配するなんて全くもって俺らしくない
幼なじみ曰くこれは随分遅めの初恋らしい
及川徹
スガちゃんこと菅原孝支くんは俺の嫌いな後輩が進んだ高校の先輩だ
インターハイであの笑顔に心を奪われた
女の子に困らない俺が男の彼を好きになるなんて思ってなかったけど
彼が男ってことが小さく思えるくらい好きなのだ
雨でろくに前が見えない中、雨宿りをしてる影を見つけた
最初は無視しようと思ったけどそうはいかなかった
その雨宿りをしてる子こそ俺の想い人だったから
彼は俺に気づいてないみなたいだけど声をかければ気づいてくれるかな…?
及川徹
声をかけようとしたけどそれは途中でやめてしまった
あの子に近づく影に気づいたから
その影は俺の大嫌いな嘗ての後輩
菅原孝支
影山飛雄
スガちゃんが楽しそうに笑ってる
俺には見せてくれない笑顔で
スガちゃんが後輩大好きでスキンシップが多いのは知ってる
でも、あんなに仲がいいと嫉妬してしまう
2人は少し話した後、飛雄が少し屈んでスガちゃんと唇を重ねた
及川徹
思わず漏れた声は想像してたより低かった
スガちゃんはキスをされて驚いたものの嫌がっては無い
寧ろ照れてた
それを見て俺は嫌でも気づいた
及川徹
飛雄が先にその場から離れると俺はすぐさまスガちゃんの元へ向かった
及川徹
菅原孝支
自分が持ってた傘を捨てて
彼の細い手首を壁に押さえつけた
菅原孝支
菅原孝支
スガちゃんが誰かとスキンシップをする度に黒い感情が腹の底に溜まるのを感じてた
嫉妬という黒い感情
その感情の捌け口なんて無かったけど彼を傷つけなく無いから冷静でいられた
でも、もう無理だ
積み上げてきた理性が音を立てて崩れてく気がした
菅原孝支
スガちゃんの言葉を塞ぐように彼にキスをした
菅原孝支
驚いて俺から離れようとするけど身長もパワーも体格も俺の方が上なのだから
スガちゃんが勝てるわけないんだよ
スガちゃんがなにか言おうとして無理矢理口を開いたタイミングで舌を入れる
スガちゃんの舌と絡めてスガちゃんの口内を犯す
水音は雨に掻き消されてよく聞こえなかったけど
スガちゃんの体温は感じられた
菅原孝支
抵抗する彼を押さえつけて深いキスを続ける
雨でびしょ濡れなのも気にならなかった
ただ、今は上書きしたいという気持ちだけでだけで頭がいっぱいだったから
菅原孝支
スガちゃんが俺の胸を弱く叩いて俺は口を離した
スガちゃんの唇と俺の唇を繋ぐ銀色の糸がヤケに扇情的に見える
菅原孝支
肩で息をしながらこっちを見やるスガちゃんの頬はほんのり赤くなってて…
及川徹
菅原孝支
及川徹
及川徹
菅原孝支
及川徹
彼はこういう嘘は下手だ
いつもは可愛いと思える素直な反応にイラッとした
及川徹
菅原孝支
及川徹
俺の弱々しい声はカッコ悪かった
雨なのか涙なのか分からない水滴が顔をなぞる
菅原孝支
及川徹
菅原孝支
及川徹
及川徹
及川徹
及川徹
及川徹
「俺じゃないの…?」
そうして俺はもう1回唇を重ねた
嫌がる君を押さえつけて無理矢理
きっと明日から君は俺の事を嫌いになるだろうな…
会えないのは嫌だけど…仕方ない
及川徹
好きな人に拒絶される哀しみを掻き消すようにキスをした
あー、やっぱり
雨の日は嫌いだ
コメント
30件
ぴぎゃァァァァ!!!と、と、と、尊いぃぃぃぃ!ずっと影菅推しだったけど、及菅もよきぃぃぃ!!
いぃぃやぁぁぁぁいぃぃやぁぁぁぁいぃぃやぁぁぁぁゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ... スガさんまじで好きすぎる!どーしてくれんの!?スガさんって背が低いし優しくてかわいいから絶対受け! このカプ好き!!!
何この子達尊すぎるでしょうよ!心臓に悪いでしょぉ!