主
主
主
主
主
主
主
主
主
いふ
今日は10月31日、ハロウィンや
仮装しとる人を時々見かけながら、家に帰る
そういえばほとけがハロウィンパーティーしようって言っとったな、、、
何するんかよくわからんけど、ほとけとやと楽しそうや
ほとけはイベントごとが好きやから、気合い入れて準備しとるんやろうな
昔はイベントごととかあんま気にしてへんかったけど、 今となれば楽しみになっとる
いふ
鼻歌混じりで家までの道を歩いていく
いつもよりも足取りが軽い
イベントに浮かれとるんは俺もなんかなw
と、思っていれば家が目の前に見えてきた
いふ
カバンの中を漁って家の鍵を探す
案外すぐ見つかった鍵を鍵穴に差し込む
ガチャ
いつもの軽快な音を聞きながらゆっくりとドアを開く
いふ
恐らくリビングにおるほとけに聞こえるように呼びかける
靴を脱ぎながら彼がやってくるのを待つ
いふ
履きなれた革靴を脱ぎながらきつく締めてあったネクタイを緩める
パタパタ)))
ほとけ
リビングから顔を見せたほとけは真っ黒なマントを羽織っとった
どうやらほとけは吸血鬼の仮装をしとるみたいや
いふ
ほとけ
ほとけ
目をキラキラさせながら上目気味に言うほとけ
その姿はかっこいいと言うよりは、可愛いの方が合っていると感じた
いふ
ほとけ
わかりやすく肩をガックリと落とすほとけ
行動の一つ一つが可愛くてどうにかなりそうや
なんでこれでほとけの方が彼氏なんや…
ほとけ
ほとけ
いふ
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
青組
ガチャ
いふ
リビングはすっかりハロウィン仕様に飾り付けされとった
かぼちゃやお化けのモチーフなかわいい飾りでいっぱいや
その景色に子供の頃のハロウィンの日を思い浮かべる
ハロウィンの意味も知らずに無邪気に有名な言葉を唱えていた頃が懐かしい
ほとけ
ほとけ
いふ
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
ほとけ
ピーンポーン
ほとけ
ほとけ
いふ
ほとけ
嬉しそうに玄関に走っていくほとけ
ピザは俺らの好物で特別な日しか頼まへん
やから、二人ともテンションあがっとるんや
ほとけ
いふ
ほとけが持っとる箱からはピザのいい匂いがする
思わず、早く食べたくてウズウズしてしまう
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
ほとけの言葉に素っ頓狂な声が出る
そんな俺を見ながらほとけはイタズラ気に笑みを浮かべとる
吸血鬼の服装も相まってミステリアスな雰囲気を醸し出しとる
ほとけ
いふ
ほとけ
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
逃げ場がない状況にため息をつく
仮装することは嫌なわけではないが、少し抵抗がある
ほとけのように若くて可愛ければ問題ないかも知れへんが、俺はその真逆
若さも可愛げもない
そもそも俺が仮装しとるところを見て、なんの得があるんやろう?
ほとけ
ほとけ
いふ
キュルルンと効果音がつきそうなほど可愛らしくお願いしてくるほとけ
目がいつになく輝いていて、心が揺らぐ
いふ
ほとけ
ほとけ
毎度のことながらほとけの上目遣いにやられてしまった
俺の悪い癖や
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
手を思いっきり引っ張られながら自室に連れて行かれる
ほとけはやる気になると少々強引なんが困ったところや
ガチャ
ほとけ
ほとけが得意げに掲げたのは狼男のコスチューム
耳や尻尾などはモフモフしとってリアルや
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
服自体は革ジャンにチェーンがジャラジャラとついたかっこいい系や
正直着てみたいと思ってしまった
ほとけ
いふ
ほとけ
ほとけ
バタン
ほとけはニコニコしながら部屋を出ていってしまった
部屋には狼男の服と呆然と立ち尽くす俺だけや
いふ
嫌ではないが、抵抗はあるもんや
しかし、せっかくほとけが用意してくれたんに着ぃへんのも違う気がする
ほとけと一緒に仮装するか、自分の恥ずかしさを取るか
心の中でその二つの想いが揺れる
いふ
頭を抱えて部屋の中をグルグルと回りながら悩む
そして俺は──────────
いふ
己の好奇心を選んだ
いふ
鏡の前でクルクルと回りながら自分の姿を確認する
モフモフをしとる耳と尻尾はかわいらしい
しかし、革基調でチェーンやチャックがあしらわれた服によって かっこよさとかわいさがいい感じに融合しとる
そして何より目を惹くのは水色の首輪
サイズが大きめなためきつくはないが、変な感じや
いふ
いふ
ガチャ
ガチャ🚪
ほとけ
いふ
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
ほとけに褒められまくって顔が赤くなる
ほとけの顔が真っ直ぐ見れへん
ほとけ
いふ
そんな俺を察してか、ほとけが話題を変えてくれた
こーゆう気遣いできるとこが好きなんや
青組
いふ
いふ
ピザを口に入れた瞬間広がるチーズの旨みとトマトソースの酸味
バジルの香りが後からふわっと香る
生地ももちもちで最高や
ほとけ
いふ
二人してピザを食べまくる
箱がどんどん空になっていく
青組
いふ
ほとけ
やっぱピザはマルゲリータなどが定番やけど、変わり種のやつも美味しいな
何より耳のサクサク感がたまらへん
ほとけ
いつの間にかソファに移動しとったほとけが俺に呼びかける
少し疑問に思いながらもソファに向かう
いふ
いふ
いふ
ほとけ
いふ
ほとけの横に座った俺の頭をほとけは愛おしそうに撫でる
吸血鬼の服装も相まっていつになく妖艶や
弧を描く口元に、優しく細められた目元
メンバーやリスナーさんには見せへんかっこいい顔に胸がキュンとなる
ほとけ
いふ
さっきの甘い顔とは相まってほとけは真剣な顔つきで俺に呼びかけた
なんだかほとけの瞳の奥がギラリと光っとる気がした
ほとけ
ほとけ
いふ
まさかその言葉を言われる立場になるとは思ってもみんかった
そして今、俺の手元に当然お菓子はない
いふ
ほとけ
いふ
ほとけ
ほとけ
いふ
ほとけに首輪をグイッと引っ張られる
その反動で前屈みな体制になる
ほとけ
目にハートを浮かべて、俺の頬をするりと撫でるほとけ
いふ
ほとけ
いふ
その言葉に体温が上昇する感覚がする
ほとけはすっかり、雄の顔をしとった
ほとけ
ほとけ
ほとけ
いふ
こうして俺は吸血鬼に食べられたんやった───────────
〜終〜
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