有栖川
これは去年の11月頃。その月は色々あって大変だった。ある日の夜いつも通りベッドでスマホをいじってたら頭の上に気配を感じたんですよ。でも全然怖くなくてなんか安心感があったんだ。だからその気配の方をみたのよ。そしたら、この月に亡くなった少し遠くに住んでいたじぃちゃんが居たの。じぃちゃんは僕のことを怜様っていつも呼んでくるの。いつも陽気で滑舌の悪いじぃちゃんだった。僕はじぃちゃんってわかった瞬間小さい声で「じぃちゃん、じぃちゃん、」って言いながら泣いちゃったの。そしたらじぃちゃんは「怜様、泣かないでくださいねぇ、どうしてもあいたかったけん来てしもうた!」って言って僕のこと撫でてくれたの。もう涙が止まんなくて、でもそれから少ししてじぃちゃんが「そろそろバイバイだなぁ、ごめんね怜様」って消えてったの。僕は霊感はマヂでないんだけどこの次の日にまた耳元でじぃちゃんらしき声がして起きたんだ。
