朝方彼氏と夜方彼女
僕と彼は少し特殊
何故かってそれは
お互い顔を合わせることがない
からだ
僕は朝しか起きられない 特殊な体
だから僕は月という ものを見たことがないし、
星という光るものも 写真でしか見たことがない
「暗い」ってどんなものか もよくわからない
話によると、日陰の もっと黒いバージョンだなんて
親友は言ってたかな、?
そんな僕はいつも目が覚めると
隣の部屋にいる彼の元 へと足を動かす
キラキラと輝く太陽を遮りながら 薄く光るカーテンに照らされているのは
黄色い彼女
綺麗な白い肌に、サラサラな髪 ピクリとも動かない体
開くことのない瞳
僕の見たことがある彼は 眠っている姿だけ
正直彼の声は聞いたことがない
あと,どんな人なのかも わからない
写真は見たことがあるんだ
親友の彼女から見せてもらったもの
クレープを食べながら笑っている彼 可愛くて、ほんとに 僕の彼女なのかなと疑ってしまった
でも、それくらい彼は美しくて、 儚い存在だった
そんな彼に今日も手紙を書くんだ
僕は夜しか起きられない 特殊な体
僕は太陽を見たことがない 眩しくて、明るいっていう
噂、?
あったかいとか、 感じたことが冬くらいしかない
いつもは肌寒くて、 ちょっとだけ、昼間の暖かさを 感じたいなって思ったことはあるんだよね、笑
僕が目を覚ますと いつも通り辺りは暗くて 部屋の電気をつける
リビングへ行くと、 いつも楽しみにしているものが 僕の目に止まった
彼氏からの手紙だ
今日は珍しく、美味しそうな ご飯と共に手紙が置かれていた
"こんばんは。黄くん" 今日は朝から買い出しに出掛けたよ だから冷蔵庫の中いっぱいかも、笑 せっかくだからオムライス作ってみた 良かったら、食べて 冷めてるだろうから、あっためてね 今日も大好きだよ
彼からの手紙を握り締めながら 彼の部屋へと行く
暗闇の中眠る彼の姿は あまり見えないので、
少しだけ、明かりを灯す
そうすると見える彼の顔
綺麗な水色の髪に、 綺麗なまつ毛
目を開く気配がない彼の 姿をじっと見つめる
彼の声を聞いたことがない どんな声をしているのだろうか、
親友からすると、 ガサガサした声をしているらしい こんな顔じゃ、想像できないな、 でも、歌声は別人のように綺麗な声 に変わるらしい、
聞いてみたいなと、 叶うはずのない願いを持つ
彼の顔は一度だけ、 見たことがある
それは親友の彼氏に見せてもらった
親友の彼氏さんの家で、 一緒にゲームをしている彼
楽しそうに笑っていたり、 悔しそうな険しい顔をしていたりと
随分と楽しそうだった
いいなぁ、と 呟いた記憶がある
僕も彼とお話してみたい
そう思いながら、彼への 返事を紙に書いていた
パチッと目が覚めた
今日も頑張るかと、 起き上がると見慣れない景色が 映った
青
親友の言っていた暗い 中に僕はいた、、
と言いたいけど、 僕がいつも寝ていたベットの 横に置かれたランプが光っていた
あれ、?なんでだ
僕は今起きれるはずなない時間に 目を覚ましていた
僕は大丈夫なのだろうか、 こんな時間に起きてしまって
この時間は彼が起きてる時間
これは、、彼に会うチャンスのでは
僕は夢だと思いベットから降りた
リビングの部屋に電気がついており より胸が高鳴る
カチャッ
静かにドアを開けた
するとそこにはソファに座りながら イヤフォンをして誰かと通話していた
テレビ画面に映ったゲーム中の様子
どうやら僕の親友と通話しているらしい
黄
黄
桃
24時間好きな時間に生きてられる 桃くんはやっぱり黄くんとも 仲が良かった
今行ったら、びっくりするよね、
桃
黄
桃
黄
黄
黄
桃
桃
桃
桃
黄
ピロンッ
黄
ため息が溢れる彼
僕が寝てる間にいつも悲しませて いただなんて、、
その時
ガタッ
黄
青
思わず手が滑り 物音が鳴ってしまった
黄
青
青
青
黄
黄
黄
青
黄
青
黄
青
青
黄
青
黄
黄
青
黄
青
黄
青
青
黄
黄
青
黄
黄
青
青
青
青
黄
青
青
黄
黄
黄
黄
黄
青
黄
青
青
黄
青
黄
黄
青
青
目が覚めると
辺りは明るくて 太陽で光っていた
青
隣の部屋へ行くと
いつものように彼が目を閉じて 眠っていた
まるで、昨日のことが なかったかのように
彼は目を閉じたまま 開く気配はなかった
青
青
僕はそう呟き彼の額に そっとキスをした
彼が目を覚ますであろう時間 が来る前に
僕特製のオムライスでも 作ってあげよう
これから先僕ら、 またお互い顔を見合わせることが 出来なかったとしても
僕らは、永遠に
君/貴方を愛しているから
エンド
コメント
12件
ブクマ失礼しますm(_ _)m
一言いって通り過ぎますね。 「神」 はいありがとうございました。
ブクマ失礼します!