テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
みこと
みこと
みこと
LAN
みこと
みこと
みこと
LAN
LAN
みこと
その依頼は短すぎた、
名前、場所、期限
余計な情報は何も無い
だからこそ俺は察してしまった…
レイ(みこと)
距離の話じゃない
生活圏の話だ、
レイ(みこと)
その夜、俺は何度もスマホを見た
文字を打ちかけて、消す
返事をしないまま、時間だけが過ぎていく
もし、この依頼を終えたあと、
ここに戻ってきたら
自分は、どんな顔して笑うんだろう、
俺はナイフを握りながら考えた
これまで何度もやってきたこと、
慣れているはずのこと
なのに、手が震えた
レイ(みこと)
呟いた声は、誰にも届かない
依頼は完遂した
失敗はしてない
でも帰り道で足が止まった
電灯の下、
いつもなら通り過ぎてるだけの場所
俺は、そこに立ち尽くしてしまった
…このまま戻らなければいい
それは逃げじゃない、と自分に言い聞かせる
守るための選択だ
これ以上嘘を重ねないため
これ以上優しさに甘えないため
レイ(みこと)
シクフォニは、普通でいられる
汚れた部分を知らずに済む
ポケットの中で鍵が鳴った
共同の家の鍵
重い、
今はやけに重い、
俺は、鍵を取りだして、見つめた…
レイ(みこと)
返そうか、置いていこうか
その時、スマホが震えた
レイ(みこと)
なっちゃんからだった、
でも、すぐに返事は打てなかった
指が動かない、
たったそれだけで胸の奥が軋んだ
レイ(みこと)
誰も引き留めていない、
責めてもいない
それなのに、
勝手に''帰る場所''を用意されてる
俺は、鍵を強く握りしめた
痛みが欲しかったわけじゃない
現実を確かめたかっただけだ
レイ(みこと)
また誰かを裏切る
笑いながら、嘘をつく
それでも
何も言わずに消えたら、
あの人達は理由もわからないままになる、
それだけは
1番やってはいけない気がした、
俺は踵を返した
戻るためじゃない、
''終わらせ方''を決めるために、
全部話して
それで拒絶されたら、
その時こそ、消えよう、
自分に残された、最後の誠実
レイ(みこと)
夜です
夜です
夜ですよ?(圧)
玄関の前に立った時、
息が上手くできなかった
ドアの向こうから
誰かの笑い声が聞こえる、
その音が、俺には遠すぎて、眩しすぎた
みこと
言えるだろうか、
それとも、これが最後になるだろうか
ドアノブに手をかけたまま
俺はほんの一瞬だけ目を閉じた
みこと
答えはまだ出ていない、
でも
消える覚悟を決めたはずの足は、
もう一度、この場所に向かっていた
ガチャ
ドアを開けた音は、
思ったより静かだった
暇なつ
みこと
最初に声をかけたのはなっちゃんだった
驚いた様子も、責める気配もない
でもその普通さが俺には耐えられなかった
みこと
靴を脱ぐ動作がぎこちない。
みこと
誰も遅いとは言わない
それなのに、全員が起きてる
テーブルの上には湯気の立たないままのカップが並んでいた
待っていた、という事実だけがそこにある、
いるま
まにきの声は、いつもより少し低い
でも、やっぱり優しい
…俺は逃げるように首を振った
みこと
すち
すっちーが遮るように言った
怒らない、詰めない、
それが逆に俺を更に追い詰める
…らんらんは俺の目を見て言った
LAN
その一言で、胸の奥が崩れた
みこと
俺の声は酷く小さかった
みこと
みこと
誰かが息を呑む音がした
暇なつ
なっちゃんの問いは、責めるためじゃない
理解しようとする音だった
俺は笑おうとして…失敗した
みこと
ゆっくりと手袋を外す
見せるつもりはなかった
でも、隠し続ける力が残っていなかった
みこと
その瞬間、空気が止まる
みこと
言葉が床に落ちていく、
みこと
みこと
俺は、俯いた
みこと
誰も声を荒らげなかった
最初に動いたのは、こさめちゃんだった
ゆっくり近づいて、俺の前に立つ
こさめ
それは確認でも、皮肉でもない
みこと
俺の声が震える…
みこと
みこと
…なっちゃんの目に涙が溜まっていた
暇なつ
みこと
みこと
まにきが静かに首を振る
いるま
いるま
すっちーが俺の背中に触れる、
すち
らんらんは少しだけ間を置いてから言った
LAN
みこと
俺の方が少し跳ねる
LAN
声は、低くて穏やかだった
LAN
みこと
俺の目から、音もなく涙が落ちた
みこと
LAN
らんらんははっきり言った、
LAN
拒絶じゃなかった
条件でもなかった
LAN
LAN
LAN
俺はその場にしゃがみ込んだ
泣くつもりはなかった
消える覚悟も、もう決めていた
それなのに、
誰も、手を離さなかった
優しさが痛いくらいに、
ちゃんと、残っていた
みこと
返事は、重なった
LAN
すち
こさめ
いるま
暇なつ
その時、俺は初めて
''戻ってきた自分''を
否定しなくてよくなった
救われた…とは言えない
でも、
消えようとした場所から、
生きる方へ、 引き戻された