作者
作者
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陽菜
作者
”それ”を見て頭が真っ白になった
陽菜
早鐘を打つ心臓が耳に響く
思考が絡まって
考えないといけないのに
陽菜
行動、しないと、いけないのに
────私は何も出来なかった
陽菜
陽菜
そんなか細い私の声に
血に濡れて変わり果てた両親は 何も答えてはくれない
───そうだ、 いつも私は与えられてばかりだった
陽菜
おかしいとは思っていた
突然、珍しく焦る両親に 「かくれんぼをしよう」 なんて言われて
クローゼットに押し込められて
でも 待っても待っても両親は来なくて
あぁ、あぁ、思考がまとまらない
こうなってしまったのは、全部──
陽菜
また、”あの日”の夢を見た
私に「忘れるな」とでも言うように。
陽菜
5年前、私の15歳の誕生日に 両親は死んだ
優しくて、正しい人達だった
間違ってもあんな死に方をしていい 人達ではなかった
陽菜
両親が死んでから、
私はずっと梵天のことを探っていた
嫌で嫌で仕方ないのに 情報を得るために媚びるように笑って
泥水をすするような気持ちで ドブネズミみたいに生きてきた
何度も死のうと思った、 何度も死にたいと思った、
でも、その度に両親の笑顔が、 死に顔が、頭に浮かぶのだ
「あぁ、まだ死ねない」
「梵天に復讐しないと死ねない」
そうやって、生きて生きて生きて
梵天に所属するまでに漕ぎ着けた
陽菜
陽菜
陽菜
陽菜
陽菜
どうしてか、涙がこぼれた
──それが2年前のこと。
それから私は梵天を探るため 今日も構成員として働いている
コメント
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初見です。続き待ってます