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桃青

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桃青

2 - 桃青

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35

2021年06月08日

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んあ~…怠いわぁ…

青髪の青年は怠げに伏せられた目を擦り 靴を履き替えていた

鼻子

あ、青おはよー、あんた今日も眠そうね…

いやぁ、だって学校詰まらないじゃんかぁ

鼻子

青は常に詰まらない、でしょ、ったく、ビシッとしなさいよw

うわぁ、出たよ…

青は背後から現れた彼女に双眼を向けたが 何時もの如く小言を呟かれれば またか、と少々面倒臭げに フイッと視線を外した

鼻子

ほら、早く教室行くよ!

はぁー…へいへい…

彼女の声にひとつため息をしながら 青は自分の教室へと歩みを進めた

先生

さて、HR終わり、お前ら授業の準備しとけよー

ふぁ~あ…ねっむ

教室を出ていく講師を横目に 涙を薄ら浮かべながら大きな欠伸を1つ

鼻子

青~、次の授業移動でしょ?
そんなゆっくりしてたら遅れるわよ

あぁ~!そうだった!!

鼻子

うっさ!

はぁー…めんどいわぁ

鼻子

めんどいばっか言ってないで早くしなさいよw

己の声量を気にせず面倒臭げに教材を手にし 教室を後にしようとした

鼻子

あれ?青それ違う教材じゃないの

へぁ?うわマジじゃんッ、だぁー、最悪教科間違えて持ってきた…

鼻子

もう、何やってんのよ!
担当の先生厳しいからアンタ絶対なんか言われるわよ…

う…、ほんと笑えないわァ…

鼻子

まぁ…どんまいね…

ご愁傷さま、とでも言うように 彼女は青の絶望的な顔を見て苦笑気味に 肩をポンと叩いた

うわぁ…だるいわァ…
何が、準備してなかった君が悪いんだろう、だ!いやぁまぁ、確かにさ?忘れた僕が悪いけどさ?でもさぁあ!!

講師に放課後 資料を持って行くよう言われ 渡された紙の山

鼻子

煩いわね、1人で何喚いてんのよ、傍から見たら変人よ

うるっさいわ!!僕は今イライラしてんだよ!

鼻子

はいはい、まぁ、頑張りなさいよ…w

腕1杯に紙の山を抱え ブツブツ文句を垂れる彼に すれ違い様彼女は またも肩をポンと叩き応援の言葉を伝えた

へいへい…鼻子は気をつけて帰ってねー

鼻子

う、うい、///じ、じゃあ!また明日ね

…?あぁ、うん、また明日?

彼女は突然挙動不審になり 焦った様に歩いて行く 青は不思議に思うも資料を運ぶ事を 思い出し溜息とともに歩き出した

えーと、これが、あっちか…

~~、~~~

丸田

~~w

…っぅあ”ッ!?!

…ッ!

曲がる直前突然の衝撃に 対処し切れずバランスを崩した僕は 尻もちを着くとともに 重力に耐え切れずバサバサと落ちてくる 資料を頭から被った

…たぁッ…ちょ、気をつけ…ッ!

地面に座り込んだままに視線だけを上げ 軽く睨みながらに文句を言おうと口を開く

悪いっ、大丈夫…じゃないよなっ、前見てなかったわ、ほんとごめん

目の前にはつい息を飲んでしまうような イケメン、その髪色は鮮やかなピンクだった

…ぁ、いや、だい、じょぶ、です、はい、

なんだよこのイケメン! こんなイケメンなら女の子にチヤホヤされて人生薔薇色なんじゃないの!?

あー、えっと、立てる…?

丸田

何かフリーズしてねぇか?

まじ?えぇ、俺どうすればいいのこれ

いや、僕も夢の中じゃ 女の子達にモテまくりなんですよ? そう、夢の中でね?! 何でリアルでモテねぇんだって話しよ 何でだよ!クソがァあ!!

あのー、大丈夫ですか…?おーい…

丸田

え、大丈夫?いきてるこの子?

…おーい!!

んがっ!?はぃいっ!

あ、やっと戻ってきた、えっと、大丈夫?
起きれる?

呼ばれる声にハッとすれば間近に さっきのイケメンが 僕は驚きに目を見開き

う”わ”ぁぁぁッ!!

うわっ

丸田

うぉっ!?

奇声を発せば 後ろに身を引き

えっ、ちょ

ちけぇよ!!

あ、ごめん?

丸田

声でか…

うっせぇばぁか!!

え、ばか…?

丸田

ぶはwwwwバカとか言われてんじゃんウケるwww

やべぇ…ッ、ビビり過ぎてつい口が…ッ いや!でも近いのが悪いだろ! ビビったら声デカくなっちゃうだろ! 何で僕がこんな目に合うんだよ!?

あ、てかごめん、紙散らばっちゃったね、手伝うよ

丸田

えー、俺面倒いからパス

おい、何1人で帰ろうとしてんだよw

丸田

えー?だって俺がぶつかったんじゃないしぃ

あぁー、まぁ確かにw

丸田

てなわけでおっさきぃ、ちっこい子もまたねぇん

ち、っこい、、なっ…僕はチビなんかじゃ無いわ!!

丸田

ひぃw反応おもしろwんじゃねぇ

愉快そうに笑いながら立ち去っていく 男をひと睨みすれば 目の前のイケメンにまた視線を向け

…ぃしょっと…これ全部運ぶの?

あ、あぁ、まぁ、化学の先生に言われて、

あー、あの先生ねぇw俺も良く怒られたわw
て事は君1年?

そうだけど…、君は?

俺は3年、学年違うから今まで会わなかったんだね

え、えっ、3年?!まじかよッ

ははww俺3年に見えない?w

あぁ、いや、別にそんな事は…無いといえばまぁ嘘になるけど…

嘘になるんかいwまぁいいけどw

ピンクの青年は スッと僕の方へ手を伸ばす フワッと頭が軽くなり彼を見れば 手には1枚の紙がヒラりと揺れていた

よしっと、ここで最後?

最後!いやぁ、助かった、ありがとう!

最初は大丈夫といったものの 紙を持った先輩を見れば 断り切れなく頼んだ そのお陰か15分程で運び終えた

全然、元はと言えば俺がぶつかっちゃったのが悪いしねw

あ、てか名前何だっけ?

お互いあまり話をしなかった為に 自己紹介をして居なかった 青の言葉に先輩はハッとした

あァ、そういえばまだだったわw
俺は咲翔兎 桃、君は?

僕は八木 青!

青ね、よろしくな?
あ、そうだ、俺の事呼ぶ時先輩とか要らないから

え、まじで?!
んじゃ、えーっと、桃…さn

さん無しでw

え、ちょっ、さん付けなくて大丈夫なの?

大丈夫大丈夫w
だって堅苦しいじゃん?

んんん、確かに…?
じゃあ、桃くんで

なんかまだ堅い気するけどまぁいいやww

さんは要らない、と言われたが 何だか図々しい気もしたので くん呼びにさせてもらった

てか、桃くんは何でこんな時間に残ってたの?

あぁ、俺は用事があってそっち行ってたらちょっと遅くなってさ

ほー、女の子だったりして!

ちげぇよw

はぁーあ、桃くんてぶつかった時も思ったけど普通にイケメンじゃん?

えぇ?またまたw

いやガチで!絶対モテるでしょ!

無い無いwそういう青もイケメンじゃんw

はー!そういうこと言って、僕一切モテないからね…人生終わってるわぁ…

大袈裟すぎるだろw

まさに絶望的だ と肩を落とし項垂れる青を 見ながら、桃は面白そうに目を細めた

さぁて、帰るかぁ

はぁー、やっと終わったぁ

何かもう疲れ果ててんじゃんw

いやぁ、学校怠いんだもんよぉ…

ふはwwwまぁ確かに面倒くさくはあるなw

桃君はどっちから帰んの?

俺は右、青はどっち?

僕左ー

んじゃ、門出たらバイバイだな

だねぇー、いやぁ、ほんと今日はありがとね、マジで助かったわ

はいよwまたなんかあったら手伝うから言ってな、一応俺のクラスBだから

まじで?!ありがとう!
でも3年て怖くて行けないわ

いや、何でだよw
別に怖くねぇわw

怖くない?!なんか1年の僕が3年の廊下歩くってさ?!

あ、そっち?

え?どっち?

もういいわwwwwまぁ、また今度なw

あぁ、何かちょっと気になる感じだけど、またねw

2人笑い合った後 手を振りそれぞれの帰り道へ足を運んだ

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