-attention- 桃赤よりモブ赤ちっくかもしれません モブ視点で進みます モブは一人称わたしですが、男です
いらっしゃいませ
あ、お客さん…また来てくれたんですね…ニコッ
ここは言わずと知れたバー。
んへ、また来ちゃった
今日は何をお作りしますか?
ん~…じゃあ今日もマスターのおすめめで!
了解しました
今日はライラを作って差し上げる
彼がこのお店に初めて来たのは 恋人とわかれてしまったおよそ1ヶ月前
“恋人のことを忘れたいから強い酒を作ってくれ”
と、言ってきたのがはじまりだった
酒は弱かったみたいで 案の定泥酔。
でも、泥酔した彼がかわいくて どこかほっておけなくて。
わたしはいつの間にか彼に恋をしていたようだ
そんな気持ちも露知らず、
“マスターの作るカクテルは格別”
といって、ご贔屓にしていただいており
よくお店にいらしてくださる
でも、今日は一味違ったようで。
いらっしゃいませ
今日はお連れ様がいるようで、?
そう!
マスターのお陰で新しい出会いできたの…ッ!
どうも…、
それはよかったです…ニコッ
お幸せになられてくださいね
うん…っ!
ぁ、それでね…もうなかなか来れないと思うの…ッ
それはとても寂しくなりますね…、
だから、マスターのとっておきが欲しい…!
了解しました、ニコッ
最後…最後だから届いて欲しいという願いをこめてと
キャロルを出した
…!!
ね、りいぬ帰るよ
なんで…、まだ一口も飲んでないのに……ッ、
いーから!
わぷ…ッ、
あ、マスター…
ベリーウィドウをマスターに。
では…
はは…w
彼氏さんにはお見通しでしたか、…w
……かんぱい…
いつもは人で賑わうこのお店が
この時間だけは わたしの乾杯の音だけが鳴り響いていた
ライラ…今、君を想う キャロル…この思いを君に捧げる メリーウィドウ…もう一度素敵な恋を