過去

家は貧乏でもなく金持ちでもなかった

ごく普通の家庭

私、ゆぅ月。は『美湖(みこ)』って名前だった

お父さんは科学者、お母さんは保育士だった

ﾋﾞﾘﾘﾘﾘﾘ

体を電気が通る感覚がとても痛かった。内臓が燃やされるように痛い。少し溶けてると思うくらい

5分後

父の言葉に絶望する

10分後

トんだら終わると思った

ｷﾞｭｳｯ(首)

父は首を絞めて私を強制的にトばせないようにしたのだ

ほとんど言葉を発せれない

50分後

実験だからといって子どもを犠牲にさせるなど正気ではない

でも「お母さんのため」という言葉に私は反抗出来なかったのだ

ろくに顔も見ない母のために私が犠牲になっていることに疑問にも思わなかった

これはたとえなどじゃなくて本当に味がしない。

数分後

普通のベッド。

だけども周りは手術室のようだ

瞬きをする間もなく私に注射器を打たれる

一瞬にして目の前が真っ暗になった

何がなんなのかわからないが手術？が終わった

圧をかけられては肯定するしかない

父はそういう人。

本当にそう思ってるの？

可愛いって思ってても

心の底では思ってないんじゃないの？

もうこれ以上我慢して何になるの？

ねぇ

お父さん

お母さんでさえも私を嫌うんだね

もしかしたらお母さんは私と同じ状況にあるのかもしれない

それなら尚更嫌われる意味がわからない

帰ってきて娘に何も言わずに愛しい夫とスるのね

私の両親は私を娘として見てないのね

貴方達にとってはただの実験道具なのね

夜

ｷｨ ﾊﾞﾀﾝ

黒い花の髪飾りを付けた少女が話しかけてきた