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今日はクリスマス。

本当なら湊さんと

のんびり過ごすはずだったのに……

どうしても、

明日必要な資料をまとめてほしいと、

大学のゼミの教授に頼まれて……

仕方ないから、湊さんに

シン

すみません、湊さん。

湊さん

どうした?

シン

今日、どうしても明日必要な資料の作成を教授に頼まれて、

シン

帰り遅くなりそうです。

シン

あんまり遅いようなら、

シン

先に寝ちゃっていいんで。

シン

本当にすみません。

そう、送ったら

湊さん

おう。わかった。

湊さん

頑張れよ!

シン

(え、たったそれだけ)

シン

(今日のこと楽しみにしてたの、俺だけだったの?)

シン

だって今日は、

シン

俺の誕生日だし、

シン

同棲記念日なのに……

それから、

資料の作成を終わらせて

家に帰ると

シン

ただいま。

いつも家にいるときは、おかえりっていってくれるのに

今日はなしか……

シン

湊さん、怒ってるのかな?それとも拗ねてる?

鍵をいつもの定位置に置くと

今朝、出かけるときにはなかった紙きれが

下駄箱の上に置いてあって

不審に思って、手に取ってみると

おかえり、シン。帰ってきたら、俺の寝室に来てほしい。

たったそれだけが書かれた書置きだった。

シン

どういうこと?もしかして体調悪い?

シン

俺が気づいてなかっただけで、今日1日体調悪かったの?

心配になって、湊さんの寝室を開ける前に

シン

ただいま、湊さん。

シン

起きてますか?

湊さん

おかえり、シン。あ、あぁ、起きてる。

シン

もし、体調悪いなら

シン

今からでも俺、看病しますから。

シン

食欲ありますか?

シン

ごはんはちゃんと食べましたか?

シン

おかゆ作りましょうか?

シン

汗かいてますか?俺、拭きます。

シン

あっその前に湊さんの着替え持ってこな

湊さん

ま、ま、待って。シンちゃん。

湊さん

お前が思ってるような状態じゃないから。安心して。

シン

よかった〜。体調悪いいわけじゃないんですね。じゃあ、どうして……

湊さん

わ、分かったなら、は、早く入って来いよ。

なぜか、聞こえてくる湊さんの声は緊張しているかのように、うわずっていて

シン

(どうしたんだろう?)

シン

じゃあ、湊さん開けますよ。

寝室に続くふすまを開けるとそこには

信じられない光景が広がっていて

シン

……湊さん、どうしたんですか、その格好。

俺の視界に入ってきた湊さんは

半裸で、胸元には大きめの赤いリボンが結ばれていて……

湊さん

……お前、今日誕生日だから

湊さん

……なんかプレゼント贈りたくて

湊さん

……でも、何がいいか分かんなくて

湊さん

だ、だから俺がプレゼントだよ!

湊さん

……貰ってくれるか?(上目遣い)

シン

(何これ、なにこれ、ナニコレ)

シン

(湊さんからのお誘い!?)

シン

(嬉しすぎる!)

湊さん

……シン?

あまりの嬉しさに、湊さんを抱きしめながら

シン

……嬉しい、湊さんからのお誘い

シン

……ほんとうに

シン

……いいんですか。

湊さん

……あ、あぁ。……今日はシンの誕生日だし。

湊さん

……とくべつ……だからな。

湊さんの頬を撫で、そしてキスをして、

湊さん

……っん。……はぁ。

シン

……俺、今日優しくできそうにないです。

シン

いつもならもっと。湊さんの身体のこととか心配で、自制できるのに。

湊さん

えっ。あれで自制とか。ちょっと、待っ

湊さんを押し倒して

胸元のリボンをほどきながら

シン

湊さん、今夜は素敵な夜にしましょうね✨

湊さん

(……え、笑顔が怖すぎる)

湊さん

(……俺、早まったか)

湊さんの長い夜が始まったのであった。

……チュンチュン……チュンチュンチュン

―翌日―

寝室にて

シン

……おはようございます、湊さん。

湊さん

……ぉはよう。……シン。

湊さんを後ろから抱きしめ、その肩に顎をのせて

シン

……昨日の湊さん、宇宙一可愛かったです。

シン

「もう……はやくシて」ってねだってくれたとことか

湊さん

お、おま、おまえ、朝っぱらから何言ってんだ!

シン

湊さん、思ったより元気そうですね。じゃあ、もういっか

湊さん

やるか、バカ!

シン

湊さんの……ケチ。

俺のほうに顔を向けた湊さんに

チュッ

ついばむ様なキスをして

湊さん

お、おまえ

シン

だから、来年も欲しいな〜。”湊さん”からのプレゼント。

シン

湊さん以上のプレゼントなんてないんで。

湊さん

……わかったよ。……来年。また来年な。

シン

約束ですよ、湊さん!

西瓜シェイクだけじゃない

約束が増えていく

……きっと、来年、再来年、生涯続いていく約束

湊さん

そ、そういえば、お前今日も大学だろ?早く準備しろ!

シン

はーい。分かりましたよ。

ベッドから降り、

ベッドサイドに落ちていた赤いリボンを拾って

シン

あと、これも大切にしますね。

湊さん

はぁ、それゴミだろう。さっさと捨てろ!

シン

何言ってるんですか。

シン

このリボンは可愛い湊さんを、より可愛く仕立て上げたリボンなんですよ。

シン

捨てませんよ!永久保存です。

湊さん

い、いいから、早く捨てろ。

シン

嫌です!捨てません。

湊さんと家の中で追いかけっこしたり

そんな日常が末永く、続きますように。

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