巫だった僕と護り人の彼

聖は特異体質 背が小さく標準体型なのに 丸みのある身体で胸に膨らみがある 小さな時には無かった違和感は 歳を重ねる事に出てきた 皆が声変わりをしだしたのに 聖は女の子の様な声のまま 自分は成長が遅いのかな…と思っていた 身体つきもその頃から周りとは違くなり それと同時に誰かに触れられると 飛び跳ねてしまうのではというくらい 身体全体が過敏になった

身体が過敏なのは小さな頃からあった くすぐったがり でも飛び跳ねるくらいでは無かった 先生や親から　異常　と判断され 運動系や人と接触する行為は止められた 親はそんな聖を気味悪がり 互いに世話を嫌がり揉めるようになった 高校に入った時 金は出すから一人で暮らせと ついに突き放されたのだった 孤独　誰も僕を好きじゃない 聖はどんどん暗くなっていた 目立たなければ 喋らなければ 陰で女みたいって言われない 親さえ嫌う僕だもの こう生きるしか無いんだ そう心を閉じ過ごしていた

慧吾の家系は代々護り人 神様と番う巫女様を 年頃になったら保護しに行き 穢れぬように見守り 嫁に行けるようになったら 神様の使いにお渡しするのが使命 巫女様は数十年に一度誕生する 産まれた時に親に啓示がいき 小さな頃から巫女として育てられる 巫女様に大人の兆しがでて 成長していく頃に保護にいく 巫女様が誕生しない年は 子孫繁栄の為の嫁探しに 力を注がねばならない