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桃と初めてあったのは
海だった
足に波を打ち寄せさせながら 何処か遠くを見つめていた
悲しそうな思い詰めた横顔をみて 思わず俺は声をかけてしまった
橙
桃
橙
橙
桃
橙
桃
初めて見た笑顔は 花が咲くみたいな笑顔で
風で髪がふんわりと揺れて
橙
桃
橙
橙
桃
打ち解けるのに時間はかからなくて
お互いが惹かれあってきたのも 時間が経つにつれて 分かってきていた
しばらく連絡をとっていなかった
そんな矢先に来た 青からの電話
。。病院に来い それだけだった
嫌な予感しかしなかった
橙
青
桃
たくさんの管を体に着けて 酸素マスクをつけられて 静かに眠っている君がそこにいた
橙
青
゛もうすぐ、死んじゃうんだ ゛
橙
橙
桃
橙
桃
橙
桃
桃
橙
青
すぐにナースコールを押して 手術室へと運ばれていく彼女の姿
俺は呆然とみつめる事しか出来なくて
しかも親族である青しか 最後を見届けることが出来なかった
青
橙
青
苦しそうに笑う青は なにか隠しているような気もして
でも俺は 桃を失った悲しみで そんな些細な変化にも気づくことが出来なかった
俺は 桃が死んだことを確認していなかった
だけど青の言葉を信じて 死んだと【思い込んでいた】