優斗
とは言ったものの

優斗
やはり学つけるしかないよなぁ

優斗
頑張るのあんまり好きじゃないし

優斗
しょーじきやりたくないが

優斗
やれることが増えれば死ぬ確率は下がる

優斗
知識が増えればやれることも増える

優斗
当たり前なんだがやるしかねぇよなぁ…

優斗
とりあえず今俺のできる魔法を知るために

優斗
外出て色々試さんとな

優斗
外なら多少危なそうな魔法使ってもセーフだろ

優斗
まぁガルガッタに近いと怖いのでもう少し離れますけど

優斗
とりあえず何からやってみようかな

優斗
まずは俺の使える肉体強化系の魔法を使うか

優斗
ギア3くらいの解放ならいけるべ

優斗

優斗
ふむ……

優斗
ギア3は基本いつも使うから馴染ませないとな

優斗
たしか俺の体の特性的に威力とスピードが高くなる代わり防御を捨てる

優斗
いわゆるバーサーカー的なバフなのよね

優斗
この状態ならただ殴るだけでもまぁシャレにならないダメージを与えることが出来る

優斗
だが、あくまで俺の持ってる魔法はバフに過ぎない

優斗
攻撃魔法を俺は持っていない

優斗
さらにいえば遠距離魔法なんてものもない

優斗
完全にインファイターとなるわけだ

優斗
遠距離魔法の1つ2つはないとまずいだろ

優斗
一応魔力弾なるものがあるが

優斗
それは未だに火力調整が上手くいかない

優斗
鍛錬あるのみなんだがまぁめんどいことめんどいこと

優斗
なので早く会得できそうな原子魔法なるものを試す

優斗
要は科学とおなじなんだろ?

優斗
火の燃える原理を知り得る俺にそれが出来ないわけが無い

優斗
原子魔法の唱え方自体は知らないが

優斗
多分イメージとかすれば………

優斗
やっぱ簡単に行けるもんだな

優斗
あとはこれがちゃんと攻撃として使えるかどうかなんだが…

優斗
どーやって試したもんか…

優斗
今の俺だとこの辺の魔物怖がって近寄らないから

優斗
試す機会もないんだよなぁ

優斗

優斗
ん?

優斗
あれは……

少女
や、やめて……

少女
私何も……何もしないから……

優斗
あっちゃー……

優斗
デスラビッツのナワバリ入ったかー

優斗
アイツら基本は大人しいがナワバリに誰かはいると

優斗
容赦なく襲い掛かるからな

優斗
うさぎのくせして肉食だし…

優斗
助けるついでに試し打ちだな

優斗

優斗
おい!そこの君!!

少女
!!

優斗
俺の方に走ってこれるか?

少女
で、でも……

優斗
安心しろその辺のうさぎは俺が何とかしてやる

少女
……

優斗
信じろって!な?

少女
(コクッ)

デスラビッツに囲まれていた少女は隙を見て俺の方にと走ってきた
獲物を逃さぬようデスラビッツはその少女に襲いかかるが
優斗
ついさっき感覚でできた【ファイア】だ!

優斗の放ったファイアによりおってきてたうさぎ達は引いていった
優斗
よし!あたりはしなかったが地面に着弾したのを見ると

優斗
デスラビッツ程度なら一撃くさいな

少女
あっ……

少女
あの………

優斗
ん?

少女
た、助けてくれて…

少女
ありがとう……ござい…ます

優斗
気にすんなって

優斗
ところで君はどうしてこんなところに?

優斗
お母さんとか心配してない?

少女
私お母さんいない…

優斗
それは悪いことを聞いたな…

少女
お母さんもお父さんもいない…

少女
他の言い方をすれば私はお母さんにもお父さんにも求められてない

優斗
そんな悲しいこと言うなよ

優斗
お母さん達もきっとなにかイライラしてたんだ

優斗
それで子供にやつあたりをしてしまったんだとおもう

優斗
俺がついていってやる

優斗
だから君のお家まで案内してくれるかな?

少女
……

少女
分かった…

優斗
おうちはここで間違いないよね?

少女
うん…

優斗
なるほどなぁ……

優斗
ちなみに君はどうしたい?

少女
私?

少女
私はあの家の子じゃ無くなったからお兄ちゃんのお家に住みたい

優斗
よし分かった!

優斗
んじゃー今日から俺はお前のお兄ちゃんって事にしとこうか

優斗
あんなクソみたいなところよりは幾分かマシな暮らしができるはずだ

少女
うん!

優斗
それと…

少女
?

優斗
あんまり強がらなくてもいいぞ

少女
!!

優斗
泣きたい時はしっかり泣け

優斗
君はまだ子供だ

優斗
子供のうちからこんなに辛いことがあったんだ

優斗
それを我慢する必要は無い

優斗
悲しい時は泣いていいんだぞ

優斗
あの家のヤツらがお前に愛情を注がなかった分

優斗
俺が可能な限り愛でてやる

優斗
この出来事は忘れられなくても今はいい

優斗
だがそのうちこの出来事を超える程の幸せでいっぱいにしてやる

優斗
だから今はめいいっぱい泣けよ

少女
うん…

少女
ありが……とう

少女
お兄……ちゃん

少女

少女
うわぁぁぁぁぁぁぁん!

優斗
あんなクソみたいなヤツらの代わりに俺がいるぞ

優斗
もちろん俺以外の人もいるが

優斗
その人たちも優しい人だから安心しろよな

少女
う”ん”!
