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MARIMO
MARIMO
MARIMO
都会の喧騒から遠く離れた、山の奥にある広大な敷地の一軒家。
そこは、静かな隠れ家というよりは、むしろ活気のあふれる 「村」のようだった。
夕暮れ時、庭先では驚くほどガッチリした体格の男が 黙々と薪を割っている。
Tシャツの袖からはみ出さんばかりの太い腕、現代の服を着ていても隠しきれない圧倒的な「山」の気配(?) 谷垣源次郎(ゲンジロちゃん)だ。
彼は斧を振り下ろすたびに、背後から聞こえる凄まじい喧騒に ふっと眉尻を下げて笑う。
子供2号
子供2号
子供3号
ゲンジロちゃんの周りには、彼にそっくりな太い眉毛の少年少女たちが まるで子熊の群れのようにわらわらと群がっていた。
その数、合わせて15人。
ゲンジロちゃん
ゲンジロちゃんが巨大な薪を真っ二つに叩き割ると子供たちから 「おぉーっ!」と歓声が上がる。
そのたくましい背中は15人の命を背負う父の誇りに満ちていた。
マッちゃん
縁側から凛とした声をかけたのは、紫色のストールを 羽織った神秘的な瞳を持つ美女。 インカラマッ(マッちゃん)だ。
彼女は現代の家事すらもまるで儀式のように優雅にこなす。
マッちゃん
マッちゃん
子供2号
笑いが絶えない食卓。並んでいるのはゲンジロちゃんが 今日獲ってきたばかりの鹿肉のローストと、山盛りのじゃがいも そしてマッちゃん特製の具沢山スープ。
米がたっぷり炊いてある炊飯器が2台動き15人の子供たちが 「美味しい!!美味しい!!」と合唱しながら 凄まじい勢いで料理を平らげていく。
ゲンジロちゃん
ゲンジロちゃんが、末っ子を膝の上に乗せて離乳食を運搬しながら尋ねる。
マッちゃんはふふっと、1人の妻としての柔らかな微笑みを浮かべた。
マッちゃん
マッちゃん
マッちゃん
ゲンジロちゃん
谷垣はそう言って幸せを噛み締めるように大きな口で肉を頬張った。
かつての戦い、裏切り、死闘。 それら全てを乗り越えた先に。この「15人の命」が繋がる食卓がある。
地獄を見てきた生存者たちがたどり着いた、黄金よりも眩しい 最高に賑やかな幸福の風景だった。
MARIMO
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MARIMO
MARIMO
MARIMO
コメント
10件
語彙力の塊ですかッ!?!?