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千花のパパ
ごめん、千花…
千花のパパ
耐えられそうにない…ｳｸﾞｯ
口元を抑えながらパパが逃げ出す
子供の千花
パパ…！？
子供の千花
(どうしよ、どうしよ、パパが、でも…)
なんとなく
ここで逃げ出したくないって思った
蘭
じゃあ、報酬として…
蘭は強引にママの手を引っ張る
千花ママ(ゆき)
ちょっと！
蘭
ただの人妻で終わるのは勿体ないでしょ？
蘭
近くで見ると本当に美人だね〜ゆきちゃん
蘭
仕事もしっかりこなせて命令にも従順で
蘭
顔色変えずに''人殺し''出来る…
蘭
こんないい女到底いねぇよな♡
今…
''人殺し''
って…
子供の千花
(ママ…？)
蘭
''その足元''似合ってる♡
千花ママ(ゆき)
……ふ、
千花ママ(ゆき)
…ふふ、ふふふっ…
千花ママ(ゆき)
あはははははは！！！！
千花ママ(ゆき)
そうでしょ！真っ赤に染まっててついうっとりしちゃってこのまま履いてきちゃった！！
蘭
はは、イカレ女♡
…足元、あのヒールよく見たら
あれ…血なの……？
子供の千花
(まさか、だよね…？)
子供の千花
(あんなママ知らない…)
千花ママ(ゆき)
蘭くんたちだってそうでしょ？
千花ママ(ゆき)
楽しくて楽しくて仕方がないじゃない！
千花ママ(ゆき)
だから私は貴方たちが大好きなの！真っ赤な血を見せてくれるからね！
蘭
おー怖ぇ〜女だこと
2人が建物の中へと消えた
子供の千花
(ママが行っちゃう……)
子供の千花
(…でもパパを)
子供の千花
(…パパを探さないと)
この時の私はパニックになってて気づかなかった
いつもと様子の違うママと
隣にいた灰谷蘭という男の子に
見られていたことに。
千花ママ(ゆき)
……(千花……？)
物陰に隠れていたパパを見つけ
そのまま家に帰ってきた。
千花のパパ
…知ってたんだ
子供の千花
…？
千花のパパ
全部…男にあってるのも…
千花のパパ
…それでも、いいんだ
千花のパパ
そばにいてくれるだけで…
子供の千花
パパ…
千花のパパ
ママのこと大好きだから
子供の千花
私もママのこと好き！
子供の千花
(だけど、)
子供の千花
(パパはママが人を殺してるの知らない…)
子供の千花
(きっと知っちゃったら傷つけちゃう)
子供の千花
(このことを秘密にするべき…？)
千花のパパ
…もちろん千花のことも大好きだぞ
子供の千花
！
千花のパパ
ママとパパの間に生まれてきてくれてありがとな
子供の千花
…えへへ
千花ママ(ゆき)
…もう帰るわ
蘭
ユキちゃんさぁ
蘭
なんで、あんなガキ気にしてんの？
千花ママ(ゆき)
…！
蘭
バレてないとでも思ってた？笑
蘭
あのガキ、ユキちゃんそっくりだったけど？
蘭
まさか…
千花ママ(ゆき)
誰のことかしら、その子は
蘭
…ふーん
蘭
まぁ、いいや
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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