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主
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あんてんしょぉん パラオが純粋じゃない。 台湾がちょっと腹黒め。 空気がちょいと不穏。 激重友愛。依存に近い。 政治的意図等皆無。 この世の全てと関係ない。
主
主
パラオ
台湾
僕はパラオ!!
同じ新日国同士の台湾と仲が良いんだ!!
台湾は優しいし、ふわふわしてるし、いざという時はかっこいい!!!
自慢の友達なんだー!
パラオ
台湾
パラオ
この時が、僕の至福の時。
台湾と2人きりで、こうやって並んで、手を繋いで、お話する時間が。
…あぁ、でもね。台湾ってば、他の国の話もよくするの。
例えば、中国の話。 例えば、日本の話。
僕がいるのに、変だよね。なんでそんなこと考えるんだろう?
だって目の前に一番の友だちがいるなら普通はそんなことどうでも良くならない?
まぁ、別にいいけどさ。
…別に、一緒にいれれば、それで。
台湾
あれから数時間後。 散歩したり、ご飯食べに行ったり、海に行ったりしていたら、あっという間に夕方になっていた。
僕も台湾も夕方には帰らないといけない。 深夜帰りだった時、台湾が不審者に狙われてしまったから。
僕はいいけど台湾にまたあんな目にあってほしくないから夕方には帰らなきゃいけない。 …なのに。
嫌だ。
この至高の時間を手放したくない。
台湾じゃなきゃ、こんなに気分が上がらない。 台湾がいなければ、僕は今頃素が出てる。
素が出れば、皆に迷惑をかける。
…僕は、戦争で狂ってしまった。
きっと、植民地にされて、酷い扱いを受けて、日帝に助けられたと思ったら日帝が日帝じゃなくなって。
…そんな出来事で、僕は変わっちゃったんだ。
いつしか皆死ねばいいのにって思ってた。日帝すらもいない世界なんてない方がマジだって思ってた。 …でも、台湾だけは。
台湾は、そんなどす黒い感情よりも明るくて、こんな僕を照らしてくれて。
…だから、僕には台湾しかいなかった。
きっと…これからも、僕には台湾しかいない。
…だか、ら…
パラオ
台湾
パラオ
…あぁ …僕は、本当に…迷惑しかかけてない。
結局台湾にすら迷惑をかける。
嫌だなんて感情、押し殺せばいいことくらいわかってるはずなのに。
台湾
パラオ
…あはは。僕、依存してるのかな…?
台湾がまだいてくれる、それだけで…心が満たされる。 さっきまであんなに満たされてなかったのに。
依存は悪いことだってわかってるはずだった。 誰かに依存なんてするものじゃないって、思ってた。 きっと、どうせ、いつか裏切るから。
それでも…
…例え、台湾のこの笑顔が偽物だったとしても________
台湾
パラオ
台湾
少し帰る時間を伸ばして、パラオと話していると。
疲れちゃったのか、眠っていた。
まぁ、今日もたくさん遊んだもんね。 そりゃそうか。
台湾
…パラオが僕に依存していることは前から知っていた。 だから帰ろうとすると必ず泣きそうな目でこちらをみてくるし、必死に自身の純白さを目立たせる。
きっと、パラオってどんな人?と聞かれたら、大半は明るくて幼い人って答えるんだろうな、なんて思いながらパラオの手を握る。
…パラオはずっと、“日帝”への未練を持っている。日本ではなく、日帝への。
僕は今の日本も日帝も好きだけどね。
…話が逸れたね。 だから、きっと…パラオが僕に絡む理由の根底にあるものは、日帝がいなくなって、心に空いた穴の“穴埋め”なんだと思う。
他人の考えの根底なんて結局わからない。今や本人すらわからないところだろうけど、一緒にいるとなんとなくくらいはわかる。
だから正直な話、僕にはどうでもいいことだった。
だってそうじゃない?僕はパラオの一時的な心の穴埋めにすぎないもの。 変なことにならないよう、僕がうまく付き合ってけばいいだけの話。
僕は別に、パラオがいないと〜なんてことにはならない。 第一、パラオとは国同士という意味では接点は殆どないし、僕は好きな人ならたくさんいるから。
…なのに。
いつからだろう、こうやって遊べる日が、楽しいと思い始めたのは。
…いつからだろう、いつかパラオが光をみて、僕と遊んでくれなくなったら、と考え始めたのは。
いつしか僕は、パラオが日本や別の国のことを本当の意味で“友達”として認識することが怖くなった。
本当の友達は僕だけがいい。僕だけでいい。 …だから、パラオがもっと、僕に依存するように。
そして、ただ優しくするだけじゃ、すぐに依存が溶けてしまうかもしれないから。
…パラオと深夜に別れた日、わざと不審者に引っかかって、夕方までには帰ろうと提案して。
そうしたらきっと、というか絶対、ダメなことだとわかってても、パラオは引き止めるんだろうなって思ったから。
…もう簡単に人を信じられなくなったみたいだけど、パラオは良くも悪くも、根っこは純粋。
だから、ダメなことを何回もしたら、いつか罪悪感で潰れてしまいそうになる。
…ほら、今だって。
悪夢に魘されてる。わけでもないだろうに、涙の跡があった。 きっと、ねてしまう前に流れちゃったんだろう。
僕の読みは…正しかった。
台湾
時計を見てみれば、あっという間に約束の時間を過ぎていた。
…朝起きて、僕がいなかったら、パラオは… …怖くなっちゃうのかな。
僕が裏切ったら、どうなるんだろう? …今度は、もっと重い感情をぶつけてた相手が、無言でどこか遠くに行ってしまったら。
泣くかな、貶すかな、絶望するかな。 …それで、冗談だよって笑ったら、どうなるんだろう。
台湾
僕は、寝ているパラオを横目に、家へと静かに帰ったのだった。
主
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