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君のことを一途に思っている私と記憶のなくなる君。

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君のことを一途に思っている私と記憶のなくなる君。

1 - 君のことを一途に思っている私と記憶のなくなる君。

♥

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2022年05月08日

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東リべ夢 地雷さん回れ右!

メンバーは年齢バラバラです みんなのアイコンもバラバラなんだけどよろしく☆

⚠千冬様メインです⚠

古砥 奈雪(23)

えっと...ここは、、

万次郎(22)

目、覚めたか?

堅(22)

マイキー、そいつ起きたか?

千冬(20)

起きたんですね。良かったです。

古砥 奈雪(23)

??

隆(24)

俺は三ツ谷、

千冬(20)

俺は千冬です

堅(22)

俺は堅、ドラケンと呼んでくれ

万次郎(22)

俺は万次郎、マイキーって呼べよな!

武道(20)

俺は武道です、たけミッチって呼ばれてます笑

古砥 奈雪(23)

......?

万次郎(22)

お前、部屋の前で苦しそうにしてたから連れてきた

隆(24)

勝手にごめんな

古砥 奈雪(23)

...いえ、ありがとうございます

武道(20)

...あの。

堅(22)

たけみっち、どうした?

武道(20)

大学の先輩の古砥先輩じゃないですか?

みんな

...え?

古砥 奈雪(23)

............

千冬(20)

古砥先輩ですよね。知ってます

古砥 奈雪(23)

...今日はありがとうございます。帰りますね。失礼します

万次郎(22)

あ、、ちょ

隆(24)

(...どっかで見たことあるんだよな)

古砥 奈雪(23)

(私は小説家として社会に出ている大学生。)

古砥 奈雪(23)

卒業したらそのまま働かせていただきます。

小鳥遊編集長

わかったわそう伝えておく。

小鳥遊編集長

にしても今日はいいサイン日日和よね

古砥 奈雪(23)

そうですね、よく晴れてます笑

小鳥遊編集長

じゃああと5分で始まるよ。頑張ってね!

古砥 奈雪(23)

はい!

千冬(20)

大丈夫ですか?!

楓梨奈

え、あ、、、う゛

古砥 奈雪(23)

(............体調不良か)

古砥 奈雪(23)

大丈夫ですか?

楓梨奈

えっ...小垣名雪先生、?

古砥 奈雪(23)

(そう、私は小説家としての名前は「小垣名雪」なのだ)

千冬(20)

!!

千冬(20)

先輩、?

楓梨奈

え、あ、お邪魔しましたか

古砥 奈雪(23)

大丈夫です。後輩なだけなので。

楓梨奈

...そうですか!!

楓梨奈

あの!もう大丈夫なんで!サイン会頑張ってください!私も並びます!

古砥 奈雪(23)

ありがとう。来てね笑

楓梨奈

小垣先生!

古砥 奈雪(23)

どうしたんですか?

楓梨奈

サイン会終わったら時間ありますか?

古砥 奈雪(23)

あるけど、どうして?

楓梨奈

さっき、千冬と仲良くなったんです!3人でどこか行きましょ!

古砥 奈雪(23)

......笑わかりました。

楓梨奈

じゃあ、待ってます!

古砥 奈雪(23)

うん、了解です

千冬(20)

...先輩だったんですね。小垣先生って

古砥 奈雪(23)

バレちゃったら仕方ないね

千冬(20)

応援してます。

古砥 奈雪(23)

ありがとうね。

古砥 奈雪(23)

(結局、私達はカフェに来た。)

楓梨奈

先生!

古砥 奈雪(23)

はい?

楓梨奈

まずは敬語やめましょう!

古砥 奈雪(23)

え?

千冬(20)

そうですね、やめましょう

楓梨奈

それで、名前で呼びましょ!私は楓梨奈です!!

古砥 奈雪(23)

...奈雪。

千冬(20)

千冬です

楓梨奈

連絡先交換しません?!

千冬(20)

.........

古砥 奈雪(23)

いいよ、交換しようか

楓梨奈

2人〜!!

古砥 奈雪(23)

はは笑笑そんなにはしゃがなくたって笑

千冬(20)

ほんとお前って落ち着きねぇよなぁ

楓梨奈

楽しいからいいの!!

古砥 奈雪(23)

あ、ごめん今から出張だ、、行くね!

千冬(20)

頑張ってください!

楓梨奈

お疲れ様です!

千冬(20)

え、?

古砥 奈雪(23)

(!?無視しておこう、)......

千冬(20)

先輩?

古砥 奈雪(23)

(...)あれ、松野くん?どうしてここに?

千冬(20)

僕このマンションに住んでるので。先輩こそ...?

古砥 奈雪(23)

偶然だね笑私もだよ。

千冬(20)

あぁそうなんですね。これから出張でしたっけ、頑張ってください。

古砥 奈雪(23)

ありがとう。頑張ってくるね

千冬(20)

...部屋番号、何処ですか

古砥 奈雪(23)

?305だけど。

千冬(20)

わかりました。鍵、ください。

古砥 奈雪(23)

え?

千冬(20)

鍵です。ください

古砥 奈雪(23)

いやいやなんで?

千冬(20)

帰ってくる時にご飯作るからです

古砥 奈雪(23)

............?

ますます彼の言っていることが分からなかった

千冬(20)

帰ってくる時間はいつですか?

古砥 奈雪(23)

夜の9時

千冬(20)

分かりました、鍵預かったのでご飯作って待ってます

古砥 奈雪(23)

う、うん?

千冬(20)

先輩、おかえりなさい。

古砥 奈雪(23)

ほんとに居たんだね。

千冬(20)

当たり前です。シチュー作ったので食べましょう。

古砥 奈雪(23)

うん、ありがとう。

古砥 奈雪(23)

ん、めっちゃ美味しい

千冬(20)

...良かったです((ニコッ

古砥 奈雪(23)

(...彼が、)

笑った...?

千冬(20)

?なんか僕の顔についてます?

古砥 奈雪(23)

...いや。何でもないよ

千冬(20)

、そうですか?

古砥 奈雪(23)

うん((ニコッ

千冬(20)

(...先輩が、)

幸せそうに笑った。

千冬(20)

......先輩。

古砥 奈雪(23)

どうしたの?

いつものように応答が来る。

千冬(20)

...好きです。

古砥 奈雪(23)

ゴホッ...グッ...

千冬(20)

付き合ってください。

古砥 奈雪(23)

......少し考えさせてくれない?

千冬(20)

分かりました。待ってます

楓梨奈

ねーねー!!!

千冬(20)

なんだよ?

古砥 奈雪(23)

どうしたの?

楓梨奈

旅行行きません!?

古砥 奈雪(23)

え?

千冬(20)

.........うん、いいんじゃない?

古砥 奈雪(23)

え。

楓梨奈

先輩も行きましょうよ!!!!

古砥 奈雪(23)

あ、え、う、うん。

楓梨奈

じゃあ決まりですね!!

楓梨奈

オエ............

古砥 奈雪(23)

楓梨奈さん、大丈夫?

千冬(20)

あんなに電車で騒ぐからこうやって車酔いするんだよ

楓梨奈

...面目ない......ww

古砥 奈雪(23)

まぁまぁ笑夜に動こうか。

千冬(20)

そうですね。そうしましょう

楓梨奈

あ、夜卓球やりましょうよ!

古砥 奈雪(23)

いいよ笑

千冬(20)

先輩がやるなら。

...なんでこんな事に。

古砥 奈雪(23)

(松野くんは寝た。)

古砥 奈雪(23)

(楓梨奈さんが「千冬は先に寝てて!!」というから。)

古砥 奈雪(23)

それで、どうしたの?

楓梨奈

...古砥さん。

古砥 奈雪(23)

急に名字笑どうしたのかな?

楓梨奈

松野くんを賭けて本気でボウリング勝負しましょ。

古砥 奈雪(23)

......は?

楓梨奈

私、千冬のこと好きです。

古砥 奈雪(23)

......だから?

楓梨奈

私、やろうと思えば今から彼を叩き起して告白だって出来ます。

古砥 奈雪(23)

........................

私の中で何故か(それは嫌だ)って感情があった。

楓梨奈

それくらい本気なんです。

古砥 奈雪(23)

じゃあ告白すればいいじゃない?

楓梨奈

千冬は奈雪さんの事が好きですよね?

古砥 奈雪(23)

.............

古砥 奈雪(23)

そうだったらどうなの?

楓梨奈

なんで千冬の気持ちに答えないんですか?

古砥 奈雪(23)

そんな簡単じゃないの。

楓梨奈

でもこのままじゃ千冬がずっと傷付くだけです。

古砥 奈雪(23)

...そうだね

楓梨奈

だから、この勝負で私が負けたら千冬のことは諦めます

楓梨奈

勝ったら...千冬に私は告白をします。

古砥 奈雪(23)

なんでこんな回りくどい事するの?

楓梨奈

......終わったら話します。

それで、私達は本気の勝負をした。

そして、同点となった。

楓梨奈

寝る時間無くなるので、この一本で終わりにしましょう

古砥 奈雪(23)

分かった。

ストライク!!(音声)

楓梨奈

奈雪さん凄いですね。

古砥 奈雪(23)

次は楓梨奈さんだよ。

楓梨奈

はい。...

スッ............

残念!ひとつも倒れなかったよ!(音声)

古砥 奈雪(23)

......は?

私は、気付いたら楓梨奈さんの肩を揺らしながら問い詰めていた。

古砥 奈雪(23)

なんで最後でわざとあんなことするのよ!!!

楓梨奈

最初から、こうするつもりだったからです。

古砥 奈雪(23)

..何、言ってるの?

楓梨奈

なんで2人はお互いに好意があるのに付き合わないんですか?

楓梨奈

そんなに付き合わなかったら、、私だってチャンスがある。そう思ってしまいます。

古砥 奈雪(23)

なんで、私が松野くんに好意があると?

楓梨奈

好きじゃなかったらこんなに本気で向かってきません。

楓梨奈

奈雪さんのことだから「告白しちゃえ!笑」って言ってたと思います。

確かに、そうだった。

古砥 奈雪(23)

......。

楓梨奈

明日、頑張ってくださいね。

古砥 奈雪(23)

.........うん。

楓梨奈

さっきの質問に答えてあげますよ。

古砥 奈雪(23)

うん。お願い。

楓梨奈

...私は、本当に千冬が好きなのにっ、、

彼女は涙目になっていた。

楓梨奈

相手が、、奈雪さんなんてっ、、!ズルすぎるよ、!

古砥 奈雪(23)

..................

楓梨奈

だってっ、!私、!奈雪さんの事も、、

大好きなんだもんっ、!!

古砥 奈雪(23)

(!!)

古砥 奈雪(23)

......明日、私はケジメを付けてくるね。

楓梨奈

そうしたらっ、、幸せになってくださいっ、、、!

彼女はもう涙目ではなく。透明な雫を頬に流しながら そう言った。

そんな涙は、とても綺麗だった。

古砥 奈雪(23)

部屋で寝ながら、私はこんなことを考えていた。

古砥 奈雪(23)

私は過去に、恋人を事故で無くしたことがある。

古砥 奈雪(23)

もっとも、その原因は車運転者の居眠り運転だった

古砥 奈雪(23)

......あの日。私達は喧嘩していた

古砥 奈雪(23)

仲直りするために彼はケーキをかってきて買ってきてくれていたらしい。その帰りに…彼は帰らぬ人となった

古砥 奈雪(23)

こんなの、もう思い出したくもなかった。

古砥 奈雪(23)

けれど。もう今日でケジメを付ける。

このことは、絶対に忘れてはいけないと心に誓い、 心を心機一転させる。

古砥 奈雪(23)

......ふぅ。

肩の荷がおりたようだった

古砥 奈雪(23)

楓梨奈さん、なんで私の家なのかな?

楓梨奈

だって私は実家暮らし、千冬の家は気まずいので!

千冬(20)

はぁ、?(呆)

古砥 奈雪(23)

なるほど?

千冬(20)

お手洗い借りますね

古砥 奈雪(23)

はーい

楓梨奈

奈雪さん、千冬と最近どうですか?((ボソッ…

古砥 奈雪(23)

どうって特に何もないけど((ボソッ…

楓梨奈

!?何もしてないんですかっ!?

古砥 奈雪(23)

声が大きいよ((ボソッ…

楓梨奈

あ、あぁごめんなさい((ボソッ…

古砥 奈雪(23)

してないけど、なんで?((ボソッ…

楓梨奈

千冬じゃなく他の人ならとっくに飽きられてますよ!((ボソッ…

古砥 奈雪(23)

.........いつかね。((ボソッ…

楓梨奈

頑張ってくださいね((ボソッ…

千冬(20)

戻りました!

楓梨奈

おかえり〜

古砥 奈雪(23)

おかえり。

楓梨奈

もう私は帰りますね〜!23時ですし!

古砥 奈雪(23)

わかった、気を付けてね

楓梨奈

はい!

楓梨奈

千冬ばいばいー

千冬(20)

うん気を付けて

古砥 奈雪(23)

私達も寝ようか。

千冬(20)

そうですね

古砥 奈雪(23)

...............

千冬(20)

...............

古砥 奈雪(23)

まさか千冬君が雑誌編集者になるなんてね

千冬(20)

僕自身びっくりです。

古砥 奈雪(23)

......はは笑寝ようか。

千冬(20)

あの。

古砥 奈雪(23)

ん?

千冬(20)

僕が、独り立ち出来るようになったら。

古砥 奈雪(23)

うん。

千冬(20)

その時がきたら、、僕と結婚してくれますか、?

古砥 奈雪(23)

...はい。

私は迷いなく「はい」と言った

古砥 奈雪(23)

...書き置き?

昼前に帰ります。 少し用事あるので外へ出ますね( •ᴗ• )

古砥 奈雪(23)

絵文字なんか書いて、可愛いなぁ笑

古砥 奈雪(23)

もう14時...

〜♪ 非通知からの電話だった。

古砥 奈雪(23)

...出るか

古砥 奈雪(23)

もしもし。

警察

松野千冬さんの恋人さんでお間違いないですか?

古砥 奈雪(23)

...はい。

警察

警察です。

古砥 奈雪(23)

!彼になにか...?

警察

飲酒運転の事故に巻き込まれ重体です。

古砥 奈雪(23)

彼の病院は?

警察

△○病院605室です。

古砥 奈雪(23)

分かりました。すぐ向かいます。

古砥 奈雪(23)

千冬君!!

千冬(20)

...先輩?なんでここに?

古砥 奈雪(23)

事故にあったって聞いたから、来たの

千冬(20)

...先輩寝てませんね?

古砥 奈雪(23)

!?

千冬(20)

ポンポン(自分のお腹を軽く叩く)

古砥 奈雪(23)

......せっかく来たのに、寝ちゃったら悪いよ笑

千冬(20)

いいんですよ!どーぞ!

古砥 奈雪(23)

......じゃあちょっとだけ寝ようかな

千冬(20)

はい!見守ってます((ニコッ

古砥 奈雪(23)

んっ.........

千冬(20)

先輩、起きましたか?

古砥 奈雪(23)

あっ!ごめん!私、いびきとか酷かった...?

千冬(20)

寝息程度でしたよ笑気にするほどじゃないです笑

古砥 奈雪(23)

良かった笑

ずっと寝てしまったことを悔いながらそそくさと退散しようとしたところに、、

松野母

あらお熱いわねぇ

古砥 奈雪(23)

千冬君のお母さん、、((ボソッ…

千冬(20)

お、母さん。

古砥 奈雪(23)

もう、帰りますね!また明日来ます!

松野母

分かったわ。おやすみなさい(笑)

古砥 奈雪(23)

翌日もそこに行った。すると。

面会謝絶

古砥 奈雪(23)

「面会謝絶」の札があった。

松野母

......奈雪さん。

古砥 奈雪(23)

...千冬君のお母さん。千冬君に何かあったんですか?

松野母

ここじゃ人が多いわ。別の場所へ行きましょう

古砥 奈雪(23)

はい。

松野母

前向性健忘症...

古砥 奈雪(23)

...それが彼の記憶障害と、?

松野母

...ええ。

松野母

事故後の記憶は2、3日でなくなってしまうの

古砥 奈雪(23)

それは治らないんですか、?

松野母

治るのは難しい、、ほぼ0に近いとお医者様が。

古砥 奈雪(23)

......そうなんですね。

松野母

、千冬は実家に帰らせることになったの。

古砥 奈雪(23)

そうでしたか。

松野母

ごめんね。本当に

古砥 奈雪(23)

いえ。謝らないでください、大丈夫です。

千冬(20)

...誰ですか。

古砥 奈雪(23)

君の先輩とでも言おうかな。

千冬(20)

そうですか。

千冬(20)

...お引き取り下さい

古砥 奈雪(23)

...え?

千冬(20)

いいので、帰ってください。

千冬(20)

知らない人が病室に居るなんていやです。

古砥 奈雪(23)

でもっ、!

千冬(20)

いいから!!もう来ないでください!!!!

古砥 奈雪(23)

...はい。すみませんでした。もう、来ま、せ、ん、、(泣)

その一言で私は千冬君に【嫌われた】のだと思い、 それから病室には行っていない。

ピンポーン

古砥 奈雪(23)

誰か来客...?

チェーンをかけずに出るのは私の癖。 よく千冬君に注意されたものだ笑

古砥 奈雪(23)

はーi

古砥 奈雪(23)

(返事をしようとしても出来なかった。)

その白い手は私の手を取って。

楓梨奈

雪菜さん。失礼します

古砥 奈雪(23)

いやっ今散らかってるから

楓梨奈

そんなの気にしません。手伝います

古砥 奈雪(23)

............

楓梨奈

部屋はまだ大丈夫ですね

楓梨奈

その伸びきった髪。なんとかしますよ。

古砥 奈雪(23)

...は?いや今から美容院なんて、面倒臭いしいいよ

楓梨奈

私、よく妹の髪切ってました。奈雪さんの髪も切ります

古砥 奈雪(23)

楓梨奈さんが、?

楓梨奈

はい。動かないでくださいね。

ジョキジョキと髪を切る音が響く

楓梨奈

千冬、もうそろそろ退院です

古砥 奈雪(23)

そうなんだ。

楓梨奈

なんでそんな興味なさげなんですか?

古砥 奈雪(23)

もう、嫌われた私には関係ないことだからねー。

楓梨奈

そんな余裕ぶっこいてると私が貰いますよ?

古砥 奈雪(23)

......うん。

心が痛かった。彼を渡したくなんてなかった。

けれど、楓梨奈さんの方がいい女の子なのだ。仕方ない

楓梨奈

......今「渡したくない」って思いましたよね?

古砥 奈雪(23)

(内心が見透かされたようでむず痒い)

楓梨奈

あぁーもう!!

バサッ

古砥 奈雪(23)

.........え。

一瞬何が起こったか分からなくなった

楓梨奈

もう!雪菜さんのそのずっと引きずる性格!!気に入りません!昔っから!!

楓梨奈

そんな人に長い髪なんていりません!!

古砥 奈雪(23)

......。

結月

...何しに来たんですか?あなたみたいな人が

古砥 奈雪(23)

彼に会わせて下さい。

結月

バチン(平手打ちする)

古砥 奈雪(23)

っ!......

結月

2ヶ月間、お兄ちゃんをほったらかして、何が「彼に会わせて」ですか!?楓梨奈さんの方がよっぽどいいです!!

千冬(20)

おい、やめろよ。

古砥 奈雪(23)

......。

松野母

...奈雪さん、何かしら?

古砥 奈雪(23)

...これが最後でもいいので彼と、話をさせてください。

松野母

......分かったわ。

千冬(20)

えっと、、?初めまして。

古砥 奈雪(23)

初めまして。

古砥 奈雪(23)

突然なんだけど、私達、付き合ってたの。

古砥 奈雪(23)

今は、もう自然消滅みたいなものだけれど。

千冬(20)

そう、なんですか。

結月

今更彼女面ですか?!気持ち悪い。

千冬(20)

おい。結月黙れ。

古砥 奈雪(23)

ううん。いいの、実際2ヶ月間は会って無かった。

古砥 奈雪(23)

ほんとにごめんなさい。

古砥 奈雪(23)

これで。もう行きます、、

千冬(20)

......待ってください。

古砥 奈雪(23)

...なんですか?

千冬(20)

あの。自然消滅って言いましたけど。

古砥 奈雪(23)

はい。

千冬(20)

うっすらと記憶あります。消滅してなんかないです。

古砥 奈雪(23)

......けれどもうお互いに気持ちがないでしょう?

千冬(20)

僕はあります

結月

は!?お兄ちゃん、まだこの人の事好きなの?!

古砥 奈雪(23)

......松野さん。冗談はいいです。お世辞もいいです。
気を使わないでくださいね

千冬(20)

本気ですよ。僕は。

古砥 奈雪(23)

......なんで、うっすらと?

千冬(20)

僕、左手の薬指に指輪があります。

古砥 奈雪(23)

(婚約指輪として、くれた物だった。けれどそんなこと覚えていないだろう。)

千冬(20)

僕が奈雪さんにあげた【婚約指輪】です。

松野母

!?

結月

!?

古砥 奈雪(23)

......覚えているんですか?そんなこと。

千冬(20)

それで芋づる式に思い出しました。

千冬(20)

......奈雪。

古砥 奈雪(23)

......泣

千冬(20)

泣かないでよ。

古砥 奈雪(23)

......でも。私達はもう戻ったら幸せになれない。

千冬(20)

僕は奈雪が居るだけで毎日前向きになれるけど。

古砥 奈雪(23)

....私たちの幸せはもう、保証されてないんだよ。

千冬(20)

...確かにそうかもしれないけど。保証なんて要らないよ

松野母

...愛があればね。

古砥 奈雪(23)

、。

松野母

千冬。帰るわよ。

千冬(20)

母さん。僕、やっぱり奈雪の方に行く。

結月

は、?正気なの!?お兄ちゃん!!!!

松野母

結月。

松野母

お母さんはこうなると思ってたわ。本人の気持ちを優先させてあげなさい。これまで我儘も言ってこなかったこの子の意思よ。

結月

、、分かりました。

結月

次お兄ちゃんをほったらかしたら次こそ本気で殴りますから。

古砥 奈雪(23)

分かったよ。結月ちゃん。

結月

それと、さっきは叩いてすみませんでした。

古砥 奈雪(23)

いいえ、全然いいの。

あれから3年。

26280時間を共にした。

古砥 奈雪(26)

今日は桜が満開だ。

千冬(23)

そうですね、とても綺麗です。

古砥 奈雪(26)

あぁ、そうだな。

千冬(23)

僕、4年ほど前から日記を書いてみたいなんです。

古砥 奈雪(26)

そうなんだな、それがどうした?

千冬(23)

...先輩の口調、髪、顔。全て変わってますね笑

古砥 奈雪(26)

そりゃあな。3年も経ったんだ、当然だろう

千冬(23)

そうですね。僕はもう記憶障害が治る可能性はありません。

古砥 奈雪(26)

あぁ。

千冬(23)

だから。もう終わりません?

古砥 奈雪(26)

は?

千冬(23)

先輩の時間無駄にしているようなものですよ?

古砥 奈雪(26)

それでもいいんだ、この道を選んだのは私だから。

千冬(23)

......じゃあ。これからも一緒に居てくれますか?

古砥 奈雪(26)

もちろん。

千冬(23)

...ありがとうございます。

古砥 奈雪(26)

にしても、BADENDだな。私達は

千冬(23)

大切な人と一緒に居られるこの時間がBADENDだと思いますか?

古砥 奈雪(26)

...それもそうだ。

古砥 奈雪(26)

そう考えると、HappyENDなのかもしれない。

千冬(23)

......はい!

彼は2日経てば記憶はなくなる。

だけどその度に私は説明をする。

こんな時間も、幸せなのは、きっと

愛の力なのだろう

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