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<黎視点>
<12年後>
珠里
黎
黎
僕は少し奥に居るコウを見た
コウ
黎
コウ
首に痣がある男
首に痣がある男
羽が生えている女
コウ
黎
黎
コウ
タッタッタ
一人の男性がこちらにやってくる
体に目がある男
体に目がある男
コウ
体に目がある男
コウは渋々足をどかした
やっぱりこの二人相性悪かったな
会わせる前からわかってたからなー
黎
黎
拓陸さんは百々目鬼で
体のあちこちに目がある
旅をしながら僕と取引してたのは拓陸さんで
少し前にここを主な拠点にしたいと言って
僕は了承した
コウとの仲は相変わらずだが
拓陸
黎
拓陸
拓陸
拓陸
黎
拓陸
黎
拓陸
拓陸
拓陸
拓陸
黎
黎
拓陸
拓陸
拓陸
拓陸
拓陸
コウ
拓陸
拓陸
コウ
コウが拓陸さんの言葉を遮って
喰い気味に話しかける
拓陸
コウ
拓陸
拓陸
コウ
ダッダッダ
拓陸
拓陸
駆け出して行ったコウを拓陸さんが止めようとする
黎
拓陸
黎
拓陸
黎
<コウ視点>
ダッダッダ
まさか
ありえない
オレは一生懸命走って
そして川に着いた
コウ
変に力が入って走ったからか
やけに呼吸が荒くなる
呼吸を整えながら川の方を見る
コウ
上流から何かが流れてきた
それは
確かに見覚えがある
最初は小さくてわからなかったが
輝くような白と艶めくような赤
その2つの色が目に入ったとき
オレは自身で作った押し花を思い出した
コウ
オレは花びらが流れてくる上流の方を見た
そこには
明日
一人の女性が
白と赤の花束を手に持っていた
風で花が揺らめいて
花びらが散る
その女はその光景をみて微笑んでいる
明日
コウ
コウ
コウ
オレは声を振り絞って
大きな声でその名を呼んだ
明日
明日
タッタッタ
木霊は、いや明日は
こちらを走ってきた
コウ
明日
コウ
コウ
明日
目が熱くなる
オレは涙を堪えきれなかった
コウ
コウ
コウ
明日はオレの涙を拭いてくれた
明日
コウ
明日は花束をオレに渡した
とても美しい花々だ
コウ
コウ
明日
コウ
コウ
明日
コウ
明日
明日
コウ
オレは何気なく明日の頭をなでる
随分背が高くなってしまったと思った
明日
明日
明日
明日
明日
コウ
コウ
コウ
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
コウ
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
コウ
明日
コウ
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
明日
コウ
コウ
明日
明日
コウ
コウ
オレは片手を川に向けた
ゴボゴボ
川の水を操ると、一本の錆びたナイフが出てきた
コウ
明日
コウ
コウ
オレはそれを自分に向けて
首を少し傷つけた
静かに血が流れる
明日は血を指につけた
明日
コウ
明日
コウ
明日
明日は血を口にした
スーー
明日の頬に緑の葉のような模様が出来た
明日
コウ
コウ
コウ
明日
明日
明日は少し照れくさそうに言った後
腕を広げた
コウ
オレは明日を抱きしめた
明日もオレを抱きしめた
コウ
明日
明日がオレの顔を見上げる
その可愛らしい顔に
オレはキスをした
明日
コウ
明日
明日も背伸びをしてオレの頬にキスをし
その後、微笑んだ
明日
コウ
明日
コウ
オレは明日の体を持ち上げて
二人で回った
花びらが美しく舞う
川のせせらぎが聞こえる
水と花は決して
もう離れる事はない
「枯れた花は水と共に」
END