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桃赤
キミは、いつも嘘をつく人だった。
赤
赤
赤
キミのつく嘘は
すぐわかるものから
わからないものまで
たくさんで
キミのつく嘘が面白くて
そういうところも
大好きだった
そんなキミにはある病気があった
下手すると命の危険があるという病気だった
桃
桃
赤
赤
赤
桃
桃
俺は安心しきっていた
キミなら大丈夫だろうって
キミなら病気に勝つって
キミなら、
キミなら‥‥‥
夏休みにはいって、たくさんキミといろんなところに行きたくて、予定をたてていた
けど
キミは俺がどれだけ電話をかけても
メールをしても‥‥‥
まるで
キミがいないみたいだった
俺は、思い切って母さんにキミのことをきいた
桃
桃
桃母
母さんの顔は、青ざめていた
泣きそうな顔で、
とても震えていた
桃母
桃母
桃母
桃母
その言葉を聞いた瞬間、俺は膝から崩れ落ちた
キミなら大丈夫だって
いつの間にか決めつけて
数え切れないほどの雫が流れてくる
桃母
桃母
桃母
桃
桃母
俺は、勢いよく扉をあけ、走り出した
幸い、俺の家から病院は結構近くて
思いっきり走った
走っている途中も、涙がこぼれ落ち続けた
キミがいる病室に急いで駆け込む
そこには、
顔がすっかり青ざめたキミの姿があった
まだ少し心臓が動いていた
桃
俺はキミの両手を握った
桃
何回も謝り続けた
すると、
キミは目を少しだけあけた
そして、首をかすかにふっていた
赤
赤
赤
すぐにでも消えてしまいそうな
か細い声だった
キミは、一粒涙を流して
瞳を閉じた
医者
医者
赤
赤
最後の
一番優しくて
一番憎い
キミの嘘。
end
最近投稿できていなくてすみません‥‥
私生活がだいぶバタバタしておりまして‥‥
投稿頻度は少ないかもしれませんが
ぜひまたみてください!!
最後までご覧いただきありがとうございました!!