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太宰

国木田

ちなみに、琴の社員寮はどうするんだ?

太宰

それは私の所だよ〜!!

国木田

は?

私は社員寮で太宰さんと 暮らす事になった。

正直心配しかないけど… まぁ、これが正当なのだ。

まず私が社員寮で 1人で暮らせないことには3つ理由が ある。

1つ目は年齢

11は流石に一人暮らしするには 若すぎる。

家事も料理も 付き添い人がいた方がいいだろう。

2つ目は私の持病にある。

私は心臓の病気があり、 発作を起こしたりすることがある。

与謝野さんの治療を受けてみたが、 先天性の病気の為、 治ることは無かった。

という事で誰かしらの目がある所で 暮らした方が安心だ。という 社長の優しさにより、同居が決定。

3つ目は私の異能力について

私の異能力は 同じ心臓の病にかけさせるというもの。

常人には相当きつい異能力だ。

それだけだったら他の社員でよかったのだが、私の本来の異能力は これではない。

私は幼い頃は病気が いくつかあった。

自分で異能力を制御できなくなると、 私の意志とは別に全て一斉に 相手に異能力をつけてしまう。

そうなるとまずい。 常人なら確実に10分で死ぬだろう。

という事で私の異能力に 耐性がある太宰さんが同居人になった。

国木田

なるほどな……

国木田

太宰、変な事はするなよ?

太宰

もー国木田君、私がそんな酷い人間に見えるかい?

国木田

嗚呼、見える。

太宰

国木田君辛辣!!

そして太宰さんと私の同居生活が 始まったのだが……

太宰

すまないね、今日はこれくらいしかないんだ

夕飯時、弁当を差し出された。

……

太宰

食べないのかい?

……

太宰

……?

絶賛、弁当と睨めっこの最中である。

貧困街でくらしてきたのもあるが、 病弱な事もあり、普段は何も 食べなかった。

そんな私が1番最初に手に取ったのは…

太宰

も、もやし……?

……これ、美味しい

太宰

変わった趣味をしてるんだね…?

太宰

ほら、この唐揚げとか……

……

また睨めっこに入った。

太宰

他に何か食べれるものでもないのかい?

……草

太宰

ん?

草。たんぽぽとか、……

太宰

草?ん?たんぽぽ?

太宰

ひ、貧困街とは言え…大丈夫なのかい、?

……たんぽぽは美味しい。

太宰

これは食育が必要だな…

そして夜

太宰

ほら、寝るよ。

太宰の親切心で一応布団は 分けられているが…

……

琴はずっと隅で座っている

太宰

ね、寝ない……のかい、?

……

太宰

いやまぁ…私もあまり寝ないから気持ちはわかるけれど…

太宰

君はまだ成長期なんだ、睡眠を取らないと持病も悪化してしまう

……

今度は布団と睨めっこ。

路地裏でダンボールに入って寝ていた 琴からすると、隅というものは 落ち着く場所だ。

太宰

……まぁいいよ。君が眠くなるまでつきあってあげようじゃないか

そして1:00。

太宰が先に寝た。

((……起こさないように何処かに行こうかな、

そして目に入ったのは小説だった。

((織田作之助…?聞いた事がない名前、

ページをめくる。

其れは手書きの小説で、 かなり古びていた。

((読んでみよう、

数十分後

((あれ…?此処から先がない、

その小説は完結していなかった。

琴は本棚から様々な小説を取り出し、 読み進めていった

6:00

((国木田さんに言われてた時間だ…太宰さんを起こさないと、

ユサユサ

太宰

んん……?

……朝

太宰

まだ寝る……

琴は少し不思議に思いながら 寝室を後にした。

((あ……昨日の夕飯の残りがある、

((朝ごはん…作ろうかな、

不器用な手つきで支度を始める。

これは貧民街のおじいさんから教わった 料理の仕方。

((出来た、

((……ご飯つがないと…

幸い、ご飯は炊いてあった。

((よかった…

食器棚から食器を取り出し、 先程作った卵焼きと唐揚げを乗せて 茶碗に白米をつぐ。

((喜んでくれるかな……

((あれ…味噌汁の容器がない、

太宰の家では、味噌汁は作らなかった。

((……

琴は仕方なくよく分からない食器に 味噌汁を流し込む。

そして太宰を起こす故、キッチンを 後にした。

あ……起きて、たんだ

太宰

ふぁぁ……おはよう……

……

太宰

なんかいい匂い〜あははは〜

寝ぼけている太宰を見て呆れながら、 キッチンから戻る。

……どうぞ

太宰

ん?

太宰

え?

……?

太宰

何……これ、?

…朝ごはん

太宰

え、、これ、作ったの?

昨日の夕飯を使った

太宰

この味噌汁は……?

おじいさんに教えてもらった

太宰

((なにこれめっちゃ美味しそうなんだけど……!?

太宰

11歳だよね?

……そう

太宰

((負けた……11歳の加齢少女に負けた…

太宰

貰っていいの…?

……その為に作ったから

太宰

あ……頂きます、?

太宰

パクッ

……

太宰

…美味しい!!!

太宰

何これ!?作ったんだよね!?コンビニ弁当から作ったんだよね?

……そう、だけど

太宰

才能だよこれは…

何故かコンビニ弁当の加工職人 と言われた。

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