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2件
…普通に、ねぇ~、 子供達が居て、楽にならないんだったら最初っから産むなよって話やけどなぁ~… ん"~きんときも、シャーくんも、可愛いッ! 次も楽しみにしてるねッ!
主
主
センシティブな表現あり 法律違反は確定しています 『片鱗』のネタバレを含みます
主
シャークん
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん
彼は2階の窓からかかった梯子を指差す
相当…家族と仲悪りぃみたい…だな…
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん視点
シャークん
きんとき
きんとき
きんとき
めっちゃ俺の部屋見るじゃん
シャークん
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん
彼が手に取ったのは、
昔から俺の部屋に置いてある写真だった
その写真には2人の人物が写っている
1人は俺だ。
ただ、もう1人の人物は真っ黒に塗りつぶされているのだ
隣に誰がいたのか、一切覚えていない
親に聞いても、知らないという
深く言及すればまた厄介なことになる
ただ、自分が写っている写真を捨てるのもなと思い、
ずっと放置しているのだ
シャークん
シャークん
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん
きんとき視点
ふと、彼の部屋に置いてある写真立てに目がいく
きんとき
2人の人物が写った写真
片方は、幼き日のシャケだろう
「かわいい」なんて思う
そうして、もう1人の人物を見てみれば、
真っ黒に塗りつぶされている
しかし、俺はこれが誰か知っている
これは、
「幼き日の、俺だ。」
塗りつぶされているが、
塗りつぶされる前のその写真が、
脳裏に鮮明に映し出される
2人で肩を組んでいて、
2人とも嬉しそうに笑っている
この記憶は…なんだ?
シャークん
シャークん
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん
どういうことだ…?
シャークん視点
シャークん
貯金している封筒は、机の引き出しにある
ガラッ
シャークん
ない。
貯金が、封筒ごとなくなっている
きんときは何も触れていなかった
だとしたら、親か祖母
シャークん
自分で貯めた金すらも自由にならないのか
きんとき
シャークん
きんとき
きんとき
シャークん
きんとき
きんとき
シャークん
きんとき
シャークん
シャークん
きんとき
きんとき
シャークん
シャークん
きんとき
シャークん
下には母親がいるだろう
彼を下に連れて行くわけにはいかない
きんとき
シャークん
『ご飯!』
『さっさと来て!』
きんとき
きんとき
シャークん
ガチャン
シャケがいなくなると、
再びあの頭痛が襲ってくる
きんとき
トントントントン…
彼の足音が遠ざかっていく
彼が離れれば離れるほど、頭痛は酷くなっていく
きんとき
そこで、俺の意識は暗転した
シャークん視点
階段を降り、リビングに着いた
『やっと来た』
『自分のご飯くらい自分で準備しなさいよ』
『もう高校生なんだから』
シャークん
シャークん
『もう終わったから良いわよ』
『さっさと座って』
シャークん
テーブルに料理が並べられる
今日は、
唐揚げ、サラダ、ご飯、味噌汁
ほとんどがインスタントやスーパーの惣菜だ
美味しいから文句はないのだが
『さっさと食べて』
シャークん
なぜ夕食でここまで空気が悪いのだろう
とりあえず唐揚げに箸を伸ばす
『好きなものばっかり食べないで』
『サラダもちゃんと食べなさいよ』
シャークん
いちいち文句が多い
何から食べようが別に良いだろ
心の中で文句を言いつつも、
建前上それに従う
ガチャッ
玄関の扉が開く音がする
父親が帰ってきたんだろう
『食べ始めると狙ったように帰ってくるんだからっ…』
また彼女の口から愚痴が漏れる
ガチャン
父親は、『ただいま』も言わず、
リビングへと入ってくる
ガチャッ
冷蔵庫を開け、缶ビールを取り出す
『ゴクッゴクッゴクッゴクッ…』
浴びるように酒を飲み、一瞬で一缶を飲み干した
そうしてリビングの机にある焼酎をグラスに注ぎ
『ゴクッゴクッゴクッゴクッ…』
水のように飲んだ
『ねぇ、いつになったら介護施設の利用の話、進めてくれるの』
『あ"ぁ"…?』
『あ"ぁ…。そのうちな』
『そのうちっていつ⁉︎』
『いつもそうやってはぐらかして、私に全部押し付けて!』
『もう私限界なんだけど!』
うるさい
なぜここまで仲が悪いのだろう
『お前だけが辛いと思うなよ?』
『誰が稼いで来てやってると思ってんだ!』
『あ"ぁ⁉︎』
『私にばっかりなんで全部押し付けるの!』
『奴隷みたいな扱いをいつまでされなきゃいけないの!』
『う"る"っ"せ"ぇ"んだよ!』
『偉っそうな口きくんじゃねぇ!』
ドンッ
机を叩いた勢いで、味噌汁がこぼれる
『あ"あ"あ"あ"あっ……!』
耳を劈くような、母親の叫び声
息もできないほど張り詰めたリビング
そして、こんな日常に、
未だに慣れない自分自身がいる
シャークん
シャークん
食器を持って椅子を立つ
この場所にとどまる意味はない。
『何?逃げる気?w』
シャークん
鬼のように冷たい母親の声に足が固まる
『あんたは良いわよね、逃げられるから』
『私は逃げられないのに!』
『なんでかわかる⁉︎』
『それはあんたがいるからよ!』
『子どもが自立するまで私はこの家から出ていけないの!』
『あんた達子どもなんて呪いだったのよ!』
『早く…!消えて…!』
『早く私を楽にしてよ…!』
彼女の一言一言が、自分の胸に深く突き刺さる
もう愛されないんだって、とっくに自覚してたのにな
嗚呼
『普通になりたい。』
主
主
おつある〜!