僕が隣にいるからさ。

サンは手首を見て驚いた

手首には鎖がついていた

じゃらじゃらと、鎖が音を鳴らしている

明らかに怪しい

そのゲームに参加したからといって、 助かるとは限らない

罠かもしれないけど…………

ムーンがどこにいるかは分からない

ムーンが何か隠してるのは分かる

だけど…どんな事実でも、受け入れたい

そして………このまま事実を知らないまま殺されるなんて嫌だ…………

さて、どうしようか

どう脱出しようか？

ポツ、ポツ、ポツ……………

サンはハッとした

サンは手首にある鎖を、油が垂れてくる 場所の下に移動させた

ポツ、ポツ、ポツ、ポツ…………

少しずつ緩くなっていく

スルッと、手首から鎖が抜ける

よくスパイ映画などで見る、天井裏から忍び込んだりするシーンがある

まあ今は………、脱出する側だけど………

そんなことをイメージしながら、 背伸びをする

……………届かない

ならどうしよう？

うーん…………

シュアァアァァァッ…………

どこからか、音が聞こえた

どうやら天井からみたいだ

ドッ!

サンは床に倒れ込んだ

また、眠ってしまっていたのか

周りには、人がいた

1、2、3、4、5、6、7…………8人だ

ここには8人いるらしい

まるで聞こえてるように話す放送

誰も口を開かなかった

男が拳をあげる

バシッ

1人の女が男の手を振り払う

どうやらこの3人は兄妹らしい

男はそれを見ると、チッと舌打ちし､ 手を下げた

そうして………ゲームが始まったらしい