これは事故にあった当日のこと。
ココノイ
…こねぇ。
ココノイ
連絡がこねぇ。!
数時間前
俺は愛菜に”渡す物”があったので
家に向かった。
でも、家はカーテンが閉められてて
チャイムを鳴らしても
俺の耳に届くはずの愛菜の声は無かった。
家からも音がひとつも聞こえない。
心配になった俺は連絡を1つ。
ココノイ
愛菜〇んでねぇよな?
ココノイ
え?え?まって、
ココノイ
それはやばくね?
ココノイ
ちょっと病院に電話かけtt((
チャラリン(着信音)
ココノイ
はっ。
表示されたのは
「愛菜ラブ」さんからLINE。
ココノイ
はぁ〜
ココノイ
焦った〜
ココノイ
え、
内容はこうだった。
愛菜
貴方の彼女さんが事故を起こしました。
愛菜
今すぐ病院に来てください。
俺は何度見返しただろう。
とりあえず何も考えず
皮で出来たバックと
”渡す物”を持って出かけた。
ココノイ
あ、え…
目の前にいたのは
沢山の管に繋がれた彼女だった。
ココノイ
愛菜…?
ココノイ
愛菜!
ココノイ
愛菜!!
俺はどんなに運が悪いのだろう。
愛する人の死はもう見たくなかった。
今思えば俺は此奴も赤音さんと重ねていたのかもしれない。
愛菜
一くん!!!
ココノイ
ドクン
ココノイ
あか…愛菜!!!
愛菜
…
愛菜
図書館行こ!
ココノイ
ドクン
愛菜
スピースピー
ココノイ
(やっぱり綺麗な顔…)
ココノイ
((ボソッ…赤音さんみたい。
愛菜
ツツ。
ココノイ
ごめん…ごめんな…ポロポロ
愛菜
大丈夫!!ニコ
ココノイ
え、
愛菜
…
ココノイ
ポロ
もうこの元気な声は聞こえないのか
そう思うとまた涙が出てくる。
ココノイ
ポロ
俺は手を動かし始めた。
手を握ったら動いた気がした。
涙で視界がぼやけながらも…
そして俺は愛菜の左手の薬指に_
ピー
ココノイ
え、?
待ってくれていた様なタイミングで
10月6日この世を去った。
でもこの遺体は
”俺に”微笑んでいた_。
もう一度君と人生を歩めるなら。
〜2章〜
完結。