TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

コウ

おーい、ケイー!

コウ

一緒にサッカーやろーぜ!

ケイ

こ、コウ…!ちょっと、待って…!

コウ

へへっ、お前やっぱ足遅いな〜!

ケイ

う、うるさい…!テストの点は、コウよりいいから!

コウ

なっ!言ったなぁ〜?

俺たちは、幼なじみだ

家が近所で、小さい頃から ずっと仲が良かった

この頃の俺たちは 互いに小学3年生

俺たちはプライベートでも学校でも 毎日のように遊び笑いあっていた

そんなある日

俺達は喧嘩した

最初はドッヂとサッカー どちらをやるかという とても些細な揉め事だったが

いつの間にかヒートアップして お互いにお互いの悪口を 言い合っていた

コウ

お前学校でもずっと根暗だしよ、もっと友達作ったらどうだよ!!

ケイ

コウだって、学校でいつも他の友達連れて俺に絡んできて、いっつも迷惑なんだよ!

コウ

はぁ?!俺はお前のためを思って…!!

ケイ

それが余計なお世話だって言ってんだ!なんでコウはいつもいつも…

コウ

…っあ"ー!もういい!俺帰る!!

ケイ

俺も、今日は帰る!!

そして俺らは 互いの家へと帰った

家に帰ってから、すぐに反省した

あれは言いすぎた あれは俺の自分勝手すぎる意見だ、と 振り返っては申し訳なくなった

明日になったら、ちゃんと謝ろう

俺はそう決意した

そうやって俺が考え事をしていた時

母親が顔面蒼白になり 俺の方へと歩いてきた

ケイ

母さん?どうしたの、そんな顔して…

お母さん

…ケイ、よく聞いてね…

お母さん

コウくんが…交通事故にあって、意識不明の重体らしいの…

ケイ

………………は?

母さんからコウのことを聞いた 次の日

俺は急いで、コウが入院している 病室へと向かった

その病室の扉を開くと、医者様と 泣いているコウの両親の姿が見える

その中心には ベッドに寝かされ沢山のチューブを 付けられたコウがいた

医者

お母様方、申し訳ございません…

医者

息子さんはもう、あと数日も持たないかも知れません…

医者

現在の技術と魔法ではどうにもできないほど怪我が重く、今辛うじて生きているのが奇跡だとも言えるくらいなのです。

医者

我々も、できる限り全力を尽くしますが…本当に、申し訳ございません……

不意に、しかしはっきりと 医者様のそんな言葉が聞こえた

俺はそれを聞いた瞬間 目に大粒の涙を浮かべ コウに駆け寄った

医者

うわっ…ちょ、ちょっと、僕?病院は走ったら……

ケイ

なぁ…なぁ、コウ!!

ケイ

嘘だよな…?まだ、死なないよな…?

ケイ

俺、昨日のこと謝るからさ…俺が、悪かったからさ…!だから……!!

ケイ

なぁ、返事…してくれよ……

ケイ

…コウ……こう………!

俺はコウに、泣きながら叫んだ

生きているのを確認したくて 幸の手を弱々しく握る

とても、冷たかった

コウが、本当に死んでしまうと思った

怖かった、嫌だった

ケイ

……………まだ…

ケイ

まだ……まだ、まだ………!

ケイ

一緒に…っ、居たいよ……!

俺がそう願った瞬間

コウの手を掴む俺の手が ぼんやりと光り輝いた

ケイ

──…なぁ"、─…!

ケイ

─だ──?まだ、────よな…?

コウ

…ぁ……

暗闇の中で、ケイの声が聞こえた

体の感覚が一切ない

あぁ、そうだ

俺は交通事故にあったんだ

ケイに強く言いすぎたこと反省して

どう謝ろうか考えてて 全然前を見てなかったから

横から出てきた、車に気づかなくて

俺、はねられたんだ

きっと今、俺は死と生の狭間に いるのだろう

………………

嫌だ、死にたくない

まだ、ケイに謝れていない

起きろ、俺、起きろ

そう思っても 体の感覚が戻ることは無い

逆に、段々と意識が 遠のいていくのが分かる

俺はこのまま、死んでしまう

不意にそう思った

嫌だと思っても、抗えるほどの 意思も意識もわかなかった

あぁ、もう 諦めた方がいいのかもしれない

そう思ってしまい、弱々しく微笑む

いや、微笑んでいるのかも 今の俺には分からない

意識が朦朧としてきて 視界も段々と狭くなってきた

コウ

…けい……ごめん………

俺はそのまま、目を瞑った

ケイ

一緒に…っ、居たいよ……!

コウ

…………!

また、ケイの声が聞こえた

その瞬間、俺の目と意識が 冴えていくのが分かる

俺もまだ、生きたい

まだ、あいつと遊びたい

俺は声のした方へ がむしゃらに腕を伸ばす

コウ

…まだ…生きて、いたい……っ!

俺の視界はそのまま 完全な白に包まれた

ケイ

………………

ケイ

……こ、う………?

俺の手が淡く光った瞬間

コウの体にあった傷が ものすごいスピードで 治っていくのが目に見えた

変な方向に曲がっていた足も 徐々に正常な形に戻り始める

医者やコウの両親も それを驚いた顔で見ていた

コウの体が、完全に元に戻った

その時、コウはうっすらと目を開いた

コウ

………ぁ……

コウ

……け、い…………?

ケイ

………………っ!

ケイ

あぁ、ケイだよ…コウの、お母さん達もいるよ…!

ケイ

みんな、お前が目覚めんのをずっと、待ってたんだよ…?

コウ

…………そっ、か……

コウ

なら………よかった。

コウはそう言って にっこりと笑い、そのまま 気絶するかのように眠ってしまった

目が、覚めた

白い天井が、目の前にあった

記憶が混濁しているのが分かる

俺はぼんやりとした中 今までの記憶を辿った

交通事故にあって 暗闇の中でケイに呼ばれて 一瞬だけ意識が戻って ケイの顔が見えて、また気絶して

そして今、また俺は目覚めた

しっかりと、体の感覚がある

まず俺は、その事に 安堵感を覚えた

コウ

…………………

コウ

…おれ、生きれたのか……?

コウ

おれは、いきてんだよな…?

俺の目に、涙が溜まった

今は一人だというのをいいことに 俺は声を出して泣いた

コウ

…良かった…よかった……

そんな時

病室の扉が開いた

ケイ

…コウ…起き、たのか……?

コウ

……ケイ……?

ケイ

………………っ!

ケイは俺よりも大粒の 涙を流し俺に駆け寄る

ケイ

…っ、良かった…!コウ、起きた……!

ケイ

お前っ、心配したんだからな?!二年間も、ずっと眠って……!

コウ

お、おう…俺、そんな寝てたのか…?

ケイ

うん…良かった、起きて…良かった…

コウ

………ケイ……

ケイ

…俺、コウが寝てる間にまた足速くなったから。

ケイ

また…競走しよう。

コウ

……あぁ、ぜってー負けねー!

俺らはそう言って 笑いあった

女子生徒2

ねね、知ってる?恵太先生と幸介先生の噂!

女子生徒1

ちょ、最近その話しかしてないじゃんw

女子生徒2

だってだって、私の推しですから!

女子生徒1

はいはい…で、今日はどんな話?

女子生徒2

えっとね、恵太先生が幸介先生を救った話!

女子生徒1

救った?

女子生徒2

そう、救った!

女子生徒2

幸介先生ね、小学生の時に交通事故で死にかけたことがあるらしいの。

女子生徒2

でもでも、恵太先生の個人魔法がそこで覚醒して、幸介先生のこと救ったんだってー!

女子生徒2

キャー!エモーイ!もう最高ー!!

女子生徒1

へ、へぇ…また凄い偶然だね…

女子生徒1

…恵太先生の魔法って確か…生物の怪我を治すやつだよね?

女子生徒1

その代わり、回復された対象は長い間眠っちゃう、みたいな…

女子生徒2

そーそー!だから、回復された後の幸介先生、二年間も意識不明だったらしいよ!

女子生徒2

そして幸介先生が眠ってる間、恵太先生毎日病院にお見舞い行ってたんだって!

女子生徒2

もー最高にいい話だよねー!!

女子生徒1

あ、あはは…オタク発動してるね…w

女子生徒2

そりゃそうでしょ!だってだって…

幸介

…ケイ、めっちゃ噂されてんじゃんw

恵太

はぁ…コウ、お前もな。

恵太

ったく、こうも毎日噂されると妙な気分になる…

幸介

あらら〜、照れちゃって!

恵太

照れてない。

恵太

…で、あの話を流したのはお前か?

幸介

ギクッ………

幸介

…だ、だって、生徒達にケイのこと聞きたいってせがまれたから…

恵太

はぁ…お前は本当に…

男子生徒

…あ、恵太先生、幸介先生!

幸介

お、〇〇くん!おはよー!

恵太

〇〇さん、おはようございます。

男子生徒

お、おはようございます!

男子生徒

あの、すいません。少し時間を…

恵太

その手に持っている宿題…もしかして、私達になにか質問でも?

幸介

え、まじ?よっしゃ、先生達が答えてあげよう!

男子生徒

あ、ありがとうございます!実は、分からない問題があって…

名前:坂野 恵太(さかの けいた) 年齢:26歳 性格:無表情、静か、真面目、誠実、律儀、優しい、情け深い、人思い、生徒思い、周りや人の変化に敏感 一人称:私、俺(幸介の前限定) 二人称:あなた、さん付け、お前(幸介限定) 好き:ピアノ、植物、家事 嫌い:生徒のことを一切考えない先生、虫 個人魔法:再生 担当:中等部二年 身長:172cm その他:よく目の下に隈を作っておりいつも気だるそうに見えるが、その原因はいつも生徒達のことを思い個人個人への対応や様々な授業、イベントのカリキュラムなどを夜な夜な考えているからである。その上どんなに忙しい時でも人から相談を受けたり頼られたりしたら本気で対応してくれるとても良い先生。また、頭脳と魔法の扱いはピカイチだが運動神経はそこそこ悪い。生徒からよくおちょくられるが、とても愛されている。幸介の前ではタメ口、幸介以外には敬語を使う。幸介のことを「コウ」と呼んでいる。

再生:対象(生物に限る)に触れることで発動することができる。触れた対象の体のどんな外傷や疲労、病気も完全に回復させる事ができる。病気や事故、切断などで無くした四肢や五感なども再生することができるが、既に死んでいる生物や生まれつき無かった四肢や五感などは個人魔法を使用しても意味が無い。また、心を回復させることも不可能。対象の体をどこまで回復、再生させるかは恵太自身が調節することができる。代償として、触れられた対象はその回復された度合いによって一定期間眠りについてしまう。かすり傷や疲労などをなおした場合は数時間、四肢や五感、重い病気などをなおした場合は数年ほど眠りにつく。その眠りはどんな魔法や技術を得ても覚ますことは出来ない。眠っている間と目を覚ました直後約3時間、触れられた対象は魔法を発動することができない、または発動しない。そのため、暴走した人を止めることにも向いている。この魔法に使用制限は無いが、恵太自身に使うことはできない。

名前:相澤 幸介(あいざわ こうすけ) 年齢:26歳 性格:明るい、元気、努力家、気が利く、心配性、情に厚い、頼りになる、良い奴 一人称:俺 二人称:君、くん付け、ちゃん付け、さん付け、お前(恵太限定) 好き:運動、生物、家事 嫌い:計画を立てて行動すること、死に関する物事 個人魔法:鎖 担当:中等部一年 身長:171cm その他:とにかく明るく、生徒ともタメ口で話しちゃうようなノリのいい先生。感情的になりやすかったりおばけや暗い場所を怖がったりと子供っぽい面も多いが、いざという時は本当に強くかっこいいので人から頼りにされやすい。運動神経がとてつもなく良く、魔法もとても上手に扱えるが頭脳は他の先生と比べると良い方では無い。生徒からよくおちょくられるが、とても愛されている。死に対してとてつもない恐怖心がある。恵太のことを「ケイ」と呼んでいる。

鎖:魔力で構成された鎖を創り操ることができる。幸介は主に手や腕から生成することが多いが、足、腹、首、口など身体中どこからでも生成することができる。拘束にも使える上、鎖をヌンチャクのように使ったり、長くして振り回すことで遠くや周りの敵を薙ぎ払うことにも使えたりと汎用性が高い。幸介の鎖はとても固く丈夫で、学園の教員でも傷を付けられた者はいるが壊した者は一人としていない。幸介の体調が悪い時は鎖の強度も弱くなるらしいが、それでもギリギリ壊せる者がいるかいないかのレベル。魔法を弱体化させられたり無効化されたりした場合は別。魔力が尽きるまで鎖は無限に伸ばしたり出したりすることが可能。

過去:恵太と幸介は幼なじみでとても仲が良かったが、ある日喧嘩をしてしまい、その帰りに幸介が交通事故に遭い入院することに。相当重い怪我だったようで、医者からあと数日生きれるかどうかと言われ恵太は病室で嘆いていた。しかし、恵太が幸介の手を握り回復を願った時、恵太の個人魔法が覚醒し幸介の怪我を治すことに成功した。その後は前よりも一段と仲良くなり、今は同じ職に就き互いに競い高め合いながら過ごしている。

恵太

おはようございます、〇〇さん。

恵太

コウのやつ、また変な噂流しやがって…

恵太

…ふ、服の後ろに…虫が、付いている……?!

恵太

何も付いていないじゃないですか…からかわないでください……

幸介

おはよ〜、〇〇くん!

幸介

実はね、ケイと俺は幼い頃からの親友で…

幸介

ケイ!怒らないで怒らないで!謝るから!ごめんって!!

幸介

…え、川?川遊びに行くの?大丈夫?溺れないようにね?しっかり準備して行くんだよ?分かったね?

修正点や分からない所などがあれば お伝えください、すぐに修正します

よろしくお願いいたします🙇

参加型 設定等投稿用連載

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

2

コメント

6

ユーザー

人が死ぬ時に最後に残んのって聴覚なんやって 確か

ユーザー

やだ、、女子生徒2になりそうだしもうこの設定で涙が、、、() 設定ありがとうございますっっ!!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚