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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

〜放課後~

※二人は委員会で残っています。

陽向(ひなた)

っていう訳なんだけど…

さとみ

(莉犬と内容が一緒なんよな…)

陽向(ひなた)

どうしてか分かるかな?

さとみ

いや、どうしてと言われても…

さとみ

恋だろ。

陽向(ひなた)

だよね〜…

俺、さとみは…

莉犬と陽向から相談を受けていた。

なんでかって?

1、陽向と俺が幼なじみだから。

2、俺と莉犬が友人だから。

莉犬には俺が幼なじみだということは…

言うとめんどくさいので言ってない。

初めて陽向に相談された時は驚いた。

圧倒的クールなイケメン王子様の陽向が

莉犬の話をすると

顔も耳も首元まで真っ赤に染まる。

恋する乙女そのものだった。

この時ばかりはこう思った。

陽向でもこんな顔するんだ。

小さい頃から知っていた陽向の顔が

見たこともない顔になった。

莉犬と同じ表情をしている。

今にも溶けてしまいそうな顔。

お互い好き同士なんだ。

早く告白でもして付き合ってほしい。

陽向は人の気持ちに鈍感過ぎる。

人の気持ちは分かるのに

自分の気持ちに気づいてない奴

結構居るじゃん?

陽向はその逆だ。

自分のことは分かる癖に

莉犬の気持ちに気付いてない。

そして

さとみ

(俺の気持ちも分かってない)

莉犬がさっさと告白しないなら

俺が付き合っちゃおうかな

なんて

最低なことを考える。

二人の相談を受けるのは精神的にくる。

恋愛に順番とかは関係ないと思ってた。

漫画でよくある

「私の方が先に好きになったのに」

ってやつ。

自分が体験すると違うらしい。

俺は心の中で思ってしまった。

俺の方が

さとみ

(俺の方が先に好きになったのに)

でも

この気持ちを隠すことにした。

まぁ、莉犬と友達だし?

陽向とも今の関係なら

肩組んでウェ~イとかできるし?

さとみ

(そっちの方が良いよな…)

もし、気持ちを伝えて

陽向が離れてしまうなら

さとみ

(このままでいい)

さとみ

(ずっと幼馴染でいたい)

さとみ

(仲の良い幼馴染のままで)

莉犬とも友達でいたい。

恋敵とか思われて

陽向と一緒の時警戒されたら

陽向と気軽に話せなくなる。

さとみ

(それは絶対に嫌だ)

この関係が拗れないように

さとみ

(俺のこの気持ちは誰にも言わない)

俺が我慢すればいい。

黒川王子は可愛い男子と恋をする。

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