「相手してくれるなら」
暁菜
……。
何も考えずついてきちゃったけど… なんの相手…?!
他人にも女の子と勘違いされてたし 夜の相手とかだったらどうしよう…
暁菜
あの…
燈路
……何
暁菜
どこに向かってるんですか?
燈路
俺ん家
暁菜
…あっ
やっぱりそうなんじゃ……
暁菜
……。
暁菜
ここ、家ですか…?
燈路
…あー
燈路
一応ケーキ屋でもある
燈路
俺のお菓子作りの相手、してほしいんだよね
暁菜
あっ…そういう……
燈路
……どういう???
盛大な勘違いを… 自意識過剰すぎてしまった……。
カチャッ
燈路
はい、これ食ってみて
暁菜
あ、いただきます…。
パクッ
暁菜
……!
燈路
どう?
暁菜
えっ、すごい…天才ですね!
暁菜
美味しいです!とっても!
燈路
…ふっ笑
燈路
だろ笑
ドキッ
よく見るとこの人…めちゃくちゃ顔が良い…
暁菜
こんなに美味しいの作れるの…凄いです
燈路
……そーいえば名前は?
暁菜
あ…忘れてました……
暁菜
川城 暁菜です…
燈路
暁菜ね
燈路
俺は森塚 燈路
暁菜
燈路さん…名前までかっこいいですね……!
燈路
……褒めすぎ
フイッ
暁菜
…?
色々と慣れてそうな人だと思ってたけど… 意外に照れてる……?
燈路
色々付き合ってくれてありがとな
燈路
ここ、ベッド
暁菜
ベッド広いですね…誰か住んでらっしゃるんでしょうか…?
燈路
…あーいや
燈路
彼女と住もうとしてたけど、重いって振られた
暁菜
えっ
暁菜
なんかすみません…
燈路
いーよ別に
燈路
正直誰かに聞いて欲しかったし
ギッ
燈路
あんたはこれからどーすんの
暁菜
…えっと
暁菜
仕事を…探すところからですかね……
燈路
まじの一文無しなの?
暁菜
…はい
暁菜
今の仕事辛くなっちゃってやめたんです……。
燈路
…へぇ
燈路
……俺のとこ
燈路
誰も働いてないし
燈路
人手足りてないよ
暁菜
……へっ
暁菜
それってつまり…
燈路
……。
燈路
うちで働けば?