高校三年生 春
TaniYuuki
よしっ、こんなもんか。
母
ゆうき〜!そろそろ出かけないと遅刻するよ〜!
TaniYuuki
……制服、どうかな?
母
……うん。いい感じ。
妹
お兄ちゃん今日卒業式かぁ〜
母
じゃあ、また後でね。
気をつけて行ってらっしゃい。
気をつけて行ってらっしゃい。
TaniYuuki
うん、行ってきます。
今日も街は平常で 何事もなく動き出している それが誰かにとって最後の日でも
幼馴染
おはよう!ゆうき!
TaniYuuki
お、今日は余裕じゃん
幼馴染
卒業式は遅刻できないよ!笑
通い慣れたバス停に並ぶいつもの他人 明日からはもう会うことはない。 別れは突然にやってくる。
幼馴染
ゆうきは卒業したら何するんだっけ?
TaniYuuki
音楽活動続けようかなって
幼馴染
親よく賛成してくれたねえ。
私は就職するからここ離れるよ
........寂しい?笑
私は就職するからここ離れるよ
........寂しい?笑
TaniYuuki
……どうかな。笑
花びらの数だけ思い出が蘇る 春の別れの季節が嫌いだった。 時は止まってはくれない。まるでアイスティーの中で氷が溶け続けるように。
TaniYuuki
ここの信号、赤が長すぎて点灯時間一緒に数えたの覚えてる?笑
幼馴染
あーー、やってたねぇ。
懐かしいスポットが過去に変わっていく 1個1個が愛おしかったのが 今になって気づく。
幼馴染
音楽活動失敗して泣いて帰ってこないでね。笑 きっと立派なアーティストになるんだぞ!
TaniYuuki
ふふっ…売れっ子になって帰ってきてや
るよ。笑
るよ。笑
はるか道の先でまだ出会うまで
TaniYuuki
お互い別の道に歩むけど大丈夫、お互いに頑張ってること、忘れないから。
幼馴染
とか言ってすっかり忘れてたら怒るからね~!
TaniYuuki
きっと別れの数だけ出会いがあるからさ、ファンと出会ってやる!笑
幼馴染
…ゆうきらしいよ。
……はぁ〜!私も頑張ろっ!
イケメン彼氏作ってやるぞ〜!
……はぁ〜!私も頑張ろっ!
イケメン彼氏作ってやるぞ〜!
TaniYuuki
どっちが早くできるかな😏
今は行こう それぞれの物語を