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此処は天空。
一人の青年が 天空の中を飛んでいた。
マルス
黒い翼を生やして 青い空に目立つように 羽ばたいて飛んでいる。
マルス
マルス
それは、 彼の『口癖』だった。
実は7年前に この世界から姿を消して 久しぶりに、外に出てきたのだ。
マルス
彼は 『戦争の男神、マルス』の仮人間。
本名は不明。 『マルス』と『満来(みつき)』 という、仮名を持っている。
……。 彼が空を飛んでいると、 彼の『心の中』から 『声』が小さく聞こえてくる。
アストレア
マルス
マルス
心の中から聞こえる声は 『正義の女神、アストレア』の仮人間。
本名は不明。 『アストレア』と『祈(いのり)』 という、仮名を持っている。
アストレア
マルス
マルス
マルス
アストレア
マルス
アストレア
マルス
アストレア
アストレアは、ずっと 彼の心の中に居る。
それは、悲しい話があったからである。
……。 それはまた今度話そう。
悲しくて、でも……優しくて、 でも残酷で……でも暖かい。
そんな過去を持っているマルスは 空の中を一人で飛んでいる。
マルス
マルス
アストレア
マルス
アストレア
マルス
アストレア
マルス
彼は、ゆっくりと 海辺の方へ降りる。
海辺。
マルスは、ゆっくりと 砂浜に足をつける。
そして、黒い翼を消す。
マルス
アストレア
アストレア
マルス
マルス
本当は二人で見ているのに、 此処には、『彼しか居ない』のだ。
アストレア
アストレア
マルス
マルス
マルス
アストレア
アストレア
マルス
マルス
マルス
アストレア
アストレア
すると、マルスの 隣に、光が現れる。
その光が アストレアになった。
アストレア
アストレアは、 少し光っぽいが、確かに 『彼の隣に居た。』
マルス
ぎゅっ、と優しく マルスはアストレアを抱く。
アストレア
マルス
マルス
アストレア
マルス
アストレア
マルス
『こういう時間が続けばいいのに。』 ……そう、マルスは思ってしまった。
マルス
アストレア
アストレア
マルス
マルス
マルス
アストレア
マルス
マルス
マルス
アストレア
マルス
マルス
マルス
アストレア
アストレア
アストレア
マルス
マルス
アストレア
その時、 アストレアの体が、ほんの少しだけ 消えかけた。
アストレア
マルス
マルス
アストレア
アストレア
マルス
アストレア
アストレア
アストレア
マルス
マルス
マルス
アストレア
アストレア
アストレアは マルスの心の中に戻った。
マルス
マルス
マルス
マルス
マルス
マルス
アストレア
アストレア
マルス
マルス
マルス
マルス
アストレア
アストレア
マルス
マルス
マルスは、また黒い翼を生やす。
そして 羽ばたく。
羽ばたいた所には ……一筋の光が差していた。