TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
シェアするシェアする
報告する

マサイ

もしも 逃げなかったならば

マサイ

病弱な身体子供の頃から

マサイ

生死をさまよっては

マサイ

家に伝わる秘薬を

マサイ

飲み続けてた日常

マサイ

必要なこともろくにできない

マサイ

ただの役立たずだと

マサイ

亜属に疎まれ次第に

歪んでた心

マサイ

希望なんてどこにもなかった

マサイ

ただ生き続けるだけの日々

マサイ

15歳の時唐突にに組まれた

マサイ

縁談の話

マサイ

相手は他国の落ちぶれた

マサイ

貴族の娘

マサイ

お互いの意思などまるで無視の

ただ家柄のために

マサイ

自分が道具だと改めて理解をした

マサイ

豚のように太った少女

ンダホ

……

マサイ

それが彼女との出会いだった

マサイ

彼女もやはり一人ぼっち

マサイ

で少女時代を過ごしたそうだ

ンダホ

母は無くなり父は心を病んで

ンダホ

家は没落した

ンダホ

いつか世界中を旅したい

マサイ

それが彼女の夢だという

マサイ

二人で行くのも悪くないなと思った

マサイ

客人を招いて開かれた

マサイ

婚約のためのパーティ

マサイ

そこで彼女の闇を知ることになった

マサイ

出された料理を乞食のように

マサイ

貪い食らう彼女

ンダホ

残したら怒られる

マサイ

呟いていた言葉

マサイ

亡き母から受けてた虐待

マサイ

婚約は破談になった

マサイ

時が経った時耳に届いた

マサイ

彼女に関する噂

誰か

ゲテモノを食らう悪食娘になった

マサイ

マサイ

顔を変えてコックを装い

マサイ

彼女に雇われた

ンダホ

…採用

マサイ

そこにいたのは見違えるほど

美しくなった女

マサイ

禁じられた悪魔との契約

マサイ

彼女はもう人ではなくなっていた

マサイ

異常な料理作り続ける日々

マサイ

思わず口をついて出た言葉

マサイ

そろそろお暇をもらえませんか?

ンダホ

はぁ、

マサイ

失望する彼女

マサイ

わかっている自分はいつだって

逃げてばかりの負け犬だと

マサイ

またこうして彼女から逃げようとしている

マサイ

あのパーティーの日に君を

マサイ

受け入ることができたら

マサイ

君を救う事も出来たかもしれない

マサイ

未だに手放せぬ薬

マサイ

金の粉末入りの小瓶

マサイ

決意と共に握りしめた

マサイ

子供の頃から飲み続けてきた

マサイ

秘伝の薬

マサイ

扱いを間違えば毒にもなる薬

マサイ

たまには一緒に食事をしましょう

ンダホ

いいわよ

マサイ

そう彼女を誘い

マサイ

2人分のスープ

マサイ

どちらにも毒を入れた

二人で逝くのも悪くないだろ?

さあこれが僕らの最後の晩餐だ

マサイ

そして今の僕は食卓に並べられた

マサイ

料理の一つ

マサイ

彼女に毒は効かなかった

マサイ

死んだのは僕だけ

マサイ

意識を失う直前

マサイ

彼女はポツリとこう言ったんだ

ンダホ

あなたはまた逃げたのよ

私を置いて

マサイ

君のための料理になって

マサイ

僕ら君の胃の中へと

マサイ

そして僕は君の血となり肉となる

マサイ

もう僕が君から逃げることは
ないだろう

永遠に君と共に

loading

この作品はいかがでしたか?

34

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚