なんかいるなぁ
それくらい
おばあちゃんの家の近く。小さな神社にいつものようにお供え物を持ってきながら思う。
私がまだ小さかった頃
少女
少女
小さな神社のボロりとした屋根の上
白い大蛇が赤い目をこちらに向けている。おばあちゃんではなく私に。
少女
おばあちゃん
おばあちゃんはそう言ってしわくちゃな顔で私に笑いかけた。
少女
少女
蛇の方を向く。蛇は細く長い舌を頻繁に出し入れしていた。
少女
そう誓った私の小さな頃
それから月日が経って高校生になり1ヶ月が過ぎようとしていた。
祖母は私が小四の時に寿命で亡くなり、祖母亡き後は私が毎日あの神社にお供え物をしに行った。
土日には掃除もした。
両親と妹はそういうのはいやらしい。そのため、祖母の跡を継いだのは私だった。
少女
おばあちゃんや蛇さんと誓った。いつかあの神社を立て直すと。
少女
反対側の歩道を歩くサラリーマンの人を見つけた。
少女
あの人、もうすぐ事故に巻き込まれてしまう。
なぜ分かるかって?昔からだ。
昔から「妖」「幽霊」「怪異」などが見えた。蛇さんもそうだろう。
そればかりか、人の感情や少し先の未来まで見えるようになった。
小説とかの言葉を借りるとこうだ「オーラみたいなのが見える」。
人にはたくさんの霊が引っ付いている。亡くなってる方もいるし生霊もいる。
それとはまた別で空気に色がついている。その人が纏っている空気の色で私は察する。
例えばピンクなら「好き」赤なら「愛」。逆に青なら「悲しみ」黒なら「憎悪」とか。
だから昔から私に好意を向けている人、悪意を向けている人がわかった。だから人間関係が上手だと言われた。
それは今でも健在で、そればかりか何に対してでもその空気の色が見えるようになった。人以外のものも
少女
ふと下を見ると、授受(じゅじゅ)が置いてあった。いや、落ちていた。
少女
授受玉一つ一つに装飾が施されていて、赤色の布が着いていたり。相当高いものだと察する。
少女
空気の色が見えない。それよりか
少女
近づこうとすると後ろから大きな声が聞こえた。
少年
少女
私は拾おうとした手を止めた。すると青年はその授受を引ったくってさっきのサラリーマンのところに向かって投げた。
少女
少年
見事に命中した授受は不思議な動きをした。
サラリーマンの肩に当たったはずの授受は宙に浮き、サラリーマンの頭上に移動する。
そしてサラリーマンがすっぽり通るくらいの大きさに広がるとそのまま下がって行った。
少女
たちまち空気の色が変わる。さっきまで「死」を意味する灰色の色だったのが水色にかわった。水色は「落ち着いている」の証明だ。
少女
少年
少年
少女
少年
少女
少年
少女
少年
少女
少年
少女
少年
ニカッと笑う少年は私と同じ学校の制服を着ていて、高校生だと分かる
少女
少年
今度は小さな女の子。お母さんの後を一生懸命走ってる。
女の子の後ろには死神が着いていた
少女
少年
少女
少年
少年はカバンの中からなにか紐を取りだした。カウボーイのように輪を作り、くるくると上で回して死神の方に飛ばす。
見事当たり、死神はその紐で拘束された。女の子はちゃんとお母さんの元へたどり着いた。
少女
少年
死神
少年
少女
死神
少年
少女
少年
少女
少年
少女
少年
死神
少女
死神
少女
少年
死神
少年
死神
少年がなにか唱えると死神さんは消えていった。
少女
少年
少年
少女
少年
少女
少年
私の後を追うように少年は走った。
神社を立て直したら、私は死神さんに喰べられてしまうのだろうか。
少女
おばあちゃんになる頃に神社を立て直せば色々なことが出来るだろうな
空を見上げると今日も色んな幽霊さんたちが空を歩いていた。
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