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とても暑い日の朝
昨日の爆弾から身を隠し、今日の朝まで" 紫藤いるま "と名乗る少年と、
防空壕で一緒に過ごした
いるまは今日、朝から隣町まで行き、
食べ物や衣服を交換しに行くそう
🩷︎︎♀
もちろん、「私も行く!」と言ったけど
「そんな格好で行ったら怪しまれる」と拒否されてしまった
🩷︎︎♀
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…もしかして私、
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他の子よりもホラーが大の苦手ななつを有名な心霊スポット、
" 廃病院 "に置いてきてしまった
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早く元の世界に戻らないと!
でも、どうやって?
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そう言いながら頭を衣服で叩いてきた
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昨日、炎で辺りが燃えていた時…
いるまと初めて会ったのはその時だった
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いるまにまたも怒られてしまい、
木の後ろでいるまが渡してくれた服に着替えた
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服を着てみたが、
何かが足りない気がする
動きやすさは完璧
でも、模様などが1つもないシンプルな服だった
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スコップを片手に持ちながら先を歩くいるまに追いつく為、足を早める
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部屋に入ると、
棚の物は全て外に投げ出されていて、
昨日食べるはずだったであろうお米は砂が入っていて、
とても食べられる物では無かった
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いるまの口から出てきた言葉は" シ体 "
それもいるまのお母さんと妹さんのだ
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私の質問に答える訳もなく、
黙々と服や食器、小物等を退かしていた
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普通なら、家族がシんでるかも知れないとなったら、
パニくるはずだ
なのに、いるまは冷静に、いつも通りにしていた
正直、「こいつヤバい奴だな」と思ったけど、
いるまの顔を見ると、瞳が酷く揺れていて、今にも涙が溢れそうになっていた
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いるまの力になりたい
そう思った
でも、そう思ったけど…
シ体探しなんて令和のJKには重すぎるよ
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🩷︎︎♀
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いるまは一言、私にそう言った
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確かに…確かに令和のJKにシ体探しは重すぎる
でも、悲しんでいる人をほっておくことは出来なかった
ー探し始めてから数十分後ー
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私は言われた通り、台所側を探していた
すると、食器の山の中から人の手が出てきた
🩷︎︎♀
震える声でいるまを呼ぶ
いや、もしかしたらいるまのお母さんじゃないかも知れない
ただ、近所の人がいるまのお母さん達の声を聞いて助けに来てくれたのかもしれない
それで、食器の下敷きになっただけかもしれない
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いるまは意を決したのか、食器を退かし始めた
すると、食器の下から人が出てきた
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出てきたのはお母さんらしき女性と、
まだ5歳くらいの小さな女の子だった
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私はその場で号泣してしまった
…だって、
いるまのお母さんの右目には包丁が刺さっており、
いるまの妹さんも、身体中に食器の欠片が刺さっていたから
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きっと…と言うか絶対に、
いるまの方が辛いはずなのに
いるまは私の背中をそっと撫でてくれた
🖤