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sparkle

11 - ふたりのきもち

♥

1,025

2024年06月27日

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るなの手を引き

 

家の中へ二人で入った。

 

"るなもその子と同じ気持ちだから!!" 痛いほど気持ちがよくわかる---

 

るなが口走ったあの言葉

rn

ゆあんくん離してって!

yanくん

…っ!!

手を離したら絶対に逃げていく オレは必死だった。

rn

ねえっ…

yanくん

ちょ、ちょっと待って!

るなが激しく暴れる。 あまり乱暴なことはしたくないが…

もう片方の手がドアノブにかかり、 慌てて掴む。

rn

っあ!!

 

ダンッ

…動きを封じ込めたくて るなの両手を玄関の扉へと押し付けた。

 

rn

yanくん

…っはぁ…

無駄にもみあったな… 息が上がっていた。

rn

rn

頭のなか、ぐちゃぐちゃなのに…

rn

ゆあんくんと今話したら、きっと幻滅されちゃうからやだ…

yanくん

ど、どういうこと?

rn

わかってたの。

rn

ゆあんくんを好きなこ、たくさんいること。

rn

…悪いなって思いつつ
…他の誰にもゆあんくんを見られたくなくて

rn

もちろん高校から一緒の学校になって嬉しくて

rn

いつもそばにいた…っていう理由もあるけど

rn

やなんだもん

yanくん

…るな

rn

ゆあんくんモテるから、みんなゆあんくん見るから…

rn

すごく嫌で、意地で

rn

ゆあんくんが隣にきてくれるのが嬉しくて

rn

いつも一緒にいた…そんな理由もあるの

yanくん

rn

…はは、るな嫌なこでしょう?

rn

…やだよね、こんな…

rn

…?ゆあんくん?

 

るなのきもち

オレを独り占めしたい、るなのきもち

 

yanくん

っ…嫌なんて思わないよ。
むしろ

すごく、嬉しい…

yanくん

嬉しい…

rn

嫌なこって、思わないの?

yanくん

思わないよ。

yanくん

たぶんオレも同じように思ってるから…

yanくん

るなに好意を持ってるやつには片っ端から圧かけてたし。

yanくん

喋りかける隙がないくらい、隣にいた。

yanくん

オレのるなを誰にも見られたくない

yanくん

…いつも思ってる

 

もうるなは逃げないだろう 手を離した。

大丈夫

きっと二人は同じ気持ち

 

るなの顔をまっすぐみて微笑んだ。

 

yanくん

るな…

 

 

yanくん

好き

 

 

yanくん

小さい頃、初めて出会ったあの時から好きだ

yanくん

その気持ちは昔も、今も、同じ。

yanくん

それとこれからも

yanくん

ずっとずっと好き

 

るなの目が見開いた

潤んでた瞳、涙があふれそうになっていたから

yanくん

…あはは、泣き虫

指ですくってあげる。

rn

む、むかしは…ゆあんくんのが泣き虫だったのに

yanくん

さすがに17にもなって泣いてはいられないから

yanくん

好きなこの涙をすくえるような、余裕のある人間でいたいな。

rn

…うー

涙をすくったのに、またひとつ もうひとつ

るなの目から涙があふれてこぼれた。

rn

いまかおぶさいくでやだ…

yanくん

不細工なんかじゃないよ

yanくん

すごくかわいい

rn

やだよ、もっとふつうの顔のときにゆって…

yanくん

泣いてるのも笑ってるのも

yanくん

全部かわいいよ

片手じゃ間に合わず 両手で交互に涙をぬぐってあげた

 

rn

rn

待って

rn

待ってね…

rn

るなも、ちゃんというからね…

 

るなが口元を押さえて 小さく深呼吸をする

 

rn

ゆあんくん

yanくん

…うん

rn

るなはゆあんくんが好きです。

rn

他のこに見せたくないくらい、ゆあんくんが大好きです…

yanくん

…ありがとう
スッゲー…嬉しい…なんてもんじゃない

yanくん

嬉しすぎて言葉で表せない…

 

愛おしい気持ちがとまらない

 

yanくん

…るな

yanくん

オレの彼女になってくれませんか?

 

首を傾けるなの顔をよくみた。

涙が溜まる、潤んだひとみ ほんのり染まった淡い桃色のほお

ギリギリ抑えてる、衝動

オレの心をここまでかき乱すのは るなだけ

 

rn

あの、るなも…

rn

るなの彼氏になってください…よろしくお願いします…

 

ぺこり

るなが慌ててお辞儀をした。

 

 

ああ

かわいい

全部が全部かわいい

 

 

rn

うわーん泣

yanくん

なっなんだよいきなり
また泣くの!?

るなが顔を上げた瞬間また泣き出した。 これをいったら怒られるけど るなの泣き顔、…けっこう好き。

内緒な。

yanくん

泣き止んでー…

守ってあげたくなるから、かな。

rn

もっとちゃんとメイクしてかわいい顔していいたかったー!泣

yanくん

ぶはっ

rn

笑うの!?るなには重要なことだったのに!?

rn

こんなぐちゃぐちゃな顔やだもんーっ!

yanくん

好き

rn

yanくん

オレの中では
るなは何をしてても一番かわいいし、全部の顔も表情も好きだよ

気持ちを伝えた安堵感から 溢れる気持ちが次から次へと出てくる。

恥ずかしい台詞かもしれないけど 仕方ないよな、本心だもん

rn

ゆあんくん、そんなかわいいと好き言い過ぎだよ…

yanくん

照れてる顔も好きだな

rn

も、わぁあ////

yanくん

ははっ

rn

そんなたくさん言わないで、照れちゃう…

rn

る、るなもゆあんくん大好きだもん!

yanくん

ありがと、嬉しい

yanくん

るなに言われるのが一番嬉しい

ムキになる姿も…かわいいや。

rn

な、なんでそんな余裕なの!?ずるい!!

yanくん

ずるいって…

yanくん

…そうだ

yanくん

るな、手を貸して。
両手ね

rn

て?

るなの手をぎゅっと 右手は右で左手は左で握った。

ちょっとこっから先は 個人的に言っておきたい。自分に言い聞かすためにも。

 

yanくん

オレは卒業したら組に入る。

rn

…うん

yanくん

もちろん気をつけはするけど危ないこととか、我慢させちゃうこととか…

yanくん

たくさんあると思う

rn

うん

自分の宿命

けどもう決めた。 離れられないとわかった時点で、 全てを決めた。

 

yanくん

オレ、強くなる。

rn

ゆあんくん十分強いよ?

yanくん

肉体的にもだけど…精神的にもね

yanくん

るなも、のあさんも大事なものみんな

yanくん

すべてひっくるめて大事だから

yanくん

今話してることが理想論にならないよう、るなを全力で守りきる。

yanくん

るなが隣にいてくれたら、なんでもできるから…

yanくん

がんばるね

rn

…うん、あの、ね

rn

疲れたらるなに言ってね

yanくん

言っていい?たまには弱音も吐いちゃうかもだけど。

rn

もちろんだよ!頑張る気持ち、るなも持つから

rn

二倍のぱわーだよ。
一緒に頑張ろうね…

 

柔らかく微笑んでくれるるなに 今度は心が溶かされていく。

 

 

自分は幸せ者だ。

全てを理解してくれる彼女がいるなんて

もうしっかりと掴んだから

この小さな手を離さないように

なんだって、やってやる。

 

 

yanくん

…るな

rn

…ん…

目線の高さにあるおでこに ひとつ、口付けを落とす。

 

どうしよう、とまらない…

yanくん

んっ

rn

わっ

次は目尻に 涙が少し残ってて、しょっぱかった。

yanくん

しょっぱい…

 

rn

…目にきす、するからだよ…

yanくん

yanくん

じゃあ…

 

---目じゃないとこなら、いいの?

 

るなの耳に口を寄せて囁いた。

近距離で

二人の視線が絡み合う

 

 

二人同時に

瞼を閉じ---

  

 

no

みてみて!庭で育ててたシソすっごい取れたんだけどー!!

noaさん

ちょっと馬鹿ですか!?今一番いいとこ!!シソの話してる場合じゃないですっ!

no

馬鹿!?のあさんひどすぎるっ
シソだって頑張ったんだから---

tt

ちょおおお前ら五月蝿い!!いっちゃんええとk…

tt

あー…えっと、おかえり二人とも

 

yanくん

っえ

rn

っえええ

るなと二人…固まる

yanくん

いたの?いつから?

noaさん

えーっとえーっと

no

僕は今来たところ〜

tt

抜け駆けしとる💢

これは…もしかして最初から見られてた?

rn

ええーっうそうそうそ…
恥ずかしすぎる…

るなが慌てておろおろし出した。

真っ赤になっておろおろしてるるなを見られたくなくて、抱きしめて顔を隠す。

yanくん

ちょっと!!全員撤退!!
何見てるんだよ!!!!

noaさん

えーん全部ミタイナ…

yanくん

ねえさんっっ💢

no

よかったね、ゆあんくん!
今の二人シヴァさんがみたらなんていうかな?

yanくん

なおきりさん!!天国から地獄に突き落とすようなコメントはやめろ!

ロケットランチャーを構える シヴァさんしか想像できない。 今は。

tt

もう、すっかり彼氏ヅラやんけ…

yanくん

彼氏なんだよ!!

noaさん

きゃーっ♡

rn

////

rn

ゆあんくーん、いまが一番恥ずかしいよ…

  

 

るなの小さな声が オレの胸から聞こえた。

でも

恥ずかしいと言いながら

…みんなにはわからないように オレの背中に手を回してくれたこと

 

 

嬉しかったよ。

yanくん

るなー、ごめんね遅くまで…

rn

いーよー

rn

ゆあんくんと長く一緒にいれたから、嬉しいよ

照れた顔してるなが笑ってる

 

きゅー…ん

yanくん

…うん、オレもそれは嬉しいよ

ダメだ、ひとつひとつの動作に全部ときめく。オレこんなだったっけ…

 

手を繋いで二人並んで歩く。 二人の距離は今までよりもずっと近い。

yanくん

とりあえずテスト範囲は教えてもらえたけど、時間合ったら一緒に勉強しよ

rn

うんっ!

姉さん…のあさんがうるさくて 結局るなはうちで夕飯を食べていった。

赤飯炊くとか言い出してやめてくれと頼んだ。嫌だろ、付き合った記念を家族総出でお祝いされるの。

yanくん

うるさかったよな?ごめんね。

rn

みんなとおはなしできてたのしかったよ!

賑やかな夕食は久々だった。 …楽しかったな。

 

rn

も、大丈夫。ここでいいよ。

yanくん

yanくん

明日の朝迎えに行くから

rn

また明日、学校でね

rn

 

ど、どうしよう

離れがたい…

 

yanくん

るな、手はなして

rn

ゆあんくんこそ

二人ともずっと繋いでいるから 思わず顔を見合わせて笑ってしまった。

 

rn

…あ!!

rn

シヴァさん!!

yanくん

え"マジどこに---

慌てて手を離して

今一番会いたくない人物の名前を出され 振り返る…

yanくん

う、わ!?

rn

---

顔を元に戻そうとしたとき 強く腕を引かれてほおに何かがあった…

yanくん

え、え?

rn

…おやすみ、またね

 

るなが逃げるようにして 家の門を潜っていった。

 

 

…ちょっと待っていまの

 

yanくん

…ちゅーされた…

yanくん

っつあぁあ〜〜〜!

 

ほおを抑え 上がる体温に悶えるしかない。

 

yanくん

くっそーやられた…

 

とは言いつつ、 ニヤニヤする口元は抑えられなくて

抑える気もなくて

 

yanくん

…よし、頑張るか

 

 

もう時期夏がくる、梅雨終わり

ジメジメする鬱陶しいこの気候

 

そんなもの一切気にしない 動きだした大きな出来事

 

後に"あんなこともあったね" なんてふたりで語る---

 

オレとるなの関係に 名前がついた日だった。

noaさん

はぁ〜♡おなかいっぱい

tt

いつも思うけど
のあさんなんで誰より食べるん?

tt

毎日ダイエットするからって

tt

宣言される身にもなってほしい

noaさん

いーの!!明日から!!

tt

毎日それやんけ

こんな胸いっぱいなの久々

弟たちが上手くいって 祝わずにはいられないでしょう?

noaさん

もぉ〜なおきりさんがこなければ

noaさん

バッチリ最後まで見れたかも知れないのにぃ

no

まさか若いると思わなかったし

no

それにシソたくさんなったんだもん。

tt

だもんて…

るなさんを玄関で見送って

大人組はしばしテラスで月見酒

っていってもたっつんさんは全く飲めないし、私もそこまでで…なおきりさんも酒豪でもなんでもない。

noaさん

でもいーなぁ…

no

…のあさん

noaさん

違いますよ、そんな意味じゃないから

私の学生時代を思い出したのかと思ったんだろう、二人が心配そうな顔をした。

noaさん

そうだ、なおきりさんかな?
海月のぬいぐるみありがとう!

no

…くらげ?

noaさん

え、違う?

noaさん

ゆあんくんたちが水族館に行った日、私の部屋の前に置いてあったの

no

僕じゃないよ?

noaさん

違うの?

てっきり なおきりさんだと思ってたのに… じゃああのぬいぐるみを渡してくれたのは誰なのかな。

tt

…ま、ありがたくもらっといたら?

noaさん

じゃあやっぱりゆあんくんかなぁ…聞きそびれちゃった

no

さ、のあさん本邸に戻る時間だよ

noaさん

…はぁー…そうですね。

現実味が帯びて暗い気持ちになるけれど

…ゆあんくんとるなさんのためにも 頑張らなくちゃ。

no

僕ちょっと片付けしてるねっ

そう言ってなおきりさんは先にリビングへ降りてった。

tt

オレは少しここに残る、別の護衛頼んどるから…

noaさん

うーん!

noaさん

のあさんトイレ行ってから車行きます。
護衛サンに伝えておいてくれる?

tt

わかったわかった

 

 

 

 

tt

…うり、おるんやろ。

ur

バレた?

tt

盗み聞きか?

ur

情報収集って言ってよ…

tt

のあさん無事に送ってけよ

ur

わかってるよ…それより

tt

…あかん。思ったより深刻やな。

ur

オレもなるべく集めるだけ集めるから。それが仕事だし。

tt

じゃぱぱに伝えて欲しい。
"早くしろ"って…

tt

オいつまで自由に動けるかわからん。オレと連絡がつかんくなったら

tt

うり、即動け。頼む。

ur

…わかった、なるべく急ぐ。

tt

あと!!

ur

は?

tt

ぬいぐるみ、お前やろ

ur

…じゃ、オレ行くわ

tt

あ、ちょ!!待っておい!!
2階から飛ばんでも…!!

 

 

tt

…こっから綺麗に降りてったな…階段使えってーのに…

tt

恋愛に関してはゆあんくんが一番大人やなぁ…

 

 

御礼

ここまでお読みいただきありがとうございました!

週ニ投稿が難しい時もありましたが、皆様からいただくコメントやいいね、あと閲覧数笑を励みに書かせていただきました。

まだ続くので息つくときにでも見ていただければと思います♡

前回のシリーズものと、ゆあんくんの告白がひっそり被ってる…かもしれません。 前回できなかった、ゆあんくんの告白に対してYesが言えてよかったです。 (前回は最後までくっつけるか悩んでたので…)

やっとくっついたので…(くっつくまでのもどかしい期間、すごい苦手なんですよ…私自身待てないから笑) 付き合ってからのお話を書くのが大好きなので、ここから本領発揮で頑張りたいと思います。

次からはさらに仲良しなふたりが出せたらいいな。 🎸についてもいい加減過去後編かかないと、話が進まないので…

まだしばらくお付き合いくださいませ☺︎

 

お読みいただき、ありがとうございました!

Thank you very much for reading the story through to the end!

この作品はいかがでしたか?

1,025

コメント

9

ユーザー

テスト終わりにのななさんは神だ… ゆあるなおめでとぉぉぉぉぉ!!!!!なお兄はシソで喜んでるの可愛すぎる… あと毎回たっつんがかっこよく見えてしまうのは何で???セコムのシヴァさん見たかったな〜!笑

ユーザー
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