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アニキのインフルエンザ②

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アニキのインフルエンザ②

1 - アニキのインフルエンザ②

♥

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2021年11月22日

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悠佑

ただいま…

だれもいない部屋に掠れた声だけが響く

悠佑

っごほ、、

熱を帯びた息を一つついて、 だるさを訴える体に鞭打つ

悠佑

〜〜ッ

襲い来る目眩に、思わず床に膝をつく

悠佑

っう、、

悠佑

げほげほ

吐き出される痰の絡んだ咳も、 力に乏しい。

ふっと大きく息を吸った瞬間、 11月の冷たい空気をすいこんだ喉が悲鳴を上げた。

悠佑

悠佑

ゲホゲホゴホッ

痙攣しているかのように背中を震わせ 激しく咳き込む。

悠佑

ぐふ、、ごほ

悠佑

っエ"ほ

悠佑

ゴポ、、

 心臓がばくばくと音をたてて鳴っている。

息をするのに精一杯で、 段々と混じるようになった水音を止めることは、 今の悠佑には不可能だった。

悠佑

ッ、、ぅ…

悠佑

く、、るし…っ

悠佑

ッぇほぇ"ほ

悠佑

ゴポッ

咳き込み続け、息をするのもやっとと言う有様。 力なくほとんど質量のない水分を吐き出した時には、疲労困憊だった。

悠佑

う…

 あまりの辛さに涙が溢れる

痛む膝をさすりながら、 気を抜くと倒れそうになる重たい頭を支えながら

その場を片付けて着替えを済ませる。

熱を測る余裕さえなく、ベッドに倒れ込んだ。

悠佑

(誰かにLINE…)

悠佑

(意味ないか…)

悠佑

(子供組は学校、大人組は仕事やな)

平日の昼間に、メンバーを呼びつける事などできない。

涙が出るのは熱のせい。

少しだけ…

本当に少しだけ、 寂しいと感じるのも熱のせい。

熱い水分に溶かされた目を服の袖で乱暴に拭うと、 頭から布団をかぶって目を閉じた。

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