鈴帆
念願の一人暮らし。
もう荷物は送ってあるから大丈夫。
玄関に立って少し振り返った。
祖母
鈴帆
祖母
祖母
鈴帆
このお祖母ちゃんはいつもこうだ。
うちの家柄を気にし、いつもこんな·····
祖母
祖母
祖母
······意味がわからない。
何が義務だ。何が由緒正しき名家だ。
知ったことじゃない。
鈴帆
祖母
鈴帆
玄関の戸をパチリと閉める。
声が聞こえる。それでも、振り返らなかった。
鈴帆
新居は高層マンションの一室となっている。
言わずもがな、大きい。
とりあえず、中に入り部屋を探した。
高層マンションの最上階。家賃も相当だろう。
流石、家柄だけはご立派だ。
一度、部屋の中を見て回る。
かなり広い。
早速、荷物の整理に取り掛かった。
······少し、困ったことになった。
荷物が思ったよりも多かった。これ、いつ終わるか······
本を入れた段ボールとか、服とか、その他諸々。
どうしよ。
鈴帆
悩んだ結果、人を呼ぶことにした。
電話でその人に連絡を取る。
鈴帆
轟
鈴帆
轟
幼なじみだ。
暇なようで、トントン拍子に話が進む。
鈴帆
轟
鈴帆
轟
鈴帆
轟
プツリと電話が切れた。
········随分と、口数が少ないことで。
幼なじみ、轟焦凍。彼もまた、家庭環境が複雑だ。
春から、同じ雄英高校に通う同級生となる。
コメント
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